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【切削工具編】「メカトロテックジャパン(MECT)2019」をレポート! (後編)

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 10 月23 日(水)から10 月26 日(土)までの4日間、ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)で「メカトロテックジャパン2019(通称MECT) 」(主催=ニュースダイジェスト社)が開催された。前回の「工作機械編後編」に続き、「切削工具・周辺機器編」を掲載する。

 (切削工具・周辺機器編:イスカルジャパン、イワタツール、オーエスジー、北川鉄工所、サンドビック、ジェイテクト、住友電気工業、大昭和精機、ダイジェット工業、タンガロイ、日進工具、不二越、ブルーム-ノボテスト、三菱日立ツール、三菱マテリアル、ユキワ精工)

賢い工具がズラリと並ぶ!
●イスカルジャパン

191126メカ1チップ縦置きの仕上げ加工用ミーリング工具「TANGFIN(タングフィン)」は加工音が静か! 最先端をイメージさせるブースの同社。多くの来場者が3枚刃の最新穴あけ加工用工具「LOGIQ3CHAM(ロジック3カム)」に足を止めた。この製品は切削抵抗が3枚刃で均等に分割されるため、従来の2枚刃設計と比較して生産性をアップした工具。刃振れを最小にし、高い再現性を実現する独自の“ポケットデザイン”を採用している。他にも注目したいのはチップ縦置きの仕上げ加工用ミーリング工具「TANGFIN(タングフィン)」。これは、両面4コーナを使ったワイパーチップにより、良好な仕上げ面を実現するとうたったもので、スムースな切れ味の鍵となるのが、径方向・軸方向ともにチップ位相をずらした配列。各チップの切削量も低減する。ビビリを抑制し、静かな加工音だというから嬉しい。

飛躍っぷりには目を見張るものがあった!
●イワタツール

191126メカ2「トグロンマルチチャンファー」に9枚刃が出た! 今回のMECTでは、大いに飛躍っぷりを見せつけてくれた同社。「ロボット切削で広がる可能性」をテーマにした主催者企画では、今後の可能性を示し、これが大反響を呼んだ。また、加工実演では、碌々産業の「MEGA SS-400」で、同社の「トグロンⓇハードロングドリル」にてSKD11 HRC60の焼き入れ鋼にφ1.2mm、深さ60mmの貫通穴加工を行い、来場者は興味津々。そのうえ今回は新商品として、人気の「トグロンマルチチャンファー」から9枚刃が登場! この工具、もともとはヨーロッパの「早く加工したい!」という思いを汲み入れて開発したもので、昨今、マシンの納期遅れもあって世界中の「早く加工したい」というニーズの波に乗った工具とのこと。高速加工でバリを抑え、高能率加工に貢献する。またすでに名物となっている同社のユニークな「秘密の小部屋」では、写真撮影禁止の秘密の製品が展示してあった。

参考出品の展開に期待大!
●オーエスジー

191126meka3参考出品の複合R形状異形工具「PoryBall」 豊富な工具で来場者を魅了していた同社だが、中でも“Aブランド”による高硬度鋼用超硬ボールエンドミルシリーズに注目が集まった。高能率型4刃「AE-BM-H」、高精度仕上げ用2刃「AE-BD-H」、高精度仕上げ用2刃ロングネックタイプ「AE-LNBD-H」の3タイプにより幅広い加工方法に対応し、高いボールR精度と高硬度鋼加工に最適化された“DUROREYコーティング”が特長だ。高い耐熱性と耐摩耗性、そして優れた靱性を発揮するこのコーティングの鍵は、SiC含有の超耐熱層と超微細ナノ積層構造のなせるワザ! 他にも注目した工具は、まったく新しい工具として参考出品されていた“ボールエンドミルと同じ感覚で使用できる”がキャッチコピーの複合R形状異形工具 「PoryBall」だ。様々な傾斜面に対応できるので短時間で高精度加工ができる。同じ工具径でも、R10ボールに対して、「PoryBall」は様々な傾斜角度に対しR30で接地するので、ピックが大きくなってもカスプハイトが小さくなるという理論だ。今後の展開に要注目!

時流を捉えた画期的な展示に釘付け!
●北川鉄工所

191126meka4自動化の強い味方「NPGTシリーズ」は驚くほど画期的! 製造現場における自動化の流れは避けられない今、しっかりと時流を捉えた画期的な製品を展示をして同社。ロボットの手となっているは、同社の薄型2爪平行グリッパ「NPGTシリーズ」。高把持力でワークも安定した把握ができるものだが、今回なんと! これに“測定”がプラスされていたのだ。しかもミクロン台で測定できるというから驚いた! つまり、ものを掴んで搬送し、測定するので(搬送中の測定可能!)、工程集約による経済効果も高い。薄型、軽量化により、ロボットを含めたシステムのコンパクト化に貢献している。加えて、しきい値を設けることで、ワークのOK、NGの判断もできるという。長年培ったチャック製造技術の経験により、高い復元精度は“信頼の証”。高機能デザインにより最大40%の薄型化と最大50%の軽量化を実現しているという。この画期的な製品に、「ロボット産業に注力する」という強い姿勢をビシビシと感じた。今後の自動化には欠かせない製品開発を着々と進めている同社の底力を見ることができた。

IoT時代のデジタル・ソリューション
●サンドビック

191126meka5デジタルマシニングソリューション「CoroPlusⓇ」 機械加工の領域だけでなく、前後の工程も含めて包括的にデジタル技術で加工現場を支える――というトレンド感溢れる展示を見せつけてくれた同社。注目したのは、同社のデジタルマシニングソリューション「CoriPlusⓇ」だ。まずは、機械加工前の設計や計画段階において、切削工具の選定作業を簡略化し、加工に最適な工具を短時間で簡単に選定できるソフト「CoroPlusⓇツールガイド」、コンピュータ上で切削工具の3次元モデルアセンブリを組むことができるソフトウェア「CoroPlusⓇツールライブラリ」、特殊な工具の動きを要する工具向けのツールパス作成ソフト「CoroPlusⓇツールパス」が役立ち、次に実際の機械加工においては、防振工具内部にセンサーを内蔵し、加工中の振動状態のリアルタイムモニタリングを可能にするソリューション「SilentTools™」で、加工のびびり状況などをリアルタイムで見ることができるとう。これら一連の流れで、加工問題発生時に素早く対策のためのアクションを起こすことができるので、工程の信頼性・安定性が向上するというわけだ。加工がますます進化を遂げていると実感した。

ものづくりの中心は「人」 工場全体の見える化に貢献! 
●ジェイテクト

191126meka6稼働率を大幅アップさせるIoEソリューション 同社はIoTではなく、ものづくりの中心は“人”という思想から、ヒト・モノ・コトの全てをつなぐ「IoE(Internet of Everything) 」の名称を使っているが、それに相応しく、生産ライン・システム構築の強みを活かした内容となっていた。一連の流れとしては、設備と人の日毎の管理からリアルタイムな管理ができる「稼働アップNAVI」⇒「稼働アップNAVI Plus」で最適な作業指示、出来高も工程の進捗状況も丸見え⇒「稼働アップNAVI Pro」であらゆる設備の情報を繋いで見える化し、さらに工場全体のマネジメントへと繋いでいく。“稼働アップNAVI”の情報から、人の習熟度や改善スキルの向上に加え、改善の共有などの一連の流れが、システムにより最適化ができる仕組みを披露した。製造現場で気になる消耗品の工具・砥石などのランニングコストをマネジメントする「ロングユースNAVI」で設備を最適に使うこともできるので製造現場の生産性並びに経済効果アップに貢献!

万能工具っぷりを拝見!
●住友電気工業

191126meka7万能・高精度隅削りカッタ「SEC-ウェーブミルWEZ型」 傾斜加工にヘリカル加工、そしてプランジ加工など様々な加工に対応する万能カッタ「SEC-ウェーブミルWEZ型」を展示していた同社。ボディ設計にもこだわりがあり、キモは“インサートクランプが安定している”こと。刃先形状設計と高精度造形技術の組合せによるメリットは、優れた壁面精度と仕上げ面品位。加工音も静かとのことだった。また、バリの発生も抑制し、“研磨級インサート”もラインアップ。この研磨級インサート用ブレーカは、研磨仕上げによるシャープな切れ味がバリを抑制する「F型」、F型ブレーカの切れ味はそのままに、刃径ごとに切刃形状を最適化したプレミアムアイテム「P型」、ラッピング処理によりすくい面への溶着を抑制する「S型」の3種類がある。さらに、銅、ステンレス鋼、鋳鉄に適用可能な新材種「ACU2500」も登場し、ますます広範囲な分野の加工に対応している。

高精度加工を強力サポートする商品群がズラリ!
●大昭和精機

191126meka8充実のラインナップ「ハイドロチャック」 高精度加工に欠かせないもののひとつにチャックがある。同社の「ハイドロチャック」は充実のラインナップで来場者を魅了。4D先端で振れ精度は3µm以内の高精度を実現したもので、バニシングドリル・リーマ、ボールエンドミル、エンドミル、ダイヤモンドリーマ、工具研磨用など、高い振れ精度が必要な加工に最適とのこと。高い振れ精度の鍵を握るのは、剛性・精度に差がでる“スリーブ一体構造”設計。2ヶ所の油圧室による2点支持と、突き出しの長さを短くしたことにより、より一層の振れ精度を向上させた。この高い振れ精度があるからこそ、仕上げ面の向上と工具寿命の向上を可能にしている。しかも、より高速加工に対応しているとのことで、金型やアルミでの高速回転でも安心して使用できる。このシリーズの中には、スイス型自動旋盤用「ハイドロチャック レースタイプ」もあった。把握径はφ3~φ8。

5軸加工に的を絞り、より高能率へ貢献!
●ダイジェット工業

191126meka9マシンの良さを十分に引き出す「5軸加工シリーズ」 5軸加工は工具を短く把持できるので、その分、ビビリも少なく、有意義に刃先を使えるというメリットがあるが、同社は、5軸マシンの良さを存分に引き出す、“5軸加工シリーズ”を今回の目玉として展示していた。このシリーズは、ラインナップも豊富で、4枚刃により高能率加工が可能なチューリップSヘッド「STLP形」は大RがR1500、フォーム精度は±0.01mm以下! また、側面仕上げ加工を高精度・高能率に行えるミラーバレル「KRM形」は底面の超仕上げ加工にも対応している。そして、小径多刃使用QMマックスの高精度タイプであり、3軸加工機でも傾斜面形状加工が可能な高精度QMMAX「MQT形」があった。また、加工事例の動画も豊富なのも同社の特長。工具のカタログにはQRコードが記載されているので、それを読み取ればいつでも拝見できる!

「倍速切削」のディープインパクト!
●タンガロイ

191126meka10新開発の被膜が倍速切削を可能にする 優れた切削工具のキモを握るもののひとつに“被膜”がある。同社では、T9025&T9235を加えた「T9200シリーズ」で“高能率加工”を提案していた。このシリーズは同社が独自に開発した新被膜処理技術(被膜強靱化処理技術)の採用で高い靱性を備え、加工中に発生するクラックの進展を抑制し、安定加工を実現するという。具体的には、「T9200シリーズ」材種専用に開発した新母材が合金中の欠陥を削減し、耐欠損性を大幅に向上させている。さらにAl₂O₃被膜の厚膜化で、高熱とクレータ摩耗に強いので、特に高速加工で効果を発揮。高硬度外層は、耐逃げ面摩耗性を大幅に向上させた新開発の高硬度被膜となっていた。これらが長寿命と安定加工を実現し、その結果、機械停止時間の削減やコスト低減に結びつき、生産性が向上するというわけだ。同社のキャッチコピーである「倍速切削」のインパクトも大!

