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三菱日立ツールが「東日本三菱日立ツール報告会」を開く

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190722三菱日立1 

 三菱日立ツール(社長=菊池 仁氏)が、去る6月14日、同社成田工場 グローバルソリューションセンター東部ステーションで「東日本三菱日立ツール報告会」を開いた。




190722三菱日立2あいさつをする増田相談役 本年4月に社長を退任した増田照彦相談役が、「4月から相談役となった。ちょうど4年前の2015年に、三菱でもない日立でもない、こんな会社が1つあってもいいよね、と目指して三菱日立ツールの物語がスタートした。弊社スタッフの一人一人が、そして機械工具商社様のお一人お一人がプライドを持って相手方のプライドも尊重しながら、それぞれの持ち場、立場で継続して人事を尽くして頂いた。その結果、三菱でもある、日立でもある、それぞれのいいところだけを組み合わせた、こんなに凄い会社が出来上がった。2年前には“金型業界にイノベーションを”と新たなブランド『MOLDINO』も立ち上げることができた。この4年間、社長として本当に楽しく過ごすことができた。皆さまにお会いできてとても嬉しかった。」と振り返り、感謝の意を表した。

190722三菱日立3説明をする菊池社長 続いて菊池社長が、「1961年に、当時は三菱金属だったが現在の三菱マテリアルに入社して35年間、三菱マテリアルの工具事業に携わってきた。三菱日立ツールは、三菱マテリアルグループの工具の事業を担う会社の1つで、その中でも特に金型工具に特化して“とがった会社”になることをミッションとして与えられている。」と自己紹介をしたあと、「この4年間は、増田前社長のリーダーシップのもとにさまざまな取り組みに力を注いできた。その結果が功を奏して、2018年度の受注、販売とも過去最高となった。この記録を更新できたのは、ひとえに今日ここに集まっているお取引先様のおかげである。」と感謝の意を表した。

 2019年度の取り組みについては、「長期的な視点に立ち、設備投資については高水準なものを継続していく。また、その内容についても増産だけではなく、検査の自動化、品質管理への投資、あるいは昨今の労働力不足ということもあり、省人化の観点で設備投資も行っていく。また、機械設備のみならず、根源となっている製造、開発は言うまでもなく、営業サービス体制の充実のためにも人材への投資を計画的に行い、その上で皆さまのお役に立てるような人材を育成していく。」と意欲を示した。また、サービス面の強化のための設備投資として、「2018年度は、成田工場に併設する形でグローバルソリューションセンター東部ステーションを昨年11月から開設した。既に野洲で同様の設備があるので、これで野洲、成田の東西2拠点で金型加工についてソリューションを提供する拠点が整備されたことになる。」と説明をした。

 菊池社長によると、グローバルソリューションセンター東部ステーションのコンセプトは、教育の実施であり、金型加工のソリューション発信基地、あるいは研修等の教育の場として活用することと、CAD/CAM、ホルダー等の周辺機器メーカーとのコラボレーションを活性化するという目的があるとのこと。組織面では、金型に特化するとの方針を打ち出し、金型向けの戦略を考え、実行に移すために本年4月に“金型戦略室”を東京に設置している。

 製造面については、世界的な同時不況のリーマンショック後に工具需要が急減した理由から2009年に休止した魚津工場を再開・再稼働する。なお、魚津工場は1936年に魚津製作所として稼働した非常に歴史のある工場で、今回、生産能力を短期間に増強するため、再稼働することを決定している。再稼働の予定となる時期は2020年秋頃。これで同社の国内生産工場は、成田、野洲、魚津の3箇所となる。菊池社長は、「タイで一部、小規模に生産しているが、ほとんどの工具は日本でつくっているので、ものづくりの基盤を支える工具メーカーとして高性能かつ高品質なメード・イン・ジャパンにこだわりたい」と述べた。

営業本部概況

190722三菱日立ツール4十倉取締役営業本部長 営業本部概況報告を十倉直樹 取締役営業本部長が説明した。それによると、「2018年は、上期までは右肩上がりで推移していたが、下期は海外、特に中国の落ち込みがあったものの、2018年度は2017年度に対して売上、受注でプラス5.3%の成長だった。海外比率も当初42%だったものが2018年には50%となった。引き続き国内、海外とバランスを鳥ながら邁進していきたい。」と意気込みを示した。

 19年度については、「国内金型市場を深耕していくということで、これは従来から会社の方針ということで掲げている。特に、経営資源を金型市場に集中配分していく。営業としては要員あるいは組織等、金型市場をにらんだ投入を図っていく。また、国内と海外の連携強化をしていく。特に日系メーカーが海外に進出しているため、国内との連携を取りつつ日系ユーザーとの強化、フォローを特に進めていく。さらに、新製品の早期の市場浸透についても注力する。残念ながら2018年度は既存品の生産、あるいは注残解消に追われ大型新製品が投入できなかったが、今年度は8品種の新製品の投入を予定している。」と説明をした。

 小櫻一孝 国内営業部長が、「昨年は旺盛な注文を頂いた。今年度は既に発売済みの2商品を加え、合計8つの新製品を発売予定だ。皆様のお力を拝借し、速やかに市場への浸透を図りたい。」と協力を仰いだ。また、ソリューションセンターの活用について触れ、今年度は4月より2カ月間で成田工場東部ステーション14件71名、野洲工場内西部ステーション67名が来場したと説明をした。

190722三菱日立ツール見学の様子 井上稔朗 理事 製造本部 成田工場長が製造本部概況報告を行い、設備投資等について詳細を説明したあと、「最近の金型事情とMOLDINO的活動拠点東部ステーションの紹介」を日畑忠広 事業戦略本部 グローバルソリューションセンター長が説明をした。

 続いて2018年度の販売表彰が行われた。販売実績は標準品と特殊品の累計実績によるもので、今回は特別優秀賞1社、優秀賞5社、敢闘賞8社、躍進賞2社の16社が表彰されたあと、工場見学や実演が行われたあと、場所を移して成田市内のホテル日航成田で懇親会が開かれた。坂井俊司 NaITO社長が乾杯の発声を行い、開宴した。宴もたけなわの頃、散会した。
190722三菱日立ツール6


砥粒加工学会 向井会長に聞く 「加工時の現象を解明し続けなければそれ以上の加工は実現できない」

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 砥粒加工学会は、砥粒加工、工具、機械、計測など、ものづくりに関する技術を総合的に捉える学会として活動をしているが、その歴史は古く、1957年に砥粒加工研究会と関西砥粒加工研究会を母体としてスタートさせた加工専門の学会である。加工に関する要素研究や新加工法の発見などを担う特徴のある学会だ。
本年2月、この歴史ある砥粒加工学会会長に向井良平・三井精機工業常務が就任した。