ステンレス加工の概念が変わる!
●日進工具

191126meka11微細加工のNS TOOLが切屑を飛ばしている! マキノの「D200Z」でデモ加工をしていた同社に驚いた。微細工具が有名な同社のデモ加工といえば、切屑・・・というより、微細すぎて粉っぽいものしか出ないイメージがあったのだが、なんと切屑を飛ばしているではないか! 注目を浴びた工具は、無限コーティングプレミアムSUS用高能率“Z”エンドミルの、レギュラータイプ「MSUSZ440」(φ1~6・全62サイズ)、ロングネックタイプ「MSUSZ440-LN」(φ1~6・全33サイズ)。ステンレス加工の概念を変える! というほど、びびりを抑え、加工時間が大幅短縮するという工具だ。鍵を握るのは、最適な角度の不等分割・不等リードの採用。これが共振を抑えびびりを防止しているのだが、溝の深さに要注目! 刃部の先端付近は切り屑の排出性を高めた大きなチップポケット、後端付近はしっかりとした芯厚で高剛性な設計となっている。これらが高剛性と切屑排出性の両立を実現している。

これは凄い! オイルホールに大注目!
●不二越

 
191126meka12オイルホール設計が分かりやすい模型。曲線の発想が画期的! 同社では、材料、形状、コーティングの全てを一新した人気の「アクアREVOシリーズ」に新発想のオイルホールが誕生。パワーアップしたこの製品は、REVO-Dコートと超平滑化処理、そして流体解析の活用で“冷却性”、“潤滑性”、“切り屑排出性”をさらに向上させていた。オイルホール(右の写真にある青い部分)が分かりやすいよう模型が飾ってあったが、工具マニアの皆様なら、工具の中に緩やかな曲線を描くオイルホールがいかに複雑なデザインであるか分かるだろう。これにより、オイルホールの断面積・吐出量は従来品の2倍以上となっていた。その勢いも見学したが圧倒的! 分かりやすくいえば、従来は1分間辺りの排出量が500mlペットボトル約5本だったのに対し、約10本にアップ! このお陰で冷却性の向上はもちろん、加工硬化を抑制し、工具寿命と精度も向上! 汎用ドリルでありながら、ステンレス用ドリルと比較しても2倍以上の穴あけ加工ができるという優れものだ。

製造現場の信頼性を高めるための必要なアイテム
●ブルーム-ノボテスト

191126meka13生産性効率に欠かせないアイテムだ 生産性効率化ツールの数々を展示していた同社。ワークの品位とともに信頼性を求めるためのノウハウがこのブースに詰まっていた。デジログ測定による回転工具の機上測定ができる「LC50- DIGILOG(LC-VISION)」が登場! 新技術として発表された。この新技術は測定の可視化と評価機能及びに工作機械主軸の品質評価など複数のソリューション提案ができるソフト。1秒に幾千ものの測定値を取得でき、データストリーム評価により今までになかった高速かつ信頼性を備えたアプリケーションの提供ができるという。史上で初めて測定中の記録データをリアルタイムに視覚化し、機械制御装置へ直接解析結果を反映できるというから、非常にありがたい。製造現場の自動化、システム化で便利になる一方、さらに重要になるのが“安定品質”。信頼のおける加工品質に同社の技術が貢献する。

金型業界とともに歩む心意気!
●三菱日立ツール

191126meka142種類の工具が1種類でOK! 金型業界へ貢献する! という強い姿勢を打ち出している同社。今回注目したのは、参考出品「アルファボールエンドミル BR2P」。プレスの繰り返しという過酷な状況で使用される金型。傷んだ金型は肉盛りで補修したのちピカピカに回復させるのだが、肉盛りをした表面は醜い。そこで切削工具を用いて面を美しく仕上げることが必要になるが、ここで重要なことは、工具ひとつでいかに加工時間の時短ができるか――が高能率加工のポイントになること。ひとつの工具で、肉盛りされた醜い面を削り取り、しかもピカピカに仕上げることができれば経済効果抜群なのだが、そんな工具があれば・・・と思う方には朗報! 肉盛り加工には通常2種類のインサートが必要になるが、これらの面倒臭い加工が、参考出品で展示されていた「BR2P」1種類で完結するという。工程短縮に貢献する画期的な工具であり、次の展開が楽しみだ!

コーティング技術の進化が止まらない!
●三菱マテリアル

191126meka15切削寿命の基準を覆すコーティング技術! コーティング技術の進化を見せつけてくれた同社。ミーリング加工用コーテッド超硬材種「MV1020」は、“切削寿命の基準を覆す”ほどのコーティング技術がつまっているという。その鍵を握るのは、新開発「Al-Richi(アルミリッチ)」コーティング。この技術の採用により、高いAl含有比率と高い硬さを兼ね備える(Al,Ti)N膜を採用し、硬さに加えて耐酸化性も大幅に向上させたことで優れた耐摩耗性を実現しているという。実はこの技術、非常に難しい技術だった。従来技術ではAl含有比率が60%以上になると結晶構造が変化してしまい、被膜硬さが低下するからだ。そこで独自技術を開発し、Al 含有比率を高めても結晶構造が変化しない「Al-Rchi」コーティングを生み出すことに成功。高いAl 含有比率と高い被膜硬さを実現した。極めて熱に強いので、乾式切削はもちろん熱亀裂の発生しやすかった湿式切削でも優れた加工安定性を実現している。

日本初出展! テーブルφ200 CNC 傾斜2連円テーブルが登場!
●ユキワ精工

191126meka16サイクルタイム短縮に大きく貢献! 同社の注目製品は、 日本初出展となったサイクルタイム短縮に大きく貢献するCNC 傾斜2連円テーブル「TNT200R-M2」。2個ワークの多面同時加工で生産性が大幅にアップする製品だ。取付面以外の5面をワンチャッキングで加工可能、段取り時間の短縮や加工精度の向上がメリットになる。高剛性のキモとなるのは、傾斜軸・回転軸エアハイドロユニット内蔵設計で、クラス最大のクランプ力を発揮する。また、サポート側にもエア方式のクランプ機構を採用している。さらに注目すべき点は精密な割出。割出精度は回転軸が累積25秒以内、傾斜軸は同40秒以内となっている。耐久性に優れた特殊合金ウォームホイル採用。もちろん防水構造もバッチリ! オートパージを標準装備し、切削液の浸入を予防している。


「会社の利益に繋げることが使命」 牧野フライス製作所の販促活動に注目!

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 製造現場ドットコムの読者の皆様ならご承知の通り、ものをつくるモトである工作機械は訴求するターゲットが明確である。したがって、一般消費財とは違い、「よく分からないんだけど、買っちゃえ!」という購入者はほとんどいない。加工のプロたちが納得する工作機械をつくるメーカーは国内外に多数あり、競争もシビアである。そのため、世界中に技術の塊である工作機械を売るためには、実に様々な部署が奮闘している。

 最近、展示会などで「マキノ(牧野フライス製作所)の雰囲気が変わった!」と多く聞かれるようになった。白を基調とした爽やかで開放的なブース展開と、そこに集う多くの来場者。販促グッズも小洒落ている。現在、同社のブランド戦略の鍵を握るのが、営業業務部 リーダの石貝 亜子香さんだ。来場者に配るための販促グッズや、ブースのレイアウトなど、頭を悩ませながらも日々、業務に邁進している。

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小規模企業の皆さんは要注意! サイトに潜むアクシデント

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ブログにも掲載しましたが、12月14日(土)のメールの送受信ができなくなり、サイトも観覧不可となりました。ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。

今回、ITのリスクについて、冷や汗が出るほど考えさせられました。
小規模事務所で製造現場ドットコムを運営していますが、中小企業の皆様にも、ひょっとしたら、私と同じような目に遭う可能性もあるかもしれません。転ばぬ先の杖ということで、とても恥ずかしいのですが、この経験を注意喚起のために掲載することにします。

12月14日(土)の出来事。

この日は、月刊ベルダさんの〆切で、朝っぱらからいそいそ仕事をしておりました。製造現場ドットコムの原稿も溜まっています。とにかく午前中にはベルダさん用の社会派原稿を入稿し、次の原稿にとりかからなくては。

と思い、原稿を書き上げ、入稿のメールを送信しようとしたところ・・・・。

メールが繋がらない! 

たまにあるのよね、こういうこと・・・と少々時間を開けて送信したらいいだろうと、呑気に構え、再度送信!

ところがまたエラーで戻ってくる。これはおかしい。

自分のスマホからテスト的に会社アドレスにメールを送ってもハネられる。Yahooメールから送信してみてもエラーで戻ってくる有様。とりあえず、yahooメールは生きていると安堵したけれど、Outlookが使えない。受信も送信も受けつけなくなっているではないか。

取り急ぎ、ベルダさんにはyahooメールから無事入稿を済ませることができたけれど、この原因がなにかを突き止めなければ。

そういえば、最近、アップデートしたから、このせいかも・・・いや、windows7のサポート終了も近づいているので、ひょっとしたら時限爆弾のようにパソコンが動かなくなるというアレは本当だったのかも・・・など、つまんないことを考えつつ、メールの設定をチェックしてみる。

う~ん、おかしいところはない。念のため、他のノートPCと比較しても設定は同じだった。

はっ! ひょっとしたら、使用しているサーバーがおかしいのかもしれない。と、サーバーエラーがあるかどうかネットで調べてみたところ・・・・出てきたわ! 障害発生のお知らせが!

これが原因だったのね!(と思い込んでいた)
191115b2 

やれやれ・・・・どうやらサーバーがDosによる攻撃を受けた可能性があるようだ。少し時間を空けたら大丈夫だろう・・・・と原因が分かったので、少しホッとして回復を待つ。

ところが、だ。

いつまで経っても、メール(outlook)の送受信ができぬまま。う~ん、変だ。

なにがどうなってんのかさっぱり分からん!

なんだかヤな予感がしてきた。その予感は的中し、運営しているサイトに繋がらないことに気付いた。製造現場ドットコムを検索しても、画面に出てくるのは悲しそうに涙を流す犬と「復旧までお待ち下さい」のエラー。わたしも泣きたいよ。

サーバーの確認をしたくても、土日祭日はクローズしている。とりあえず、サーバーやさんのコントロールパネルからお問合せのメールを送ろうとしたところ、「登録アドレスが有効ではない」とハネられてしまった。

えっ!? どうして?

一瞬、未払いかと頭をよぎったが、若い頃、電気を止められた経験があるわたしとしては、どんなに忘れっぽくても、インフラ関係の支払いには注意を払っている。ドメイン代もサーバー代も支払いは済んでいるはず。遅延もしていない。

コントロールパネルには、何度確認しても使用ドメインがきちんと登録してあるのに、問合せをしようとすると、「登録アドレスが有効ではない」と出る。何度やっても同じだ。これじゃ、どうやって相談すればいいってのよ。

途方に暮れつつも、取り急ぎ、yahooアドレスから、メールを送ることにした。返答は月曜日以降になるだろう。ほんと、情報通信は24時間動いているっつーのに、サポートは24時間じゃないとは・・・とブチブチ文句を言いたくなる。情報を扱う身としては、この時間がロス! 非常に勿体ない! 時は金なりなのだ。

しかし、どうしてこうなったんだろう? サイバー攻撃にあった? そういや昔、何者かが2回ほどPCをのぞき見していたということが過去にあったな・・・・あの時は連絡が来たうえ、被害がなかったので良かったけれど、その後はセキュリティをしっかりしているはずだし・・・・とにかく一刻も早く復旧してもらいたい・・・復旧しなかった時は・・・ああああああどうしよぉおおおおおおおおお―――! 想像するとガクブルだ。ああ、疲れた。化粧っ気のない、日頃より小さくなった、つぶらなお目々が潤んでくる。

そう――――。
それでもわたしはまだ、この時点でサーバーの障害が悪影響をもたらしていたと思い込んでいたのだ。

そうだ! ネットで私と同じ目に遭っている人がいるかどうか調べてみたらいいんだ。きっと荒ぶる人々がわんさかいるかもしれないと、Twitterのつぶやき情報を拝見したところ、そんな人はおらず、Twitter民の平和な様子に拍子抜けしてしまった。

―――ひょっとしたら、これは私だけの障害なのか?

もし、そうだとしたら・・・・ありとあらゆることを考えても、ああああああああああああっ分からない! 

外はすっかり夜になっていた。

考えてもラチが空かないので、休日を満喫しているであろう、日頃から技術面でサポートをしてくれる弟のようなK氏(といってもわたしよりも遙かに落ち着きがあり、しっかりしている)に、お休みのところ悪いなあ~と思いつつ連絡をしてみる。ひととおり状況を説明したけれど、世間は休日。サーバーやさんもお休みなので、情報が動く月曜日でなければラチが空かないとなった。

そんなこんなで、Twitterの皆様にも助けを出していたところ、なんと! これが解決への糸口に繋がることになる。

フォロワーさんからの情報で、現状が“クライアントホールド”の状態だということを知ったのだ。きちんとダイレクトメッセージでいろいろ教えてくれるという優しい心に触れ、本当にありがたいと思った。

これが原因! なぜ、クライアントホールドになったのか

ここで、どうしてクライアントホールドの状態になったのかご説明しましょう。

クライアントホールドというのは、ドメインが使えない状態を指す。実は、3週間前にドメイン会社から、Whois情報の正確性について見慣れない確認のメールが来ていた。期限内に確認をしなければ、ドメインが使えなくなるという。

その時のメールの内容はこうだ。
「本メールはICANNのWhois情報正確性確認方針に基づき、ドメイン名の管理担当者(Admin)のメールアドレスへ宛に送信しております。ドメイン名登録業務やIPアドレスなどの管理責任を持つ非営利団体であるThe Internet Corporation for Assigned Names and Numbers (ICANN)は、2003年に「Whois情報正確性確認方針(Whois Data Reminder Policy)」を採択いたしました。この方針は、最低一年に一度すべてのドメイン登録者(管理担当者)に対し、Whois情報正確性の確認ならびに正確な情報への修正を促すことを通知するというものです。本メールに現在お預かりしているお客様のドメインWhois情報を記載いたします。記載されている情報をご確認のうえ、情報修正が必要な場合にはご利用の管理会社を介して情報修正のお手続きを行ってください。」(以下省略)

文面の最後には、恐ろしいことに「※Whois情報が不正確なドメインは、登録抹消や使用停止の対象となることがございますのでご注意ください。」とあった。

突然、見慣れないメールが来たこともあって、気持ちが悪かったというのが正直なところ。それに、引っ越ししたというのはもうだいぶ昔のことだ。ドメイン会社にはとっくの昔に住所変更もしており、すっかり安心していたわたし。この時、情報を確認したところ、ドメイン会社は変更しているのに、いまいちピンとこないWhois情報が昔のままだったので、とりあえず、速やかに直すことにした。

Whois情報のページに飛ぶと、「正確な情報を入力してください」と明記してある。

ドメイン会社に登録した情報をポチっと「ユーザー登録情報をコピーする」にクリックすれば、反映される・・・・・・はずだった。いや、正確に反映されると思っていた。

ところが、住所がおかしなことになっていることに気付く。例えばこれは架空の住所だが、東京都世田谷区新橋1-1-1が英文表記だと、setagaya-ku shinbashi1-1-1 shinbashi  に加え、tenjin〇〇〇ビル8F (九州地方にあるような名前のビル名)という、まったく関係のない建物名が勝手に入力されるではないか。

正確ではないので、しっかり登録情報を慎重に手入力し、処理をした。これで対応したつもりだった。

ところが、正確に手入力をしたことがいけなかったようだ。

じゃあどうすれば良かったか? というと、単に「ユーザー登録情報をコピーする」をポチッと反映すれば問題なかったのだ。「正確な情報を入力して下さい」と明記しておきながら、このヘンテコになっている住所でも、こちらのシステムでは、これを正しいと認識するようだ。

クライアントホールド状態になってしまったことに気付けなかったことは、こうした理由もあり、また、サーバーがDosと思われる障害も同時期に発生したという運の悪さも重なったことによる。

今回のようにドメイン会社とWhoisが紐付けされている―――こういうスタイルを近年では“つながる社会のIoT”と呼んでいる人もいるだろう。ところが、問題は、IoTにしたってAIにしたって、『全ては正しいとも限らず、客観的ではない』という点にある。

たとえ間違った情報でもシステムが正しいと認識すれば正しいのだ。そして融通が利かない。これがITの怖さだ。しかも訂正する、あるいは訂正する以前に問題点を見つけることすら困難な世の中のどこが便利なのか、あたしゃ、さっぱり分からない。

それからというもの、すぐにサイトもメールも復旧したけれど、まだ納得いかないことがあった。

それは、サイトが生き返ってから、ドメイン会社からのメールが全く別会社と認識していた「お●●ドットコム」から来ていたこと。

調べてみると、「●●ドメイン会社が契約を締結しているレジストラは、 米eN●m社、お●●.com、となります。●●ドメインで取得されたドメインはレジストラである【 eN●m Inc. 】【 お●●.com 】にて管理されます。」ですって。

本当にややこしい。お●●.comも、某ドメイン会社も同じような職種で別営業しているわけで、混乱する。しかも、こんな情報を後で知るって、なにこの後出しジャンケンで負けた感じ! ムキ――――ッ!!(怒)

大規模企業はこうした細かいことに対応する部署があると思いますが、規模の小さな企業になると、1人でなんでもこなさなければならないことが多い。もし、自分の会社の顔でもあるホームページがある日突然、観覧できなくなったとしたら・・・と思うと、本当に恐ろしいですね。今回のこの件について皆様の少しでも参考になり、問題が起きる前に役立てていただければ、と思っています。

なお、間違った情報が反映されてしまううえ、それを正しいと認識するシステムについて、現在、問合せ中です。

「対人地雷禁止条約第4回検討会議」のサイドイベントで対人地雷除去活動が紹介

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191218コマツ 2019年11月25日~29日にノルウェーのオスロで開催された「対人地雷禁止条約第4回検討会議」のサイドイベントにおいて、コマツと、外務省から支援を受ける認定特定非営利活動法人「日本地雷処理を支援する会(JMAS)」が提携して行っている、カンボジアおよびラオスでの対人地雷除去活動が紹介された。

 「対人地雷禁止条約第4回検討会議」は、164カ国の対人地雷禁止条約締結国による国際会議であり、世界中の政府機関やNGO等が一堂に集い、各国の地雷問題について議論する会議。コマツとJMASは2008年より提携し、対人地雷の被害に苦しむ地域の地雷や不発弾の除去活動、ならびに復興までのコミュニティ開発事業のプロジェクトを行っている。

 2019年9月末までの実績として、累計で5700個以上の対人地雷や不発クラスター子弾を処理し、10校の小学校の建設、70kmを超える道路の建設/整備を行った。

【事前登録受付中】「NS TOOLプライベートショー2020」が2020年1月29日(水)から2日間、パシフィコ横浜で開催(無料)

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 日進工具(社長=後藤弘治氏)が、2020年1月29日(水)~30日(木)の2日間、パシフィコ横浜 展示ホールCで「NS TOOLプライベートショー2020」を開催する。入場料・セミナー聴講料は無料で、事前登録制。

 この展示会は、急速に進むAI・IoTにおけるSOFTの活用、機会や工具などのHARD、精緻な加工に欠かせない創り手のHEARTを融合させ、同社が考える精密・微細加工を提案することが狙い。また、講演やセミナー等も充実し、“「つくる」の先をつくる”を掲げている同社ならではの革新的な内容となっている。

事前登録はコチラ↓
www.ns-tool.com/nstool2020/

展示会内容

日進工具ブース
 ●新製品紹介
 ●新しい加工技術の提案
 ●精密・微細加工相談コーナ設置
 ●来場者限定の記念セール開催

出展者
 ●機械メーカー、CAD/CAMメーカー、測定器メーカー、ツーリングメーカー、周辺機器メーカー、大学・研究機関――――工作機械計12大、その他機器多数。

■1月29日(水)
 <基調講演>
 11:25~12:25
 (株)松岡技術研究所
 代表取締役 博士(工学)/技術士(機械) 松岡甫篁氏

<主催者セミナー>
 13:25~14:35 日進工具(株)

<出展者セミナー>
 10:30~11:10 安田工業(株)
 12:30~13:10 シチズンマシナリー(株)
 14:50~15:30 東芝機械(株)
 15:45~16:25 ヤマザキマザック(株)

■1月30日(木)
<特別講演>
 10:30~11:20
 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 インベストメントリサーチ部
 チーフエコノミスト 李 智雄氏

<主催者セミナー>
 13:25~14:35 日進工具(株)

<出展者セミナー>
 11:35~12:15 碌々産業(株)
 12:30~13:10 (株)ソディック
 14:50~15:30 (株)牧野フライス製作所
 15:45~16:25 三菱重工工作機械(株)

アマダ 高速・高機能ベンディングマシン「HRB」シリーズ 日米同時発売

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191218アマダ アマダは、このほど、高速・高機能ベンディングマシン「HRB」シリーズを日本および北米にて発売した。今後、グローバル市場へ順次展開していく予定。

 「HRB」シリーズは、スキルや年齢、性別、国籍などにかかわらず、簡単に曲げ加工ができるベンディングマシン。NC装置の「AMNC 3i」には、加工プログラムを容易に作成できる「LITEモード」を新たに搭載している。23言語に対応し、タッチパネル上でナビゲーションに沿って曲げ加工の設定が直感的にできるため、個人の能力や経験に依存することなく、高精度の加工が可能。

 さらに、同シリーズは、全自動金型交換装置を標準搭載した機種をラインナップ。金型選定と交換に加え、熟練技能を要する複雑な金型レイアウトも自動化する。板金加工において難しいとされる曲げ工程を効率良く進めることができる。

 同社では、「近年の少子高齢化に伴う人手不足に加え、日本の板金加工現場では、熟練技能者の引退により、外国人や女性など多様な人材が増えつつある。熟練技能者の不足は、北米の現場でも深刻化している一方で、昨今変種変量生産への要求の高まりなどから、板金加工の切断工程では、機械の高速・自動化が進み、生産性が飛躍的に向上している。しかし、次の曲げ工程には、加工プログラムの作成や適切な金型選定と交換、試し曲げといった角度の精度補正などが必要となり、曲げ工程は、複数かつ複雑な作業が多く、多くの現場でボトルネックになっている。」と、板金加工の背景を述べている。