 「どんな加工でも材料と工具、加工時におけるそれらの現象は常に解明され続けなければ、それ以上の高度な加工は実現できない。」と向井会長。向井会長は、学生時代からこの学会に縁があったというから、加工とともに人生を歩んできたといっても過言ではない。加工のエキスパートでもある向井会長を訪ね、お話しを伺った。

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2019年6月分工作機械受注総額は989.3億円 日工会 

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 日本工作機械工業会がこのほどまとめた2019年6月分の受注実績は以下の通り。
 2019年6月分工作機械受注総額は、989.3億円(前月比△8.9% 前年同月比△37.9%)となった。32カ月ぶりの1,000億円割れ。国内外ともに大型受注がなく、通商問題の影響により需要の停滞が続く。

 内需は377.0億円(前月比△11.7% 前年同月比△40.1%)で、力強さに欠ける状態が継続。自動車や航空・造船関連の大型受注がなく、29カ月ぶりの400億円割れ。  

 外需は612.3億円(前月比△7.0% 前年同月比△36.4%)で、欧州や北米は前月から微減にとどまるも、中国で自動車の大型受注の剥落もあり、外需総額は31カ月ぶりの650億円割れ。

 米中貿易摩擦により、内外需とも設備投資に対し慎重姿勢が継続。今後も通商問題やイラン情勢、中国経済の回復動向を注視。

6月分内需

427.1億円(前月比△1.9% 前年同月比△32.1%)。

・29カ月ぶりの400億円割れ。
・前月比3カ月連続減少。前年同月比7カ月連続減少。
・米中貿易摩擦問題等もあり、先行き不透明感による慎重姿勢が続く。

190808日工会1
(出所:日本工作機械工業会)

6月分外需

612.3億円(前月比△7.0% 前年同月比△36.4%)

・31カ月ぶりの650億円割れ。
・前月比2カ月ぶり減少。前年同月比9カ月連続減少。
・主要3極全て前月比が減少したが、アジア(特に中国)で大きく減少。

190808日工会外需
(出所:日本工作機械工業会)

「深センオープンイノベーションラボ」が開設

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 日本能率協会(会長=中村正己氏)とIngDan Japan(社長=加藤 渉氏)は、このほどIngDan Japan内に会員制の「深センオープンイノベーションラボ」を開設し、共同運営することを合意したと発表した。

 IngDan Japanは、中国深センにて数多くのIoT関連スタートアップ企業が事業を開始するにあたり、設計や製造など様々な機能会社を探し、迅速に市場導入を可能にするインキュベーションのためのプラットフォームである硬蛋(IngDan)を日本企業にも活用してもらうことを目的に設立した企業で、欧米やイスラエルのスタートアップも利用し、既に3万を超すプロジェクトがこのプラットフォームから生まれている。

 今回開設する「深センオープンイノベーションラボ」は、この中国深センのプラットフォームを活用できるようにするとともに、膨大な企業情報を利用し、日本企業の発展に貢献できる機能を提供することを目的としており、特に中国深セン地区で起きている変化をいち早くつかみ、必要に応じてこれらを推進する企業群との連携を可能にすることを目指す。

 また、日本能率協会は、当深センオープンイノベーションラボを共同運営することで、中国現地側でのネットワークを広げ、日本企業のオープンイノベーションを支援していくとしている。深センオープンイノベーションラボの会員募集、及び、日本側ショールームの開設は9月を予定している。

「JIMTOF2020」がいよいよ始動! 

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190808J1 2020年12月7日(月)から12日(土)の6日間、工作機械や周辺機器が一堂に会し、最先端の技術・製品が世界中から集結する世界最大級の国際技術ショー「JIMTOF2020(第30回日本国際工作機械見本市)」が開催されるに先立ち、7月18日、都内のメルパルク東京で記者発表が開かれ、概要が発表された。

 JIMTOFは毎回、半数を超える出展者が“初披露”の製品を出展するのも特長で、新製品や新技術をいち早く見学出来る展示会として高い評価を博している。また、出展者展示でなく、時代のニーズに即した併催イベントや企画展示も豊富であることも魅力。昨年開催されたJIMTOF2018では、来場者数が重複なしで15万人を超え、世界各国の国際工作機械見本市にもひけを取らない来場者数を誇っている。そのため、商談の活性化をサポートしている特長的な展示会でもある。

織りなす技術 変わるものづくり

190808J2日工会 天野専務理事 天野正義 日本工作機械工業会専務理事は、会見の中で、「わが国の工作機械産業は世界市場で健闘している。他方、世界の工作機械産業を取り巻く中長期的な環境変化では、情報技術の劇的な変化を背景に、大きな変革の最中である。製造現場では、労働力不足への対応や生産性向上を図るべく、IoT、AI、ビッグデータを積極的に活用したスマートマニュファクチャリング等が進展しつつあり、また、工作機械の最大のユーザー産業である自動車についてもCASEを中心とした技術革新が進んでいる。また、通信分野では、次世代の高速通信規格の5Gがスタートしつつある。工作機械業界にとって適応していくことが非常に重要な状況にある。」と、工作機械業界を取り巻く環境に触れたあと、「こうした技術的な変化、市場の変化、多様化するニーズに対応して、ものづくりの総合見本市であるJIMTOFでは、内外の有力メーカーを一堂に集め、あらゆる製造現場の要請に即したハイエンドマシンや先端テクノロジーを展示し、ユーザーの価値創造に貢献する最適なものづくり、ソリューションを提供していきたい。さらに、日本のものづくりを支える製造業界全体の社会的認知度向上にも資する企画・イベントを積極的に盛り込み、業界の未来を担う人材育成にもつなげていきたい。」と意気込みを示した。

190808j3東京ビッグサイト 津国常務 津国保夫 東京ビッグサイト常務は、「製造業における国内外のビジネス環境は大きく変化しており、特に最近ではアジア各国の経済発展が目覚ましく、例えばインドやベトナムなどでの工作機会産業展にも日本企業の参加が増えるなど、盛り上がりを見せている。このような環境の中で、われわれ主催者は、JIMTOFを最新の技術や製品を展示・発表する場として、また最先端の技術を競う質の高い見本市として、より一層、アジア、さらには世界にその存在感を示していくことこそ重要であると考える。一方、会場である東京ビッグサイトは、2020年には東京オリンピック・パラリンピックにおいて、メディアセンター等で活用されることが決定しており、これまで以上に世界から注目を集めることとなる。」と述べた。