 同社では、こうした曲げ工程の自動化とマシンの操作性向上のニーズに応え、「HRB」シリーズをグローバル市場における幅広い業種の生産性向上に貢献していくとしている。

「HRB」シリーズ 主な特長

(1)1. AMNC 3iに「LITEモード」を新たに搭載。初心者や外国籍の方でも簡単に操作が可能
 ・ オペレータ認証や多言語(英語、仏語、中国語、ポルトガル語、韓国語など、23 言語に対応、操作ナビゲーションによりマシンを使う人に合わせた画面表示が可能)
 ・ 形状タッチ入力により、曲げ形状を作成することができ、図面を見ながら簡単に曲げ加工のプログラムを作成することが可能。

2. 全自動金型交換装置による変種変量生産への対応 (「HRB-ATC」シリーズ)
 ・ 全自動金型交換装置を標準搭載した機種をラインナップ。複雑な金型レイアウトを自動化することで、熟練技能を要する金型交換が不要となり、変種変量生産における生産性を向上させる。

(3) 高速・安定加工を実現する充実した本体機能
 ・ 油圧ピストンポンプとそれを制御する高精度サーボモーターのハイブリッド・ドライブシステムにより、高速で安定した曲げ加工を実現する。
 ・ 旧来のベンディングマシンから、オープンハイトとストロークがそれぞれ150mm拡がり、深曲げや箱曲げに対応し加工範囲が拡大した。

(4) 後付け可能な多彩なオプション機能※ 3により、多種多様な曲げ加工に対応
 ・ 曲げ角度を自動補正する接触式角度センサーや、材料の腰折れを防止し、作業者の負担軽減と安定加工を実現する追従装置など、多彩なオプション機能を後付け可能(導入後に追加装着できるオプション。装着には条件がある)。

(5)マシンのIoT化を実現する「V-factory」対応
 ・ アマダと顧客がクラウドネットワークでつながることで、マシンの稼働実績や加工コストを見える化し、生産効率向上のための安心サポートを提供する。
 (※ 「HRB」シリーズはオプションにて対応し、「HRB-ATC」シリーズは、標準対応)。

DMG森精機がニコンと業務提携へ

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 DMG森精機が、このほど、ニコンと包括的な業務提携を行うことで基本合意したと発表した。

 DMG森精機は、「今回の業務提携を行うことで、世界的な光学機器メーカーであるニコンの計測およびカメラに関連する技術を弊社の工作機械に適用し、より高度な製品を両社で開発する。また、ニコンは、当社のグローバルな販売網を活用し、レーザーによる様々な金属加工を高精度で行うことができる独自の光加工機の販売を展開するなど、ニコンの材料加工事業の立ち上げを加速する。」としている。

 今回の合意により、光利用技術と精密技術をコアとして幅広い技術力を持つニコンとDMG森精機のそれぞれのリソースを組み合わせることでシナジーを創出する。

 「近年、工作機械を使用する生産現場では多品種少量生産化が進む中、高精度化、デジタル化、自動化された機械の活用が増えている。加えて機械加工と計測の複合化により非接触計測技術の重要性がますます高まっている。」と、DMG森精機。

 同社は、ニコンの技術を活用し、これまで以上に高精度でデジタル化を加速させる製品を開発していく。また、ニコンは、2019年度~2021年度までの中期経営計画期間中に注力するテーマとして掲げた材料加工事業において、光加工機の拡販を含め、事業立ち上げの加速を実現する。

タンガロイ 刃先交換式サイドカッタ「TungThinSlit」シャープエッジインサート拡充

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191218タンガロイ タンガロイがこのほど、刃先交換式サイドカッタ「TungThinSlit(タング・シン・スリット)」にシャープエッジインサートを拡充した。

 「TungThinSlit」は、独自のインサート形状を有した刃先交換式サイドカッタ。このインサートは、片面を右勝手、もう片面を左勝手とした左右両勝手タイプで、計6コーナが使用できることにより、優れた経済性を発揮し、同時にインサートの集約にも大きく貢献する。

 溝幅4~8mmの溝加工は、自動車部品のシャフトやナックルなどの低剛性ワークが多く、送りをあげにくい加工環境であり、また使用されるカッター径も切削幅に対して大きいため、切りくず厚みが薄い加工になりやすい傾向がある。このような加工では、切れ刃がシャープなロウ付けのサイドカッタを使用している場合が多く、インサートにホーニングが施された従来の刃先交換式サイドカッタでは、ビビリの発生やバリの発生などの問題が生じる場合があることを受け、今回新たに、「TungThinSlit」にシャープエッジのインサートを設定した。切削抵抗を低減し、ビビリ発生の抑制やワーク上でのバリ発生の低減が可能となる製品である。また、刃先交換式による経済性の向上や工具管理の容易性だけでなく、加工ワークの品質向上にも大きく貢献する。

主な特長
 ●切削抵抗の低いシャープエッジを適用
 ●刃立ち性の高いコーティング材種SH725を採用
 ●ビビリの抑制やバリの低減に効果的
 ●左右両勝手仕様のインサートは、多コーナの使用が可能で経済性が高く、工具管理も容易

主な形番と標準価格(税抜)
 ●インサート
 ・TVKX020202FN-MJ SH725 1,890円
 ・TVKX050402FN-MJ SH725 2,450円
 全アイテム:4形番


ダイジェット工業 「QM マックスシリーズ」ラインナップ拡張!

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191218ダイジェット工業 ダイジェット工業は、このほど、かねてから好評を博している多刃高能率加工用工具「QM マックス」に、ラインナップを追加発売した。

 特長は以下の通り。

●高精度版QM マックスモジュラーヘッド MQT 形
 現在発売中の「高精度版QM マックスモジュラーヘッドMQT 形」は、今後ますます普及が進む5 軸加工機のみならず従来の3 軸加工機にも対応、より高精度な加工を求めるユーザーに好評を得ていることを受け、今回、工具径φ32 の6 枚刃タイプモジュラーヘッドを追加ラインナップ。

 この製品は、「QM マックス」の高精度タイプ。従来タイプよりボディバランスを向上させ5 軸加工機等の複合加工機にも対応。インサートはH 級。併せて多刃仕様により高能率加工が可能。マスターインサートによる本体外径許容差-0~-0.03を実現(側面仕上げ用のYPHW 形インサート使用時)。炭素鋼、工具鋼、プリハードン鋼、焼入れ鋼、鋳鉄、ステンレス鋼の側面仕上げ加工、傾斜面仕上げ加工、および肩削り中仕上げ~仕上げ加工用に威力を発揮する。

<サイズ・価格>
 ・形番:MQT-6032A00-M16 形(φ32 の6 枚刃タイプモジュラーヘッド、本体傾斜角度0°)(1 形番)
 ・標準価格:62,500 円(税抜き)

●QM マックス肩削り用インサートZPMT-PL 形(材種JC8050)
 黒皮級でありながら底面・側面の中仕上げ~仕上げ加工まで可能な同インサートに、ステンレス鋼や炭素鋼・工具鋼の強断続加工に最適なPVD 材種「JC8050」を追加し、さらに適用範囲の拡大を図った。

 特長は、(1)インサートの外周切れ刃を大きな曲線形状とすることにより、ピックの重なり部が滑らかになり、かつ側面たおれ量0.01 ミリ以下を実現できる(被削材S50C、Z ピック3 ミリ加工時)、(2)インサート材種は既存の「DH102」「JC8118」「CX75」に加え、ステンレス鋼や炭素鋼・工具鋼の強断続加工に最適なPVD 材種「JC8050」を新たにラインナップした。炭素鋼、工具鋼、プリハードン鋼、焼入れ鋼、鋳鉄、ステンレス鋼、アルミ合金、チタン合金などの肩削り、平面削りに威力を発揮する。

<サイズ・価格>
 ・形番:ZPMT-PL 形(ステンレス鋼・鋼用)インサート材種:JC8050 コーナR0.4、R0.8、R2.0 をラインナップ(3 形番)
 ・標準価格:910 円(税抜き)

オークマ 高精度大型立形マシニングセンタ「MB-80V」を新発売! ~半導体製造装置・自動車金型等の大物部品加工に最適~

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191218オークマ1 オークマがこのほど、高精度大型立形マシニングセンタ「MB-80V」を販売した。このマシンは、高精度・高速・強力切削でグローバルに市場から高く評価されている立形マシニングセンタ「MB-V シリーズ」の最上位機種。拡大する半導体製造装置市場をはじめ、高品位・高精度化と自動化の需要が進む大物部品や金型部品加工に最適な“スマートマシン”として、最高の品質と生産性を提供する。

 同社では、「IoTの拡大に加え、5G サービスの本格導入を目前に控えた通信産業や、CASEによって大変革期を迎えている自動車産業向けに、半導体・センサー類は今後ますます需要の拡大が見込まれている。半導体製造装置市場は、現時点では一服感があるものの、中長期的には確実に成長していく産業分野。半導体需要の拡大とともにシリコンウエハーの主流は300mm(12 インチ)と大型化しており、半導体製造装置の部品サイズも大型化している。また自動車分野では内装部品だけでなく外観部品の樹脂化が進み、中大型の金型加工の需要が増加しており、これら大型の精密部品・金型部品の生産性を向上するために、長時間の無人運転などフレキシブルな自動化対応が可能、かつ省スペースの機械が求められています。」と開発の背景について述べている。

 また、新開発の「MB-80」は、省スペースでありながらクラス最大級の加工エリアを持ち、AI 技術の活用により自動化・無人化に向けて“止まらない機械”を志向した高精度大型立形マシニングセンタであり、① 省スペースでありながら、半導体製造装置の部品加工、自動車関係の金型向けに最適な広さのテーブルサイズを最大限に活用できるワイドな加工エリア、② AI 技術を活用した予知保全と、世界最高水準の寸法安定性による長時間無人運転の実現 ③「止まらない機械」を実現する高い切粉処理性能とフレキシブルに自動化対応できる優れた拡張性、④ No.50 コロ軸受採用により、重切削の荒加工から高品位の仕上げ加工まで、この1 台でオールラウンドに対応。生産リードタイムの大幅短縮を実現――という優位性を持っている。

191218オークマ2

特長と実現技術

(1)テーブルサイズを最大活用。クラス最大の加工エリアを最小のスペースで提供
●ワークとの干渉を気にすることなく、工具計測も多面加工も対応可能
 ・テーブルサイズ 1,600mm× 800mm
 ・XYZ 軸 移動量 1,600mm× 1050mm × 600mm (加工エリア 従来機比 54%拡大)
●省スペース設計で、設置床面積に対する加工範囲を最大化 (面積生産性 従来機比 27%向上)

(2) AI 技術を活用した予知保全技術とサーモフレンドリーコンセプトによる優れた精度安定性により長時間の無人運転が可能
●AI 主軸診断とAI 送り軸診断で主軸軸受やボールねじの異常有無と異常部位を特定、計画的なメンテナンスによりマシンダウンを未然に防止
 ・異常度の傾向を見える化することで計画的なメンテナンスが可能。生産計画を遵守
 ・誰でも簡単に短時間で診断が可能。診断に必要な計測器やスキルは不要
●1 万台以上の実績を誇るMB-V シリーズの高精度門形構造と5 万台以上の搭載実績の「サーモフレンドリーコンセプト」を採用
 ・温度変化8℃における経時寸法変化8μm (実績値)
 ・同サイズのマシニングセンタとして世界最高水準の寸法安定性
 ・大物部品の長時間連続加工おいても、抜群の寸法安定性を実現することで、作業者による寸法補正作業が不要。
 ・AI技術の活用により進化したサーモフレンドリーコンセプトで広いテーブル全域の熱変位を補償