 来年は東京オリンピック・パラリンピックの開催年だが、こうした中で、JIMTOF2020は、「東京オリンピック・パラリンピックに伴う会場使用後の12月に前回と同規模の、展示面積約4万9,500平方メートル・小間数約5,500の小間での開催を予定している。」とした。

JIMTOF2020のキービジュアルは、“織りなす技術、変わるものづくり”だが、これは、織りなす技術がこのJIMTOFで披露され、それが世界へ広がっていく様子を表している。

JIMTOF2020 開催概要

1.名 称
JIMTOF2020(第30 回日本国際工作機械見本市)
The 30th JAPAN INTERNATIONAL MACHINE TOOL FAIR)
2.会 期
2020 年12 月7 日(月)~12 月12 日(土)
3.開催時間
9:00~17:00(最終日9:00~16:00)
4.会 場
東京ビッグサイト 東西全館
5.主 催
一般社団法人日本工作機械工業会、株式会社東京ビッグサイト
6.出展対象
工作機械 / 鍛圧機械 / 工作機器 / 機械工具(切削工具、耐摩耗工具) / ダイヤモンド・CBN 工具 / 研削砥石 / 歯車・歯車装置 / 油圧・空気圧・水圧機器 / 精密測定機器 / 光学測定機器 / 試験機器 / 制御装置および関連ソフトウェア(CAD、CAM 等) / その他工作機械に関する環境対応機器装置・機器・ 資材・製品・技術及び情報
7.出展規模(予定)
 約49,500㎡ 約5,500小間
8.展示場面積(予定)
 約98,540㎡(東・西展示等)
9.出展資格者
 前記出展物に関する設計、製造または販売業を営む法人および団体ならびにこれに準ずる機関とする。商社や代理店は、出展予定製品の製造業者の書面による同意書または委任状が必要となる。出展者は、見本市開催期間中製品を展示し、人員を常駐させる義務がある。
10.出展申込単位
 1小間(3m×3m=9m)を基本単位とする。
11.入場方法
 出展者を含む完全登録を実施する。
15.会場構成
 原則として、上記出展物による類別展示を実施する。

パウダーベッド方式のレーザ金属積層造形機「LASERTE¬C 12 SLM」の販売を開始

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190808DMGmori1 DMG森精機(社長=森 雅彦氏)は、このほど、パウダーベッド方式のレーザ金属積層造形機「LASERTE¬C 12 SLM」の販売を開始した。

 「LASERTEC 12 SLM」はパウダーベッド方式を採用しており、精密な造形が可能で、主に一体構造の製品や部品、切削では不可能な複雑形状ワークの造形に適している。また周辺機器をコンパクトにまとめた設計により、省スペースな機械となっている。

 特長は以下の通り。

190808DMGmori2新開発のパウダーモジュールシステムrePLUG(1)金属積層造形技術(アディティブ・マニュファクチャリング:AM)
 ・金属の粉末材を一層ずつ敷き詰め、その後にレーザで照射して成形するパウダーベッド方式を採用。
 ・35 μmの最小レーザスポット径により、格子構造のような複雑形状部品でも高精度に造形。
 ・最大積層容積(X × Y × Z):125 × 125 × 200 mm。
 ・1 μm未満の位置決め精度を持つ一体型リニアスケールにより、高精度な金属積層を実現。

190808DMGmori3脛骨プラトー(2)メンテナンス
 ・迅速に粉末材の交換が可能な新開発のパウダーモジュールシステム「rePLUG(リプラグ)」を搭載。
  + 機内アルゴンガスを再利用するためのフィルタを2つ搭載しており、片方のフィルタ交換が必要な場合でも、機械を停止せずに自動的に切り替えることができるため、長時間の連続運転を実現。
  + 簡単に交換可能なカートリッジ方式を採用しており、約2時間で材料交換が可能。
  + 材料粉末の供給や回収ユニット、リサイクルシステムなどの周辺機器類と一体化させた気密性の高い構造により、材料粉末の飛散を防止し、安全に交換が可能。
 ・新しい材料による積層条件の検証や、積層工程の開発のために、パウダーモジュールシステム「rePLUG RESEARCH」を選択可能(オプション)。

(3)ソフトウェア
 ・最適な積層パラメータの作成をサポートするソフトウェア「OPTOMET(オプトメット)」を搭載。
  + 粉末に関する2種類の情報を入力するだけで、最適な積層パラメータを計算。
  + 顧客自身で設定した独自パラメータをデータベースに反映。
  + 新規材料の元素成分の入力を行うだけで、積層パラメータの計算が可能(オプション)

190808DMGmori4インペラ(4)制御装置
 ・タッチ式操作パネルの制御装置「CELOS」を搭載し、さまざまなCELOSアプリケーションにより、機械操作やプログラミングをサポート。
(搭載CELOSアプリケーション例)
  + RDesigner:金属積層造形のプログラミングをサポート。
  + JOB CONTROL:加工ジョブを表示し、積層時間の計算や積層状態をモニタで確認。
 

タンガロイが「TinyMini-Turn(タイニー・ミニ・ターン)」新コレットタイプスリーブを新発売

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190808タンガロイ タンガロイ(社長=木下 聡氏)はこのほど、小内径加工用超硬ソリッドバーシリーズ「TinyMini-Turn(タイニー・ミニ・ターン)」に、加工機内で工具交換が容易な新コレットタイプスリーブの発売を開始した。

 この製品は、最小径0.6 mmからの内径穴繰り、溝入れ、ねじ切り加工に対応する極小形内径加工用ソリッドバーシリーズ。今回、タイニー・ミニ・ターン用スリーブに、加工機内での工具交換が容易で刃先位置精度が優れるコレットタイプスリーブを追加する。

 同スリーブは、付属しているキャップを操作することで工具の取り付け取り外しができ、工具交換が非常に簡単。また、従来品と比べてクランプ部の面積が大きいため、安定した刃先位置精度を実現する。さらに、同スリーブは従来品同様に内部給油対応仕様であり、切りくず処理性および工具寿命が向上する。
 主な特長は以下の通り。

(1)工具交換が容易
 キャップの操作のみで工具の脱着が可能。
(2)刃先位置精度が優れる
 コレットチャック方式のため、クランプ部の面積が大きく優れた刃先位置精度を実現。
(3)内部給油配管の接続が容易
 スリーブ後端部に接続ねじRc1/8があり内部給油の配管が可能。