(3)大物部品の自動化に対応した高い切粉処理性能と拡張性
●大量のアルミ切粉も一掃。面倒なワーク清掃、機内清掃作業を激減し、機械稼働率を向上
 ・切粉を堆積させない機内カバー垂直構造に加え、クロスレールシャワー洗浄によりワークやテーブル上の切粉を一掃、清掃作業を激減
 ・幅広の機内ヒンジ式コンベヤをテーブル前後に設置。大量の切粉もスムーズに排出
●APC 仕様時の段取り作業と機内作業の動線を最短化、作業性を大幅に向上 
●多様な自動化を実現する油空圧治具対応
 ・最大8 系統16 本の配管をテーブルへ供給可能。多彩な自動クランプ治具を実現

(4)荒加工から仕上げ加工まで一台で完遂。生産リードタイムを大幅短縮工
●No.50 コロ軸受採用 強力主軸による高能率加工で切削時間短縮
 ・フライスによる切削量 669 cm3/min の重切削(S45C 材)を実現 (従来機比33%向上)
●NC 制御技術「Hyper-Surface」で金型仕上げ加工面品位の向上と加工時間の短縮を両立
 ・加工プログラムの乱れを自動補正、指令位置や送り速度のバラツキを抑制

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天田財団が2019年度助成式典を開催

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191218天田財団1あいさつする岡本理事長 公益財団法人 天田財団(代表理事理事長=岡本満夫氏)が11月30日、FORUM246 246ホール(神奈川県伊勢原市)で「2019年度助成式典」を開催した。

 岡本理事長は、「金属加工というモノづくりを通じ、継続して世界の人々の豊かな未来を実現することがアマダグループの責任との思いから、天田財団は金属加工の研究への助成を通じて、産業・経済の発展に寄与することを目的とし、企業財団として設立した。本年度の助成は、95件、総額2億5,333万円。設立から1,000名を超える研究者へ助成し、その総額は、29億5,240万円となった。また本年度より、金属加工に従事される皆さまの技能向上に有益な技能検定に対する助成も開始した。日本の研究者を取り巻く環境は厳しく、“人材”、“資金”、“環境”の改革が強く望まれている。天田財団は、微力ながらこれらの課題に取り組み、助成金の規模だけでなく“研究者の研究に真に有益な助成”や“若手研究者育成の助成”と、その内容向上にも努めている。金属などの加工に関する優れた研究や、国際交流へ助成し、その成果を実際に使えるよう、産業界へ広く普及啓発することは、天田財団の使命である。本日の助成式典は皆様に、天田財団の思いを受け取っていただき、研究に取り組んでいただく大事なスタート。研究が進展されることを、こころより期待している。天田財団は“知の創出と人材の育成”を支援して、その成果を速やかに、社会や産業に還元し、次の研究や経済の発展につながるダイナミックな循環を目指して今後も活動していく。」とあいさつをした。

191218天田財団2経産省 松本 素形材産業室長 来賓を代表して松本真太郎 経済産業省素形材産業室長があいさつをした。この中で松本室長は、「日本の強みは、ものづくりの技術の高さとその応用・実現力。経産省の支援も産業への実益が生まれ、現場のインセンティブを阻害することがないようにしていくことが大切だ。現在、研究と産業を繋げていくことが課題となっており、経産省も支援していく。塑性加工は日本の産業を支えている基幹産業の一つだが、多少の危機感をもっている。何が重要なのか、どこを伸ばしていくべきか、良い材料、新たな加工法・部品、コスト削減、どのように活用していくのかなどニーズに合致した提案になるよう、各企業ではプロセスマネジメントを進めているが、そのうえで産学連携を進めていかなければならない。日本からグローバルスタンダード生み出していくための大きく変わる節目なのかもしれない。行政からも支援を行うことで、業界から日本、世界へ発展に結びつけていくこと、また、若手研究者の獲得にもつながることを期待しています。」と声援を送った。

 191218天田財団3磯部 アマダホールディングス社長磯部 任 アマダホールディングス社長が「天田財団は創立から32年という長きにわたり、塑性加工並びにレーザプロセッシング分野への研究助成を通して社会へ大きく貢献してこられた。わが国の企業を取り巻く環境は大きく変化している。少子高齢化や人口減少、“働き方改革”に象徴される“労働環境”の変化は、ますます加速することが予想され、加えてIoTやAIといった“技術革新”が著しく、進展への対応は、我々機械メーカーにとっても必須の課題となっている。企業サイドにおいても、一層研究開発投資、人材育成に努めていく覚悟である。研究者の皆様には、研究活動を通じて、日本初の新たな技術革新に取り組んでいただき、企業のイノベーション喚起にもご尽力いただければ幸いである。これまで一貫して産学の連携にも貢献されてきた天田財団ですが、今後ともますます、大学や研究機関への助成を推進していただき、そして研究者皆様の成果が、産業界の“実”となり、結果として社会に貢献していくという構図を思い描いて、ぜひ研究に邁進されることを期待している。私どもアマダグループも、財団が末永く、幅広い助成を続け、創業者の理念でもある“人々の豊かな未来に貢献”していけるよう、ビジネスを人間中心で考える企業として成長し続けていく。」とあいさつをした。

総評

191218アマダ財団式典の様子 青山藤詞郎 天田財団理事 慶應技術大学常任理事による総評は以下の通り。
 
 「天田財団は、“金属材料などを対象にした塑性加工とレーザプロセッシング”の分野から、日本の産業と経済の発展に寄与することを目的としている。具体的には、当該分野の研究に対する助成を通じて“学術の振興・科学技術の創出”を目指している。また、本年度より新たに、それらの加工に従事する方の資格取得に対する助成を通じて、“人材の育成と就労”を支援する。

 2019年度 研究助成事業方針について、①助成金総額は約2億7,500万円を予算化(平成30年度の助成実績は2億6,990万円)、②個々の研究の実情に合わせた助成金研究助成金には使途の費用割合を設けない。他助成金や科研費の合算運用も認める—とした。

 研究開発助成の実績について、本年度は、厳正なる選考の結果、81件・2億4,741万円を研究開発助成として採択した。重点研究開発助成は、7件・6,900万円、一般研究開発助成は、53件・1億3,710万円、若手研究者に限定した、奨励研究助成は、21件・4,151万円。

 本年度は、塑性加工の申請がかなり増加した反面、近年増加していたレーザプロセッシングの申請数がやや減少した。

191218天田財団5 国際交流助成の実績は、国際交流助成について、14件・572万円を採択した。国際会議の準備や開催への助成は、3件・150万円、国際会議の参加に対する助成は、9件の357万円、若手限定の国際会議参加への助成は、2件・65万円となった。

 目録贈呈式が行われたあと、東京大学生産技術研究所 古島 剛 准教授による「生体吸収性マグネシウム合金の革新的レーザ大レスフォーミングの開発」、鳥取大学大学院 陳 中春 教授による「金属3Dプリンタを駆使した高機能金型やインプラント製品の成形技術の開発」をテーマにした招待講演会が行われた。

日本金型工業会 「第46回金型の日」記念式典を開く

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191218金型1 日本金型工業会(会長=小出 悟 小出製作所社長)が11月25日、東京都内のホテルインターコンチネンタル 東京ベイで「第46回金型の日」記念式典を開いた。

 金型の日は、昭和32年11月25日に日本金型工業会が設立されたことから毎年11月25日を金型の日と定め、毎年、記念式典を開催している。


191218金型2あいさつする小出会長 あいさつに立った小出会長は、「金型の日は、当工業会にとって総会に並ぶ大きなイベントの一つ。中でも本日は、メインと言ってもいい優良従業員表彰がある。常日頃、皆さまの優秀なる技術や協力の下に金型業界が反映されている。企業・組織というものは、人で成り立っていることは紛れもない事実であり、優秀な人材が多く集まって活動している。」と感謝の意を表した。また、世界情勢にも触れ、「私たちは、個別、個の努力だけでは何ともならないような時代に遭遇している。混沌として見えづらい状況下にあることもまた事実だろう。こういう時にこそ、一致団結。一枚岩になった集団こそが、私は突破力のある強い集団だろうと思っている。多くの人たちが力を結集していけば、苦しい状況でも乗り越えていくことができるんではないかと確信している。」と力を込めた。

 続いて、永年勤続優良従業員表彰が行われた。被表彰者代表の答辞のあと、国家叙勲授章者への記念品贈呈、会員増強協力者へ感謝状・記念品贈呈、永年勤続事務局員表彰が行われた。

 来賓を代表して松本真太郎 経済産業省製造産業局素形材産業室長が、「素形材産業は男の産業みたいなイメージがあるが、結構女性も多く活躍している。人材確保が厳しい中でこの工業会は、金型小町という取り組みを熱心にやってこられた。近年、海外との競争が激しさを増しているが、ぜひ皆さま方の技術力と新しい製品提案力をもって、日本産業の要のところを、お支えいただいて、さらに発展していただきたい。」と声援を送った。

 池上正信 池上金型工業社長による記念講演のあと、懇親パーティが開かれ、親睦を深めた。

懇親会は牧野フライス製作所 井上社長の乾杯の発声で開宴した
191218金型3

■第46回金型の日永年勤続優良従業員表彰者
<東部支部>
 イースタン技研(株) 後藤伸一
 イースタン技研(株) 髙橋 悟
 (株)オギハラ 白澤英維
 (株)オギハラ 中田由多佳
 (株)オギハラ 吉田展久
 (株)オギハラ 松島 泉
 (株)オギハラ 阿久津輝夫
キヤノンモールド(株) 冨田 浩
キヤノンモールド(株) 宮田州泰
キヤノンモールド(株) 宮嶋正実
キヤノンモールド(株) 熊野 誠
共和工業(株) 西山正春
(株)クライム・ワークス 河西弘幸
 黒田精工(株) 掘田俊雄
 黒田精工(株) 矢口忠義
 小林工業(株) 伊藤英文
 小林工業(株) 三浦 博
 小林工業(株) 須藤具美
 小林工業(株) 小笠原輝一
 小林工業(株) 阿部 淳
(株)サイベックコーポレーション 中垣善一
(株)サイベックコーポレーション 中村良次
 昭和精工(株) 海老澤紀道
 昭和精工(株) 土肥 充
 昭和精工(株) 林 健一
 昭和精工(株) 山田和義
(株)シンセイ 松下重孝
(株)シンセイ 鷺谷 洋
(株)鈴木 山口清子
(株)鈴木 大峡正史
(株)鈴木 渡辺金司
精技金型(株) 小久保敏美
精技金型(株) 鵜川喜智男
(株)中越製作所 鋤柄義明
(株)中越製作所 諸星公孝
 東洋ガラス機械(株) 杉市 勇
 東洋ガラス機械(株) 関 雄一郎
(株)長津製作所 小野 篤
(株)長津製作所 平本一弘
(株)長津製作所 李 軍
(株)長津製作所 達田康介
 日型工業(株) 三瓶政美
 日型工業(株) 小島由雄
(株)富士テクニカ宮津 佐藤文彦
(株)富士テクニカ宮津 冨岡正義
(株)富士テクニカ宮津 佐藤真彦
(株)富士テクニカ宮津 芳賀基樹
(株)富士テクニカ宮津 金井則之
(株)富士テクニカ宮津 小野博之
(株)富士テクニカ宮津 岩崎 守
(株)富士テクニカ宮津 峰田将充
プロトラブズ合同会社 横田哲哉
マルスン(株) 望月良二
マルスン(株) 望月勇世
マルスン(株) 野村圭佑
マルスン(株) 西脇貴雄
マルスン(株) 松浦弘明
マルスン(株) 木岡孝夫
マルスン(株) 芝木啓人
マルスン(株) 望月信吾
マルスン(株) 永澤裕人
マルスン(株) 清 幸正
マルスン(株) 佐野公俊
(株)三井ハイテック 佐々木勝弘
(株)三井ハイテック 荒川広一
(株)三井ハイテック 三井博之
(株)三井ハイテック 山内鉄平
(株)三井ハイテック 山田昇一
(株)三井ハイテック 野口昌利
(株)三井ハイテック 島本洋二
(株)三井ハイテック 吉田明広
(株)三井ハイテック 松本充永
(株)ミナス精工 宮内英之
(株)ミナス精工 白石泰祥
 (株)明輝 能登祐介
 (株)明輝 林 真人
 (株)米谷製作所 山﨑弘行
 (株)米谷製作所 清水孝良
 (株)米谷製作所 中村義幸