■主な型番と標準価格(いずれも税抜き)
 ・JBBSA16-4-L100C:26,500円
 ・JBBSA16-7-L100C:26,500円
 ・JBBSA20-4-L120C:27,700円
 ・JBBSA20-7-L120C:27,700円

ヤマザキマザックが小径パイプ専用高速レーザ加工機「FT-150 FIBER」の国内販売を開始

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190808マザック ヤマザキマザック(社長=山崎高嗣氏)がこのほど、高精度レーザヘッドを搭載した、小径パイプの量産向け高速レーザ加工機「FT-150 FIBER」を発表し、日本での販売を開始した。

 家具や建築、車輛フレームといった部材には、φ 150mm 以下の小径パイプがメインに使用されているが、「FT-150 FIBER」 は、こうした量産が求められる業界をターゲットに開発したレーザ加工機で、小径の丸パイプや角パイプを高精度・高品質に加工し、高付加価値と高生産性を実現する。

 新開発のバンドルローダにより、大量のパイプ材をローダーに置くだけで、1 本ずつ自動で機械内に搬入することで長時間の連続加工と高生産性を実現。また、高精度レーザヘッドを搭載し、多数の小径穴の高精度面直加工や付加価値の高い開先加工が可能となった。パイプ素材の外形寸法をレーザ計測して素材の歪みを自動補正する機能もオプションで装備可能で高精度加工を可能にした。

 さらに、パイプの溶接シーム(継ぎ目)を検出することにより、シームを考慮した角度を割り出す「シーム検出機能」、加工時のパイプ内面へのスパッタ付着や照射されたレーザによる裏焼けを防止する「ワークスパッタガード機能」、通常のタップ加工に加え、薄板でもタップ加工が可能な「バーリング加工機能」などのオプション機能を充実させ、高付加価値で高品質な加工を実現した。
 特長は以下の通り。

(1)高生産性
 ・新開発のバンドルローダにより、大量のパイプ材をストックし、1 本づつ自動で機内に搬入することで、長時間の連続加工と高生産性を実現する。
(2)高精度加工
 ・高精度レーザヘッドにより、小径穴の多数個取り加工を高速・高精度に加工可能。
 ・レーザ計測して素材の歪みを自動補正することで高精度加工(オプション)
(3)高付加価値、高品質加工
 ・高精度レーザヘッドにより、付加価値の高い「開先加工」が可能。
 ・パイプ材には、溶接時のシーム(継ぎ目)が存在するが、シーム検出機能(オプション)により、溶接シームをカメラにより非接触で高速検出し、シームを避けて加工したい面を自動で割り出して加工することが可能。
 ・ワークスパッタガード機能(オプション)により、パイプ内面へのスパッタ付着、照射されたレーザによる裏焼けを防ぎ、ワークを高品位に加工する。
 ・一般的にねじの締結力を保つには、3 つ以上のネジ山が必要だが、バーリング加工機能(オプション)は、バーリングドリルと呼ばれる工具を回転主軸へ装着し、摩擦熱によって下穴を塑性変形させてバーリング形状(凸形状)を成形すること。薄板でもタップ加工を施すことが可能となる。


三菱日立ツールがエポックSUSシリーズ(EPSM・EPSW)に仕上げ加工用のエポックSUSフィニシュ「EPSF-PN」を追加

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190808三菱日立ツール 三菱日立ツール(社長=菊池 仁氏)が、このほど好評を博しているエポックSUSシリーズ(EPSM・EPSW)に、仕上げ加工用のエポックSUSフィニシュ「EPSF-PN」を追加した。

 同社によると、「エポックSUSシリーズのSUSマルチ(EPSM)は、荒加工から仕上げ加工まで幅広い加工でご好評を頂いているが、特に仕上げ加工で仕上げ品位を向上させたいとの要望があった。」とのこと。この要望に対し、今回、切れ味が良好で切削抵抗の少ない仕上げ化工に特化したSUSフィニシュ(EPSF)を開発に至ったとのこと。薄肉ワークなどアスベクト比の大きなワークでもバリの少ない良好な加工精度を実現する。軟鋼材からプリハードン鋼までの仕上げ加工、非鉄金属(耐熱合金・銅・アルミ)の加工、側面の仕上げ加工に威力を発揮する。
 特長は以下の通り。

 ① エポックSUSマルチ(EPSM)と比較してすくい角・ねじれ角を大きく設定することで、切削抵抗を低減するとともに切れ味のある刃形設計を採用した。
 ② エポックSUSシリーズで採用の不等分割形状を継承し、振動抑制効果を高めている。また、振動抑制効果と切削抵抗低減効果によって、側面切削時にワーク上面に発生するバリを低減させることができる。
 ③ 耐摩耗性の高いPNコーティングの採用により長寿命な加工が可能。
 ④ レギュラー(2.5Dc)・ミディアム(4Dc)・ロング(5Dc)の刃長違いの工具をラインナップし、あらゆる加工状況に対応する。
 ⑤ 他のエポックSUSシリーズと組み合わせて使用することで、より高能率で高品位な加工が可能になる。

仕様と価格
 ・φ3~φ12 36アイテム追加
 (エポックSUSシリーズ:全739アイテム)
 ・7,700円~34,530円(税抜き)

ダイジェット工業が金型加工用工具3 種 ラインナップ拡張!

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190808ダイジェット工業 ダイジェット工業(社長=生悦住 歩氏)が、このほど、かねてから好評を博している金型加工用工具「SKS-GⅡ」「ショルダーエクストリーム」「スウィングミル」に、ラインナップを拡張した。

 新たに加わった3種は下記の通り。

(1)高能率高送りカッタ「SKS-GⅡ」SKG/MSG 形
モジュラーヘッドタイプ:工具径φ35 追加

 この製品は、四角ポジティブインサートの採用で、高剛性かつ刃数増により高能率加工が可能な高送りカッタ。炭素鋼、工具鋼、プリハードン鋼、鋳鉄、ステンレス鋼、チタン等の平面削り、ポケット加工、ヘリカル加工等の荒加工用に威力を発揮する。
【サイズ・価格】
サ イ ズ:モジュラーヘッドタイプφ35(3 枚刃)(計1 形番)
標準価格:35,200 円(税抜き)