<中部支部>
 魚岸精機工業(株) 浮橋敏彦
 魚岸精機工業(株) 川崎 勝
 魚岸精機工業(株) 森田浩二
 (株)エムエス製作所 海川弘明
 (株)エムエス製作所 堀井 学
 大垣精工(株) 安藤寿康
 大垣精工(株) 浦山凉一
 大垣精工(株) 金子将啓
 大垣精工(株) 沢井 学
 大垣精工(株) 橘 峰広
 大垣精工(株) 田中大補 
 大垣精工(株) 林 隼也
 大垣精工(株) 松平豪俊
 大垣精工(株) 南村洋行
 大垣精工(株) 森山大典
 大垣精工(株) 吉田裕次
 (株)小出製作所 鈴木友貴
 (株)小出製作所 山内和弘
 シミズ工業(株) 石原文夫
 (株)ナガラ 足立光好
 (株)名古屋精密金型 工藤大樹
 (株)名古屋精密金型 國生泰浩
 (株)名古屋精密金型 米光留美
榛原工機(株) 石川幸生
日嶋精型(株) 池田耕司
日嶋精型(株) 佐野淳一
(株)ホーエ 賀久哲義
(株)ホーエ 田村 寛
(株)丸順 今西栄二
 (株)丸順 川辺和仁
 (株)丸順 棚橋ゆかり
 (株)丸順 山北卓治
 (株)三幸 炭谷正義
 (株)明和製作所 小島 亮
 (株)明和製作所 藤島史明
 (株)明和製作所 堀越隆志
 (株)明和製作所 村田 仁

<西部支部>
 (株)伊吹機械 田中治男
 (株)伊吹機械 脇坂仲之
エスバンス(株) 桂田伸隆
エスバンス(株) 金谷冬夏
 (株)タカギ 安達 良
 (株)ヤマナカゴーキン 天野良成
 (株)ヤマナカゴーキン 奥林裕正
 (株)ヤマナカゴーキン 中平亜希子
 (株)ヤマナカゴーキン 深澤政彦

■令和元年度叙勲授章者
〇旭日小綬章 (株)タカギ 代表取締役会長 髙城壽雄
〇旭日単光章 (株)田口型範 代表取締役社長 田口 順
〇旭日単光章 元(株)キメラ 代表取締役 宮﨑秀樹

■令和元年度 会員増強協力者表彰受賞者
 (株)小出製作所 小出 悟

■令和元年度 事務局職員表彰者
 川田明美(永年勤続表彰20年)

「金型の日」を迎えるにあたって
日本金型工業会 会長 小出 悟

191218金型5 本年は元号が令和に変わり、日本の新たな時代の幕が開き、(一社)日本金型工業会の一大行事である第46回「金型の日」を迎えるに当たり、気も引き締まる思いがいたします。

 一昨年スタートした金型マスター認定制度も、継続は力なりの言葉のごとく第二期生36名を輩出し、さらには一期生71名の中から19名のシニア金型マスター認定者という新たな、業界の宝となりうる人材を創出できましたことは、この上なき喜びであり又それにご尽力いただきました関係者の皆様方には、ただただ頭の下がる思いで一杯です。ありがとう御座いました。

 現在私たちを取り巻く環境は必ずしも良い状況であるとはいえません。グローバルな社会情勢の変化に振り回されるそんな時代であると言えるでしょう。このような時代であるからこそ慎重に構えながらも能動的な行動を積極的にとる必要があり、今まで以上に産・官・学の連携を通し今後を見直すべき時といえるでしょう。今、一つの取り組みとしてまさに官主導で金型取引適正化推進協議が進展しています。私も委員として何度か意見具申をさせていただきましたが、金型代金の前金制度など画期的ともいえる改善がなされようとしています。時代のうねりは激しく容赦なく我々に襲い掛かって来ます。IoT・AI技術はまさに我々の社会を一変させる技術でしょう。働き方改革はさらにその新技術の発展を助長し、そのことが人材不足問題を結果的に改善する糸口にもなることでしょう。このような環境がさらに進む中では法的には「官」の力を知識的には「学」の力を、両者と友好的に連携を組み個社の努力の及ばないことに果敢にチャレンジすることこそが、日本の金型業界の安定と発展に寄与するものと信じ、日本金型工業会として積極的に、そのことを新ビジョンに認め、広く周知のものとし、新元号にふさわしい業界作りを行うことが役割であると考えています。

 (一社)日本金型工業会が中心的存在となり、金型産業を安定的に発展させるためにも会員企業の皆様はもとより、関連団体、官公庁の皆様の更なるご指導・ご鞭撻ご協力をお願い申し上げ、金型の日を迎えるにあたり私のご挨拶とさせていただきます。

ヤマザキマザック、新しい100年へ

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191218マザック1組立エリア 美濃加茂製作所の第一工場、第二工場がデジタル統合を果たした。2つの生産拠点のあり方を見直し、「Mazak iSMART Factory」としてスタートする。第一工場を「組立」「管理部品」に、第二工場を「部品加工」にそれぞれ専用化し、IoTやAIの力を活用しながら今後事業を展げていく。最終目標は「生産スピードを1.5倍向上させる」ことだ。新しい100年に向け、就業人口の減少を反映して導入が進むロボットの保守に対する目配りも忘れてはいない。

美濃加茂製作所 iSMART Factory へ進化! 第二工場は部品加工専用に

191218マザック2工場内はAGFが活躍。自動立体倉庫を通じて、機械へ材料を供給したり、加工完了品の収納を行う 業務効率を高める上で注目されるのが、ムダ・ムリ・ムラの撤廃である。確か、国内自動車大手も標榜していたように記憶する。例えば、重複する作業内容を見直し、得意の分野で活躍させ、後に集約することが考えられる。そこで、マザックは第二工場を部品加工専用とする英断に達した。特長は次のとおりだ。

 第一に、コントロールセンタと加工現場をつなげ、すべての加工機械のリアルタイムな稼働環視とアラーム情報等の一元管理が可能になったこと。「Mazak AUTO FLEX CELL」の導入も見られ、多品種少量生産の長時間無人運転を可能にする次世代自動化ラインとして、自動化対応複合加工機「INTEGREXi-450HS」4台と多関節ロボット2基で構成している。AGFL(無人フォークリフト)が長大な「MAZATEC SMS」(自動倉庫機能を備えたパレットストッカータイプの大規模自動化システム)や「MPP」(マルチパレットストッカータイプの自動化システム)の間を往き来し、完成品や治具、工具の自動搬入出を行う光景は実に近未来的だ。また、画像処理による段取り支援システム「SMOOTH PHOTO SETUP」の導入により、段取り時間を大きく削減することことができた。段取りはこれまで加工機の中で行ってきたが、新システムは一度セットされた状態を画像で残し、そのアウトラインを次の対象物に応用するもの。機外で段取りを行うため、機内での加工作業はそのまま停止することはない。生産性向上は目に見えて明らかだ。

191218マザック3高精度加工エリア 第二に、AM(アディティブマニュファクチュアリング)を加工現場に導入し、リードタイムの短縮とコスト削減を図ったこと。従来、切削→焼き入れ→切削→研削の一連の工程をそれぞれのマシン複数台でこなしてきたが、今般ハイブリッド複合加工機「INTEGREX i-200S AM」を導入したことで研削前の3工程に要する時間はわずか1日に。実に10日間のリードタイム短縮を実現し、驚異的な躍進となった。

 第三に、「これがまったく新しい取組み」とするRFID(無線電子タグ)とAGFL(無人フォークリフト)を活用した工場内及び工場間の物流管理と仕掛品の最適化である。RFIDは第一工場にも導入されており、第一第二双方の工場で位置と数量、滞留期間を確認して、個々の部品を適正に配置し、仕掛品の削減を図るものである。部品が適正に配置されていない場合に色分けして知らせるアラーム機能を備え、それぞれの工場内の、あるいは両工場間の的確なデリバリーを約束している。その名を「ID TRACKING PLUS+」という。一方、AGFLは夜間の作業と省人化をねらったシステムで、素材や完成品、切粉を適材適所に搬送するため、今年3月に導入された。現在3台を有し、今後は台数を増やしていきたい考えだ。こうして、第二工場はショールームの役目を果たしつつ、しっかり事業を前進させている。

第一工場はエコ&クリーンな恒温組立専用工場 ZDT on Mazak iCONNECT」がめざすもの

191218マザック4自動化複合ライン。大容量自動倉庫を生産システムに組み込んだ 特長の第一は、最新の空調設備とエネルギー管理システムによってCO2排出量を約30%削減し、LED照明化によって照度600lx以上を工場全域で確保している点。クリーンな環境を実現した。第二は、組立エリア全域を±1℃以内に温度管理した大規模恒温工場であること。そして第三に、組立と検査に関する記録をデジタルデータ化することで品質およびトレーサビリティを向上させた点が挙げられる。組立と検査に関するあらゆるデータを作業者がタブレット端末へ入力することで製品情報の検索も容易になり、調査が必要になった場合、その追跡が可能になるほか品質の安定化につながる。
 
 第一工場と第二工場のデジタル統合により、リアルタイムでそれぞれの進捗状況が管理できるようになった。目標は「生産スピード1.5倍向上」、市場の要請に応える。

191218マザック6sss-ph-7 画像処理による段取り支援システム「Smooth Photo SetUP」 製造現場では今、労働人口の減少や熟練作業者の不足への対応とさらなる生産の効率化を目指して、ロボットの導入が進んでいる。一方で、ロボット1台のトラブルが生産ライン全体を停止させてしまう懸念から、ロボットに対する保守サービスのニーズが高まっている。

 ファナックとシスコシステムズは2015年、ロボットに対する保守診断機能「ZDT(ゼロダウンタイム)」のクラウド対応を開始した。同年よりマザックもシスコシステムズと工作機械のIoT化に関する協業を進めており、2018年、コネクティッドサービス「Mazak iCONNECT TM」を発表、2019年よりサービスを始めた。「ZDT」と「Mazak iCONNECT TM」はともにシスコシステムズのプラットフォームで構成されていることから、今回機能連携が実現した。

 「ZDT」は壊れる前に知らせる予防保全を重視したシステム。壊れてしまってからの復旧コストと作業者負担の観点からも重要である。「Mazak iCONNECT TM」は不測のマシンダウンを防ぎ、仮にマシンダウンが発生した場合でもプラットフォームを通じてファナック製ロボットに「ZDT」の保守サービスを提供する。