(2)高能率肩削りカッタ「ショルダーエクストリーム」EXSAP/MSX 形
モジュラーヘッドタイプ:工具径φ26、φ28、φ30、φ33、φ35およびインサート:コーナR0.4タイプ追加

 この製品は、肩削り軸方向切込み量(Ap)が最大15mmと大きく、平面削り・溝削り・プランジ加工など幅広い用途で使用可能。モジュラーヘッドは工具径>シャンク径のオー
バーサイズ寸法を追加ラインナップし、切りくずの噛み込みによるホルダ・ワークの損傷を抑制する。炭素鋼、工具鋼、プリハードン鋼、鋳鉄、ステンレス鋼等の肩削り、平面削り、溝削り等の荒~中仕上げ加工用に威力を発揮する。
【サイズ・価格】
サ イ ズ:モジュラーヘッドタイプφ26(2 枚刃)~φ35(3 枚刃)(計5 形番)
標準価格:28,500 円~38,300 円(税抜き)
インサート形番:ZNGU170904ZER-PM(インサート材種:JC8050、JC8118)
標準価格 1,710 円(税抜き)

(3)深切込み用エンドミル「スウィングミル」DSM 形
低抵抗形インサート追加

 この製品は、ロングセラーの深切込み用ラフィングエンドミル。独自のブレーカ形状の新インサートにより、深切込み重切削における低抵抗かつ安定加工が可能であり、炭素鋼、工具鋼、鋳鉄、ステンレス鋼などの肩削り、溝削りに威力を発揮する。
【サイズ・価格】
インサート形番:先端刃IM-CP43N-PH、標準価格:1,400 円(税抜き)
外周刃IM-SP43GS-PH、標準価格:1,100 円(税抜き)
※インサート材種はいずれもJC8050、JC8118
 

オークマが「北関東マシンフェア」を開催 ~最新鋭の製品・技術を多数展示~

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190808オークマ1 オークマが7月11日(木)から12日(金)までの2日間、同社の北関東支店(埼玉県上尾市)にて「オークマ北関東マシンフェア」を開催し、最新鋭の製品・技術を多数展示した。

 工程集約、生産性向上に狙いを定めたマシンがズラリと並んだほか、今回は、IoTを活用し、カイゼン活動を促進する「Connect Plan」も紹介し、来場者は、ものづくりの可能性を広げる同社のソリューションを体感した。

やっぱり次世代ロボットシステムは大注目!

 
190808オークマ2ARMROIDに来場者も興味津々。 多くの来場者で賑わいをみせた展示会場内で、ひときわ人だかりができていたのは、次世代ロボットシステム「LB3000EXⅡ ARMROID」だ。これは、人との業務シェアによる効率生産で時間外業務ゼロを支援する――という、まさに今の時代に沿ったシステムで、働き方に合わせて単体機をロボット自動化セルに構成できる特長を持つ。ロボット操作についても簡単にティーチングができ、動作シミュレーションで事前に干渉を確認することができる。

 嬉しいのは、切り屑堆積を防止することだ。加工中に切り屑処理やワーク支持、機内掃除もARMROIDが代行してくれるからありがたい。

 その鍵を握るのは、ビルトインロボットだが、加工中においても嫌なビビリの抑制やミキシングブローによる切り屑の絡みつきを抑制してくれるというサポートを行ってくれる。煩わしくて面倒臭い作業が減り、その分、生産性の向上を実現してくれる。

 ロボットシステムといえば、なんとなく専門のスキルが必要なイメージがあるが、同社のARMLOIDは、そんな悩みを吹き飛ばしてくれる。工作機械と同じ感覚で操作できる「ROID Navi」で、ぶつかる心配無用! 設置も操作も簡単なのだ。

 納期を守るには時間外労働が必要だが、ワークストッカを使用すればストッカの材料取り出しから仕上げ加工まで、ロボット自動化セルを簡単に実現できる――というオークマ大注目の次世代ロボットシステムだった。

190808オークマ3高品質コンパクト旋盤「GENOS L250Ⅱ」のコンパクトさにビックリ! 他にも旋盤特化した高品質コンパクト旋盤「GENOS L250Ⅱ」や、インテリジェント複合加工機「MULTIS8250Ⅱ」、高精度な旋削複合加工を実現した5軸制御立形マシニングセンタ「MU-6300V-L」などが展示されていた。

 さらに今回、同社が推進していた「Connect Plan」は、工作機械をつないで、工場の稼働実績や稼働記録を見える化することにより、稼働率アップのための分析を支援するシステム。安全にインターネット接続をするためのセキュリティ機器である「OKUMA NET BOX suite-S」を使用すれば、いつでもどこからでも工場の稼働状況が見えるうえ、機械でアラームが発生したことを伝えるメールを確認したり、オークマのサービスセンターとつながり、オンラインでサポートを受けることができるという製造現場にとっては、心強いシステムの紹介があった。

 このシステムは、工場の稼働管理において、工場の過去と現在の稼働実績を分析・カイゼンを行うことで、機械停止時間を削減し、稼働率をアップするもの。過去に起きたアラーム履歴や操作履歴も見えるので、機械停止の分析もできる。したがって、この機能があれば機械停止に早く気付くことができ、対策を練ることができる。機械メンテナンスを確実に行うことで、未来の故障停止を未然に防ぐことも可能になるという。

DMG森精機が「グローバルパーツセンタ開所式」ならびに「伊賀イノベーションデー」を開く

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190808DMGiv1 DMG森精機(社長=森 雅彦氏)が、7月9日(火)から13日(土)の5日間、同社伊賀事業所で「伊賀イノベーションデー2019」を開催し、多数の来場者で賑わった。初日となった9日は、奈良事業所から移転・拡張したグローバルパーツセンタ開所式を行った。



グローバルパーツセンタは効率的な作業を実現!

190808DMGiv2あいさつをする森社長 新しくなったグローバルパーツセンタは床面積1万2,810㎡の広さを誇る。最大の特長は、ERPと連動した最新鋭の構想自動ラック倉庫を津入試、倉庫管理システムWMS(Warehouse Management System)によるピッキング最適化アルゴリズムにより効率的な作業を実現していることだ。今回の移転・開所で自動化ならびに標準化を加速させ、欧州・米州・中国他、全世界の顧客への供給を迅速かつ確実に行う。これでパーツを収納できる容積率が従来比150%となった。

 この建物は、1970年に先代である森社長の父が初めて伊賀で造った建物。稼働開始に先立ちあいさつをした森社長は、「自分自身も小学校3年生のときに、まだ名阪国道はここに出来ていなかったので、ディーゼルカーで2時間ほどかけてここに来たことがある。父は他に自慢する人もいなかったようで、子供に向かって、この工場すごいだろ、と自慢した思い出がある。こんなに綺麗になったので、おそらく先代社長も喜んでいるでしょう。」と、感慨深い様子を見せた。

190808DMGiv3最新の自動化システムを導入したグローバルパーツセンタ 現在受注ベースで95%の出荷率とのことだが、森社長は、「今後はさらにお客様の予防保全を含めて、そろそろパーツを交換したい等のときに、最近のIoT等、様々な仕組みを使い、実際に問題が発生してから24時間以内にパーツを90数%、100%近い形で持っていく所存であり、今後様々な取り組みを考えている。現在、40年以上機械を使われているお客様もたくさんあり、90数%の発送率を保つのは大変な作業だが、社員と新しい仕組みを今後も改善改良しながら構築していきたい。」との思いを話した。

 同社では、全世界の顧客に向けた24時間以内のパーツ発想率(2019年3月時点で95%)をさらに高めるとしている。

■グローバルパーツセンタ 概要
場 所:DMG森精機 伊賀事業所内
床面積:12,810㎡
内 容:バケット自動倉庫9基、大型長尺自動倉庫1基、小型長尺自動倉庫604棚、小物保管用中量ラック、パレット自動倉庫4基、ケースコンベアライン1式、移動ラック

伊賀イノベーションデー2019は、「5軸化・デジタル化・自動化」がテーマ

190808dmgiv4 今回の伊賀イノベーションデー2019は、「5軸化・デジタル化・自動化」がテーマ。大型5軸マシニングセンタ2大、日本初出展となる3機種を含めた計36大を展示してデモ化工を実施した。さらに同社創立70周年を記念して全国70社の顧客とともに5軸加工機の普及を目的に発足した「5軸加工研究会」の展示スペースや次世代の通信規格5Gの体験コーナーを含めた多彩な催しで来場者を楽しませた。

 イノベーションデー2019の開幕にあたってテクニカルプレス会見が行われ、森社長が自らプレゼンを行った。

 森社長は、「デジタル化は特に20代~30代のオペレータにとって重要な要素。現在、デジタル化に多雨するバリアが低くなっている。プランニングから設計、製造準備、生産、モニタリング、品質管理、デジタル化して、一気通貫のデジタル化を提案している。」とした。

生産改革を加速させるのが狙い! 最新技術に釘付け!

190808dmgiv5トポロジー最適化技術を活用した工作機械 今回展示されていた新技術は、トポロジー最適化技術を活用した工作機械。また、AIで切りくずを感知し自動でクーラントを流す技術「AI切りくず除去ソリューション」を含めた工場生産改革を推進するものだ。

 同社によると、トポロジー最適化は、構造にかかる荷重に対して必要な箇所を残し、最適な構造形状を導く技術。最近では積層造形の発展で注目を集めている技術だ。同社では、最新技術を工作機械に活用し、「CMX600V」をもとに、切削能力は据え置きながら、CMX600V比で動剛性250%、静剛性120%、100kg以上の軽量化を達成した。イノベーションデー2019の会期中は展示のみならずデモ加工を実施し、大きな注目を浴びた。

 さて、切りくずが溜まると機械の突発停止や加工不良につながるため、従来はオペレータが掃除をしていたが、次にこの写真をご覧頂きたい。これは、マシン内部に設置したカメラの画像をもとに、切りくずの堆積している場所と堆積量をAIが推論し、マシン構造を加味して洗浄経路を自動計算するというもの。結果に基づき角度が自由に変えられる駆動ノズルがクーラントを吐出して切りくずを除去するというのだから、面倒臭い清掃作業に嫌気がさしていたオペレータの負担を軽減してくれるありがたい技術だ。長時間の無人運転も実現するので現場の作業能率がアップし、経済効果を高めるとして期待大である。

190808dmgiv6大勢の来場者で賑わいをみせた。 他にも大型・シャフトワーク加工、航空機エンジン、ロケット部品、半導体関連部品に最適な大型精密ターニングセンタ「NLX6000|1000」や、国内で初めて展示したパウダーベッド方式のレーザ金属積層造型機「LASERTEC 12 SLM」では、35 μmの小さなレーザスポット径による医療部品ワークの緻密な積層造形のデモンストレーションなども行い、来場者は豊富な見どころに圧倒されていた。

NEDO 渡邉理事に聞く ~日本発 循環型社会に向けた方向性とは~

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 「21世紀は環境の世紀」と言われて久しいが、地球温暖化問題や廃棄物問題をはじめとする地球環境問題は年々深刻化し、現在、環境保全にはグローバルかつ継続的な取り組みが緊急な課題とされている。今年は大阪でG20サミットが開催され、日本が初めて議長国を務めた。新エネルギー・産業技術総合開発機構(通称:NEDO)渡邉政嘉 理事は、「今まで以上に、地球環境問題の解決および持続可能な開発に対する日本の取り組みが注目されるでしょう。」と話す。

 製造業と地球環境保全は密接な関係もあることから、これら課題解決のための方策について、渡邉理事を訪ねお話しを伺った。

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日東工器がエアコン、冷蔵庫の製造ラインや真空配管に最適な「SP-VカプラTypeA」を発売

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190829日東工器 日東工器(社長=小形明誠氏)が、このほど迅速流体継手「SP-VカプラTypeA」を発売した。同社では、経済発展の環境変化とともに、業務用・家庭用。自動車用のエアコン、冷蔵庫、冷凍機などが世界各地で普及し、これらの機器内に組み込まれる配管や圧縮機に対して、漏れ検査、真空引き、冷媒の充填が必要となることを受け、今回、開発・発売に至った。

 この製品は、約60年前より販売している「SP-Vカプラ」の後継機種となる。ソケット・プラグともに自動開閉バルブを備え、真空度1.3×10-¹Paまでの真空保持が可能などの基本性能を受け継いでいる。従来品と比較して流量が141%向上し(1/4サイズの場合)、気密試験や充填作業の効率化に貢献する。また地球温暖化に関して機密性が求められている冷媒に対して、自動開閉バルブの構造やパッキン形状を改良し、気密性能の向上を図っている。エアコンや冷蔵庫の製造の効率化や今後の技術の発展とともに必要となる真空性能や機密性が求められる配管に幅広く使用されることを想定している。