テクノロジーのその先へ

191218マザック6sss-ph-9 「サンダーバード」に夢託す 第一工場入口に、技術が織り成す未来に価値を求めるマザックの理念を具現化するような「サンダーバード」が展示されている。TV番組「サンダーバード」はスーパーメカを駆使して、地球規模の災厄から人々を救出する物語。軽快なマーチングに乗って各号機が救出に向かうシーンは感動的で、正義感に燃えるキャラクターたちの活躍ぶりに胸が高鳴ったことを覚えている。CGなど無い時代のこと、各号機が持つ秘密めいた性能の魅力もさることながら、人形の精巧な動きに見入ったものだ。この番組が放映されたしばらく後、「人類の進歩と調和」をテーマに大阪万博が開かれた。夢の未来形として出展された動く歩道やモノレール、リニアモーターカー、電気自動車、携帯電話、缶コーヒーなどはことごとく実現され、テクノロジーによって未来がもたらされた形だ。
 
 今日、ものづくりの現場でIoTやAIをはじめとする新たなテクノロジーが注目されているが、大切なのはテクノロジーそのものではなく、テクノロジーの先にひらけた未来の姿であるだろう。「サンダーバード」も大阪万博も、目指したのは未来であり、人類の幸福だった。マザックも同じ地平を目指す。創業100年。また新しい100年がスタートしたが、「技術で社会や未来に貢献する」姿勢は変わることがない。

(文・写真:ワカバヤシヒロヤ)

三菱日立ツール 菊池社長に聞く「金型業界への貢献」

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 “MOLDINO(モルディノ) ブランド”を立ち上げた三菱日立ツールは、金型加工分野向け超硬工具に軸足を置く事業戦略を掲げて世界に展開を進めている。来年は魚津工場再稼働の実行を発表するなど生産拠点も活発化する中、本年4月、新社長に菊池 仁氏が就任した。三菱日立ツールを率いて約半年が経過した今、菊池社長に、ものづくりへの思い、営業方針、取り組みと未来像についてお話しを伺った。

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【告知】三井精機工業 「MTF2020」が1月29日から本社工場を皮切りにスタート!

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 三井精機工業が主催するプライベートショー「MTF2020」が本年1月29日(水)から本社工場を皮切りに、名古屋、大阪で開催する。

 今回のテーマは、「技術、技能の継承 ~100周年に向けて~」。毎年好評の特別セミナーでは、本社工場 1月30日 10:30から、「航空機業界の展望と工作機械について」を演題にIHI航空・宇宙・防衛事業領域 生産センター 生産技術開発部 主任調査役 落合宏行氏が、名古屋会場では 2月6日 13:30から「100 年に一度の大改革期におけるエンジン・駆動ユニットの取り組みと方向性」をトヨタ自動車 エンジン生技部長 泉俊宏氏がそれぞれ講演する。なお、大阪会場は(1月1日現在)講師は未定だが、コンプレッサ関係のセミナーを予定している。

展示機

■コンプレッサ
 ・ZV37AX-R(屋外仕様) 《参考出展》
 ・ZV08AX-R
 ・ZV15AX-R (HACCPシステム)
 ・Z08AX-R
 ・Z15AX-R
 ・ZV22AX-R IoT接続(Z-cloud)
 ・ZV37AX-R
 ・ESCAL45A2R
 ・i-14015AX-R (HACCPシステム)

《ココに注目!》 HACCP(ハサップ)とIoTにスポットを当てる。HACCPとは食品製造における食中毒や異物混入などの危険因子を予防することを目的とした衛生管理システム。圧縮空気には、コンプレッサ内のオイル、配管内の錆、カビ、細菌、チリなどさまざまな異物が混入する可能性があり、それを防ぐためのシステムを提案する。

■工作機械
◎プレシジョン・プロファイル・センタ 「PJ812」 BT50仕様 《新仕様》
JIMTOF2016で公開されたPJ812」は主軸テーパーが40番クラスだったが、50番クラスのテーパーが欲しいとの声に応えて、今回新たにHSK-A100の12000回転主軸を搭載した新バージョンを開発。粗加工から仕上げ加工まで幅広い範囲に対応する。

◎5軸立形マシニングセンタ「Vertex55X Ⅲ」 2APC仕様 《新仕様》
今回は初の2APC付き仕様で自動化の提案を行う。機内へのアプローチは構造的に機械前面からしかできないため、パレットの搬出入装置を前面に置くと段取り作業ができな くなってしまうが、今回開発した2APCは段取り作業も考慮した内容となっている。

◎ねじ研削盤 「GSH200A」 《本社工場のみの展示》
前回のJIMTOFで初出展した機械。今回はボールねじの加工に焦点を当てる。長尺ボールねじの加工で最も難しいのは有効径の管理であり、従来は熟練の技能が必要であり、こ作業の自動化はボールねじを加工する企業すべてに望まれていることを受け、 開発途中ではあるが、この有効径自動測定&補正機能を「GSH200A」にて紹介する。

各会場と開催日時

◆本社工場
 日時:1月29日(水)10:30~16:00、 30日(木)10:00~16:00
 場所:三井精機工業本社工場
アクセスはこちら↓
http://www.mitsuiseiki.co.jp/company/access/tabid/65/Default.aspx

◆名古屋会場
 日時:2月5日(水)10:30~16:30、 6日(木)10:00~16:00
 場所:ポートメッセなごや 3号館

◆大阪会場
 日時:2月18日(火)10:30~16:30、 19日(水)10:00~16:00
 場所:花博記念公園鶴見緑地『水の館』 (ハナミズキホール)


オークマ プレス金型の手仕上げ作業を大幅に削減する「MCR-S (Super)」 新発売

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200101オークマ1 オークマは、このほど機械精度の安定状態を自己診断する「精度安定診断機能」と誰でも簡単に空間精度を校正できる「3D キャリブレーション」を搭載したプレス金型向け加
工空間全域高精度門形マシニングセンタ「MCR-S (Super)」を開発し、販売を開始した。

 このマシンは、超大型高精度の三次元測定機能を機上で完結し大幅な高精度化、リードタイム短縮を実現するもので、同社は、「プレス金型加工の生産革新を支援していく」と意気込みを見せている。

 同社では、開発の背景について、「自動車のプレス金型の製造において、コスト低減、リードタイム短縮は永遠の課題。一方で自動車デザインの多様化・差別化が進んだことによりプレス金型加工には非常に高い形状精度と加工面品位が求められる。磨き・型合わせなど金型の手仕上げ作業に必要な熟練のノウハウが失われつつある中、金型加工のリードタイム短縮と高品位・高精度加工を高い次元で両立させることが求められている。」という認識のもと、大物プレス金型製造では、「加工機から計測機器へのワーク搬送工程や、修正加工が必要な場合の再セッティングなどに多くの作業時間が必要となり、これらは機上計測を行うことで短縮が可能だが、従来の大型加工機における機上自動計測では、室温変化や季節の変わり目で、工場の床面水平度の変化の影響を受け、安定的に信頼性の高い計測結果を得ることが困難だった。」との課題を解決すべく、経験の少ないオペレータでも簡単に広い加工空間の全域を高い精度で維持できる機能を搭載、高い空間精度を安定して有することで、従来のモデルよりさらに高品位な金型加工と高精度三次元計測までも1 台で完遂できる加工空間全域での高精度門形マシニングセンタ「MCR-S (Super) 」の開発に至った。

「MCR-S (Super) 」の特長

(1) 誰でも簡単に機械の空間精度を点検・校正「3D キャリブレーション」
 ・高精度な機上三次元計測が可能。大物金型の三次元測定機への搬送、測定機での段取り作業を削減、必要に応じてそのまま修正加工が可能。トータルリードタイムを削減。
 ・年間を通して変化する床面水平度の影響を受ける大型加工機の機械精度を校正。
 ・精度マスタとタッチプローブで測定し、自動補正することにより、短時間(最短50 分)で校正が可能。校正により2m 四方の空間において11μm(実測値)の精度を実現。
 ・精度マスタを用いた校正で、異なる機台間の精度ばらつきの低減が可能。
 ・計測した加工結果と加工時の機械状態を紐づけて記録でき、加工改善の分析を容易化。

(2) 空間補正技術と熱変位制御技術「サーモフレンドリーコンセプト」の融合
 ・各軸の6 自由度誤差(X 軸・Y 軸・Z 軸方向の3 つの動きに、さらに各軸周りの回転という3 つの動きを加えた6 つの動き)を含む空間誤差を、独自の空間誤差モデルを用いて高精度に補正。
 ・5 万台の販売実績を誇り、AI 技術を活用した熱変位制御技術「サーモフレンドリー コンセプト」により、環境温度8℃変化におけるコラムの倒れ変化量1.7μm/200mm(従来機比1/5)を実現。
 ・空間補正技術と「サーモフレンドリーコンセプト」を組み合わせることで、加工空間全域での高い機械精度を低コストで維持。高コストな恒温設備は不要。

(3)機械精度の安定度を自己診断、最適状態を機械がアナウンス「精度安定診断機能」
 ・熱変位制御技術の開発過程で蓄積したビッグデータより構築した独自のアルゴリズムで、床面水平度の変化、機械精度の変化を推定。
 ・床面水平度や機械精度の安定状態を数値化して見える化。
 ・加工、計測、校正の最適なタイミングをアナウンス。
 ・診断結果を当社IoT ソリューション「Connect Plan」を用いて分析可能。工場環境の改善を促進。

3Dキャリブレーション
200101オークマ2

精度安定診断による床面水平度の見える化
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アマダ 超高速3軸リニアドライブ・ファイバーレーザマシン 「REGIUS-3015AJ」を発表 ~リニア駆動による異次元の超高速加工と多彩な支援機能を搭載~

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200101アマダ1 アマダがこのほど3 軸リニアドライブを搭載し、高速・高精度加工を実現する新型ファイバーレーザマシン「REGIUS-3015AJ」(レジアス)を、11 月に米国シカゴで開催された「FABTECH 2019」で初めて発表し、2020 年夏に国内で販売を開始すると発表した。

 昨今の板金加工の現場では、働き方改革の影響や人手不足の深刻化を背景に、高生産性や自動化へのニーズが非常に高まっているとともに、加工の高品位化が強く要求されていることを背景に、同社では、板金用のレーザ切断マシンである同機に、レーザ光の軸移動部に新開発のリニアモーターを搭載することで世界最速駆動340m/minを実現。これにより、従来のラック&ピニオン方式と比較し、1.4倍の高速加工が可能となった。また、段取りの自動化、安定加工を追求するため、最先端の支援技術「レーザ・インテグレーションシステム」を初めて搭載している。レーザ発振器には同社独自の光技術と制御技術を組み合わせた高出力ファイバーレーザの搭載により、さらなる高生産性、高精度、低ランニングコストの板金切断加工を実現する次世代ファイバーレーザマシンとなっている。

 なお、日本での販売開始時期は、2020年夏を予定している。

REGIUS-3015AJ 主な特長

(1)世界最速のリニア駆動を実現
 リニア駆動には新開発のリニアモーター、リニアスケールの採用と、最適設計による合理化を行うことで、従来機の1.4倍となる世界最速の送り速度340m/minを実現する。さらに、高剛性サポートブラケットによる高加減速に対応することで位置決め精度が向上し、これまでにない異次元の高速、高精度加工を両立した。