 流体の性質に合わせた3種類のシール材質と2種類の本体材質を用意。サイズは、1/4、3/8、1/2、3/4の4タイプを揃えた(ステンレス鋼製の1/2、3/4サイズは受注生産となる)。標準価格はソケット・プラグ一式で4,960円(税別)から。

MTTRFが年次総会開催

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190829MTTRF1森社長 講演の様子 DMG森精機(社長=森 雅彦氏)が主要な支援会社として運営に参加している、アメリカ政府認可公的非営利慈善団体の工作機械技術研究財団(英文名:MTTRF-Machine Tool Technologies Research Foundation- 以下MTTRF)の年次総会が、2019年6月27日から6月29日の3日間、米国カリフォルニア州サンフランシスコにあるインターコンチネンタルマークホプキンスホテルで、世界各国の工作機械の研究者約60名が参加して開催された。

 総会ではMTTRF理事長を務めるカリフォルニア大学デービス校及びバークレー校教授 山崎和雄氏によるオープニングスピーチや、森社長による「自動化のフロントランナー」の講演に続き、今後の工作機械の開発や加工技術に大きな影響を与える最先端の研究成果が発表された。

 同社では、今後もMTTRFが、工作機械に関する革新的技術の研究開発を行う大学及び公的研究機関に対して工作機械を貸し出すことができるよう、MTTRFに工作機械を寄贈する研究助成活動を世界的な規模で進めていくとしている。

■MTTRF(Machine Tool Technologies Research Foundation:財団法人工作機械技術研究財団)
 2002年10月にDMG森精機(当時:森精機製作所)が基本財源を拠出して設立した米国政府公認の非営利財団法人。理事長はカリフォルニア大学デービス校及びバークレー校の山崎和雄教授、理事はDMG森精機 森社長が務めている。

MTTRF 年次総会 発表内容

190829MTTRF2MTTRF 集合写真

1.ハイスループットフェムト秒レーザによる先端加工
 (Amplitude社 Mottay氏)

2.中空コアフォトニッククリスタルファイバ:高速レーザマイクロ加工を可能にする変革技術
(GLOPhotonics社 Benabid氏)

3.MTTRFの工作機械貸与制度を利用したウィスコンシン大学マディソン校における研究と教育
(ウィスコンシン大学マディソン校 Pfefferkorn教授)

4.工具系の弾性変形に起因する加工誤差の予想結果に基づく加工誤差補正エンドミル加工における工具欠損を切削力推定により検知する知的モニタリングシステム
(神戸大学 白瀬教授)

5.VEDAメソッドを用いたマルチ検知ヘッドを装着した超高精度角度エンコーダシステム
(マグネスケール株式会社 代表取締役社長 藤森、石井)

6.CAMシステムによる5軸マシニングセンタのS字加工試験
(大阪工業大学 井原教授)

7.ツールパスの適応制御による薄肉部品のミーリング加工
(フィレンツェ大学 Campatelli教授)

8.低高周波数加工による研削加工とマイクロフォーミングセンサー内蔵ツーリングシステムによる適応制御加工
(ウィーン工科大大学 Bleicher教授)

9.産業用送り駆動機構の反復学習制御および非線形制御
(豊橋技術科学大学 内山教授)

10.指向性エネルギー堆積法の造形工程における粉末フロー制御のための動的粉末供給システムの設計と評価
(カリフォルニア大学デービス校 曽雌准教授)

11.先端ダイヤモンド材料
(住友電気工業株式会社 小林氏)

12.MTTRFの工作機械貸与制度を利用したダブリン大学における研究と教育の概要と報告超音波研削加工によるバイオセラミックス材料の加工表面性状制御
(ダブリン大学 Byrne教授)

13.インボリュート外歯車・内歯車の加工における課題
(ノース・カロライナ大学 Goch教授)

14.潤滑面の摩擦係数インプロセス計測と工作機械の熱変位シミュレーション
(チューリッヒ大学 Wegner教授)

15.ターンミルレーザセンタを用いたレーザー焼き入れによる表面層の硬化作用
(ルーヴァン・カトリック大学 Lauwers教授)

16.高圧クーラントを用いた難削材の旋削DLCコーティングとダイヤモンドコーティングエンドミルを用いたCFRPの高品質・高効率加工
(金沢大学 細川教授)


リンクスがIIoT(Industrial IoT)国内・海外の最新事例を紹介

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190829リンクス説明をする村上社長 リンクス(社長=村上 慶氏)が、8月2日、都内の大手町フィナンシャルシティカンファレンスセンターで、IIoTに関する最新事例を紹介するプライベートセミナー「Industrial IoT Meeting」を開催した。

 自動車、製薬、食品・飲料などのトップメーカーの現場における事例をを紹介し、現場の担当者ならではのIoT活用法や実際にIoT化した場合に実現できることなどについてトヨタ自動車、日本マイクロソフト、オムロン等の各社IIoT担当者から最新事例や業界動向を紹介した。

 リンクスの村上社長は、「industrial IoTが今後盛んになってくる。この市場は新しい市場だが、2012年から取り組み始め、ようやく現在成果になってきた。」とし、同社が日本国内で展開しているIIoTソフトウェアプラットフォーム「zenon」およびソフトウェアPLC「CODESYS」の展示を行った。

 「日本が新しいイノベーションに挑戦しようとすると、どうしても遅れる傾向がある。われわれは、日本のものづくり製品を世界のトップラインに置いておきたいと思っている。そのためにも、要素技術が出遅れてしまわないよう、新しい商品を世界で常に探し求めている。」とした。

優良工場表彰制度「2019年度(第9回)GOOD FACTORY賞」決定 ~中国、インドネシア、日本の3ヵ国から7工場を表彰~

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 日本能率協会(JMA、会長=中村正己氏)は、このほど日本およびアジア地域に進出している製造業の生産性や品質の向上、改善活動に成果をあげた工場を表彰する「GOODFACTORY賞」を2011年に創設し、優秀事例を紹介する活動を行っているが、このほど第9回の受賞企業として、オムロン、オリンパス、花王、コニカミノルタ、ダイキン工業、デンソー、東レの7社・7工場を決定したと発表した。「GOOD FACTORY賞」は、アジア地域で工場の生産性向上、品質向上など体質革新活動に取り組まれている事例に着目し、そのプロセスや成功要因、現場の知恵、働く方々の意識改革、社会的貢献などの内容を日本製造業の範として顕彰するもの。優良工場の事例を産業界に広く紹介することで、製造業の体質強化と発展に寄与することを目的としている。GOOD FACTORY賞審査委員会(委員長=東京工業大学工学院経営工学系教授伊藤謙治氏)の書類審査・現地審査を経て、以下の企業に決定した。
 190829能率

タンガロイが倣い加工用カッタ「DoTwistBall」(ドゥー・ツイスト・ボール)ボディ拡充

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190829タンガロイ タンガロイ(社長=木下 聡氏)が、倣い加工用カッタ「DoTwistBall」(ドゥー・ツイスト・ボール)を拡充し、このほど販売を開始した。

 同製品は信頼性を大幅に向上した倣い加工用カッタ。インサートをねじれ形状とすることで、インサートとボディとの接触面を広く確保して、高負荷の加工に対応できる(ツイストクランプシステム)が特長だ。また、インサートの断面積が大きいため、亀裂によるインサートの破断を抑制する。インサートはラジアスタイプ(R4、R5、R6)、および高送りタイプの2種類をボディに取り付けることが可能で、金型のような形状加工に効果を発揮する。

 今回、好評の04サイズに関し、要望が多いボアタイプ3種類(工具径φ42、φ52、φ63)を拡充。ラインナップを拡張した「DoTwistBall」は、倣い加工における生産性向上に貢献する。
主な特長は以下の通り。

 (1)ツイストクランプシステムでクランプ剛性を大幅に向上し、優れた安定性。
 (2)ラジアスタイプ、高送りタイプの2種類のインサートをボディに取り付けることが可能。

主な型番・標準価格
*カッタボディ(税抜価格)
・TXLN04M042B16.0R06:85,200円
・TXLN04M063B22.0R07:98,800円

「メカトロテックジャパン(MECT)2019セミナー」 ~トヨタ、日産、ボーイングらが講演 、予約受け付け開始!~

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 ニュースダイジェスト社(社長=樋口八郎氏)は、主催する国内最大級の工作機械見本市メカトロテックジャパン 2019 (通称:MECT2019)で、実施するセミナーの聴講予約 受け付けをこのほど開始した。

 トヨタ自動車 三好・明知工場長の岡田政道氏や日産自動車常務執行役員の村田和彦氏 、ボーイングリサーチ&テクノロジージャパンディレクターの根岸英一氏など各分野に精通した6人の講師が「自動車」「航空機」「ロボット」をテーマに、ものづくりの現状とこれからについて講演する。

 今年10 月に名古屋市で開催される MECT2019は 2年に一度東京で開催される日本国際工作機械見本市(JIMTOF )に次ぐ国内で2番目の規模の工作機械・技術 の専門見本市。今回は過去最多 となる 478 社・団体が出展する予定。

 各セミナーとも定員は400 人。申し込みは公式 ウェブ サイトから。事前登録制で申し込みは先着順となる。

セミナー概要

■10月 23 日(水) テーマ「自動車」 新時代のクルマづくり
 ・講演①: 13:00 14:00
 「変革期を乗り切る取り組み」
 トヨタ自動車 パワートレーンカンパニー ユニット系工場担当 三好・明知工場長 岡田政道氏
 ・講演②: 14:20 15:20
 「日産自動車パワートレイン生産技術開発の取り組み 」
 日産自動車 アライアンス グローバル VP 常務執行役員 パワートレイン生産技術開発本部 本部長 村田和彦氏

■10月 24 日(木) テーマ「航空機」 航空 機製造の最新トレンド
 ・講演①: 13:00 14:00
 「ボーイングと日本のパートナーシップ、航空機産業を取り巻くビジネス環境と最新動向」
 ボーイング リサーチ&テクノロジー ジャパン ディレクター 根岸英一氏
 ・講演②: 14:20 15:20
 「先進ものづくりシステム連携研究センター最新の取り組みと航空機用材料の加工における一工夫」
 東京大学 生産技術研究所 教授 先進ものづくりシステム連携研究センター センター長 臼杵年氏

■10 月 25 日(金) テーマ「ロボット」 広がるロボットの 可能性
 ・講演①: 13:00 14:00
 「Our Mission in Japan :ロボットの可能性を広げるユニークな活動および導入事例 」
 ABB ロボティクス&ディスクリート・オートメーション 事業本部 事業本部長 中島秀一郎氏
  ・講演②:14:20~15:20
 「2019 年のFA・ロボットシステムインテグレータ協会の取り組みとロボット社会実装」
 FA・ロボットシステムインテグレータ協会 会長 久保田和雄 氏

 ◇開催場所:交流センター3階会議ホール
 ◇開催時間:10月23日(水)~25日(金)①13:00~14:00 ②14:20~15:20
 ◇聴講料金:無料 ※MECT 会場への入場料1,000 円は別途必要です
 ◇申し込み方法:公式ウェブサイト(mect-japan.com)セミナーページから受け付け
 ◇定員:各セミナーとも400 人(先着順)

DMG森精機がAIを活用して過去の受注・復旧事例を素早く検索する新システムを開発

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 DMG森精機(社長=森 雅彦氏)は、このほど全世界の顧客から過去に受注した工作機械の特別仕様事例や、過去の機械修理復旧事例の検索を容易にする新システムを社内向けに開発したと発表した。AIの活用で検索の手順を簡略化し、過去の事例を素早く参照することで、見積りや機械設計、修理復旧にかかる時間を短縮する。

 同社によると、従来のシステムにも検索機能はあったものの検索できる範囲が狭くすぐに必要な情報を導き出すことが出来ないという課題があった。欲しい情報が見つかるまでキーワードを少しずつ変えて検索する必要があり、検索の際にノウハウが必要で手間がかかり、その結果過去事例が検索できず一から機械設計図面を描くケースや、機械の故障原因の究明に時間を費やすこともあったとのことだが、今回新たに開発した新システムでは、AIを使って各キーワードに類似する単語も関連付けるように学習させたことにより、システムに受注設計仕様書や故障時の報告書を入力すると、過去約 10 年間、全世界の顧客と取引する中て蓄積したデータから、最短1分以内で類似事例まで導き出せるようになった。また、類似事例を10件参照したい場合、複数回検索する必要はなく1回の検索で済ませることも可能となり、社員のスキルによって顧客対応に差が出ることがなく、見積りの提案や機械故障の原因究明を迅速に行うことができるようになる。

 新システムは、2017年1月に設置したDMG森精機の先端技術研究開発部門「先端技術研究センター」(センター長=松島克守 東京大学名誉教授)が開発を手がけた。同センターではIoTを含めたデジタル革命に対応する研究を推進しており、今後ともDMG森精機の競争力の源泉となる。

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