(2)アマダ独自の定評あるビーム制御技術を搭載
 9kW高出力レーザ発振器に、レーザ光を最適なビーム形状にコントロールできる同社独自の定評あるビーム制御技術を搭載し、薄板から厚板まで全板厚領域において極めて優れた安定加工と加工品質を実現した。

(3) 最先端の支援機能「レーザ・インテグレーションシステム」を初搭載
 さらなる安定加工を追求するための、最先端の支援機能を多数搭載。各種監視、検知、診断を行うことで、マシンの状態を最適に保ち、工数がかかる始業前点検の自動化や、加工不良による自動復旧を実現し、ダウンタイムゼロを目指す。これにより、生産性が大幅に向上し、作業練度によるバラツキの低減による究極の安定加工を実現した。

「レーザ・インテグレーションシステム」の主な機能
① 段取り・安定加工を支援する機能を搭載
 ノズルや保護ガラスの状態を定期的に診断、監視し、問題を検知した場合はノズルの交換や焦点調整、芯出しを自動で行う。これらをマシン立ち上げ時に行うことで、始業前点検作業を自動化し、点検にかかっていた時間を80%削減する。

② 加工不良によるダウンタイムを削減
 加工中に発生する光の状態を検知・分析し、万が一加工不良を検知した場合、一時停止することで不良状態の加工継続を防止する。また、自動でマシンの状態を確認、復旧後、再開可能な場合は次経路から加工を再開する。

③ 加工ヘッド干渉時の損傷回避動作および自動復旧が可能
 加工中に加工ヘッド部が障害物との干渉を検知した場合、自動で回避動作を行い復旧する。さらに加工ヘッドの逃げストローク量を従来の2倍に増やし、損傷リスクを低減する。

④ イージーオペレーションを実現
 端材を有効活用する端材加工支援機能を搭載。操作パネル上で、カメラで認識した端材画像を任意の位置に配置するドラッグ&ドロップ機能により、段取り時間を75%削減し、端材加工が誰でも簡単に行える。

マシン仕様
200101アマダ図

不二越 MZシリーズに中型ロボット「MZ25」 追加ラインナップ

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200101不二越 不二越が、自動化ニーズが高まる自動車部品・一般産業機械分野をターゲットとして、このほど、MZシリーズに中型ロボット「MZ25」(25kg 可搬)をラインナップした。小型ロボットMZシリーズの高速・高精度、高い汎用性の特長をそのままに、中型ロボット市場でのマーケットシェア拡大を進めていく。

 世界的な少子高齢化、労働人口の減少を背景として、ものづくりの現場では、人件費の高騰、人手不足の解消、生産性向上などを目的として、自動車分野だけでなくあらゆる産業分野において、ロボット導入による自動化のとり組みが拡大していることを受け、同社では、今後も、順次、スカラタイプを含めた中小型ロボット、協働ロボットのラインナップを拡げていく方針。ロボットを組み込んだシステム・アプリケーションを提供していくことで、あらゆるFA化ニーズに応えていく――としている。

「MZ25」の特長

(1) 高い汎用性
 同一クラスではトップクラスの作業領域とパワフルな手首トルクで、大型ワーク・ハンドに対応し、ローディングをはじめ、バリとり、部品の組立・搬送等幅広い用途で使用可能。また、防塵防滴(IP67)・防錆機能を標準装備し、粉塵、水滴が飛散する環境にも対応。

(2) 高速・高精度動作
 軽量化と高剛性を両立した設計で、クラストップレベルの高速・高精度動作(位置繰返し精度±0.05mm)を実現、顧客の生産性向上に貢献する。

(3) 豊富なアプリケーション
 不二越独自の中空手首構造に加え、各種アプリケーションで要望される配線・配管を機体内に標準装備することで周辺装置との配線などの干渉リスクを低減させ、信頼性が向上。さらに、大流量のエアーブロー等を可能にする大口径のエアーホースや、複数のアプリ線取出口を標準装備するなど、顧客の利便性が格段に向上。

【年頭所感】DMG森精機/オーエスジー/アマダホールディングス/日立建機

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「ダイバーシティにおける社員の活躍を推進」
●DMG森精機(株) 取締役社長 森 雅彦

200101森社長 新年明けましておめでとうございます。

 昨年は、日本国内で度重なり発生した台風や豪雨の被害により災害復旧に関する対策強化を見直す契機となりました。加えて、米中の貿易摩擦の影響により世界の景気減速が引き起こされ、設備投資の伸び悩みなど、厳しい状況が続いております。しかしながら、リプレイス需要の機会を逃さずに、全世界のお客様のご要望にお答えし、また継続的なアフターサービスを行ってまいります。

 9月のドイツ・ハノーバーで開催されたEMO2019では、10,000㎡の面積ホール2全体を貸し切り、世界初披露機を含む45台とデジタルソリューションを出展いたしました。その内29台は自動化システムソリューションでの展示です。前回より高い受注単価を達成することができ、5軸化、自動化、デジタル化による高い生産性の提案強化に対し、お客様のニーズの高まりを感じました。また、10月には工作機械の需要拡大が今後期待されるインドにおいて、現地生産を開始いたしました。インド国内のお客様向けに特化した立形マシニングセンタCMX Viをラクシュミ・マシンワークスに生産委託することで、お客様に納品するまでのリードタイムを短縮します。 さらに、11月には、株式会社ニコンとの業務提携合意を発表し、世界的な光学機器メーカーであるニコンの計測およびカメラに関連する技術を、DMG森精機株式会社(以下、DMG森精機)の工作機械に適用することで合意しました。より高度な製品を両社で開発することで、革新的なソリューションをお客様に提供してまいります。

 また、「よく遊び、よく働き、よく学ぶ」をモットーに、コアタイム制の導入や社員教育の強化を行い、国籍・年齢・性別の異なる様々なダイバーシティにおける社員の活躍を推進しております。勤務間インターバル制度により連続10時間以内勤務の徹底と社員の有給休暇20日取得を徹底し、厳密な労働時間管理を行い、生産性の向上に努力します。

 本年も、世界中のお客様に、優れた品質の製品を最善の納期とサービスでお届けすべく、尽力して参ります。

 引き続き変わらぬご支援、ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

「変化の年をチャンスの年に」
●オーエスジー(株) 代表取締役社長兼CEO 石川則男

200101石川社長 2020年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

 昨年は中国の自動車産業の減速の影響が世界中に波及し、4月以降は切削工具業界においても需要が減少しました。半導体、ロボット、自動化といったIoT時代をけん引する産業も一服感が強まり機械部品産業全体に停滞感が広がりました。一方日本と欧米の貿易協定は一定の成果を上げて、切削工具に置きましては相手先国側の関税は下がることが決まっています。米中貿易摩擦下においても自由貿易が拡大していくことは大変喜ばしいと思っております。

 さて当社の2020年は近年欧米各国で多くのM&Aを進めてきましたが、その成果を出す正念場の一年になりそうです。景気は下降局面ですが、そのような時こそ、シナジー効果を最大化するようなPMIに注力する1年にしたいと思います。また今年3月には愛知県新城市の新工場も完成予定ですので、世界中の顧客に愛されることを目標に、より多くのお客様にお越しいただきたいと思います。

 2019年は、生産財の市場が世界中で停滞しましたが、5G時代のものづくり、人手不足の中のものづくり対応といった設備需要は長中期的には継続されますので、切削工具の需要も2020年の下期には回復すると期待しています。

 最後になりますが、日本経済の益々の発展と皆様のご健勝を祈念いたしまして年初のご挨拶とさせていただきます。

「今年は新生アマダグループ始動の年」
●(株)アマダホールディングス 代表取締役社長 磯部 任

200101磯部社長 新年、明けましておめでとうございます。

 昨年のアマダグループは、主力の板金事業において独自の光制御技術を搭載したファイバーレーザマシンをはじめとする新商品や自動化ソリューションが好評を得て、第2四半期の売上収益が過去最高となりました。また、グローバルで適地適産を図るために生産体制の整備を進めてきました。

 2020 年の世界経済については、米中貿易摩擦や英国のEU 離脱問題などの影響を引き続き注視する必要があると考えています。一方で、私たちのお客さまである金属加工業の現場は、深刻な人手不足や産業構造の変化に直面しており、働き方改革や生産工程の変革に向けた取り組みが加速するでしょう。

 こうした中、アマダグループの2020 年は、新たな「挑戦」をスタートさせる年となります。社会や市場の変化を先取りし、モノづくりの変革をリードする会社となることを目指します。そのためには、マシン視点ではなく素材や完成品視点に立ち、加工技術や工法の開発を推し進めることが重要です。また、それらを生産工程全体で最適化するためのプログラムやソフトウエアといったアプリケーション技術を磨くことが、お客さまの新たな価値創造につながると考えています。更に、将来のモノづくりのあり方を見据えAI やIoT といった先端技術の活用を図り、まだ顕在化していないニーズを満たす新規事業の創出に取り組みます。

 本年は、日本、北米の計7拠点で板金加工向けマシンや周辺装置などの生産を本格的に開始します。商品開発から製造・販売に至るまでのスピードアップを図り、各地域に応じた商品・サービスをお客さまに提供することが社会の発展にもつながるものと信じています。

 こうした新たなチャレンジを実行するために、私たちは2020 年4月1日に「新生アマダ」グループとしてスタートを切ります。新たな経営体制の下、迅速かつ効率的な企業運営に努めていきます。70 年以上に渡り培ってきた強みを時代の変化に応じて活かすことにより、お客さまの発展はもとより、社会課題の解決に貢献していきます。志を新たに、経営理念にある「創造と挑戦」の実践を通じてアマダグループは変革を続けていきます。

「満足いただけるバリューチェーン事業を拡大」
●日立建機(株) 執行役員兼CEO 平野耕太郎

200101平野社長 あけましておめでとうございます。新年を迎えるにあたり一言ご挨拶申し上げます。

 昨年の建設機械需要は、新興国を中心に一昨年と比較して減少した国もありましたが、全体としては高い水準の状況が続きました。またマイニング市場においても、地域差はあるものの、お客さまの生産高度化に対する投資意欲は依然として高いものがあります。今年も引き続き米中の貿易摩擦や英国の欧州離脱などの問題はありますが、お客さまの工事現場の安全性向上、生産性向上、燃費なども含むライフサイクルコスト低減の要求はさらに強くなり、加えてSDGsなどの対応も含めて日立建機グループに対する期待も一層、大きくなるものと思っています。

 日立建機は、今年、建設機械を開発、生産、サービス を始めて70 周年の節目の年です。お客さまの課題解決のために、製品のみならずサービス、サービス部品、レンタル、中古車、ファイナンスなどのバリューチェーン事業の取り組みを強化すると同時に、ConS iteを活用した故障予知などのサービスソリューションをさらに進化させるなど、最先端の取り組みを進めていきます。 建設機械・マイニング機械は、さまざまな環境で使われることが多く、またインフラ 整備 や資源開発などを担う重要な生産財であり、機械の不調や予期しない停止は、お客 さま のみならず多くの方々にご迷惑をおかけします。

 日立建機グループは、IoT やICTを駆使し、機械のライフサイクル全体の中で、お客さまに満足いただけるバリューチェーン事業を拡大していきます。

 2020年4月からは、新しい中期経営計画を始める重要な年度となります。お客さまの課題の一歩先を見据えて、日立グループの総合力で大きな変化に対応していくと同時に、引き続き収益向上のための施策を進め、ステークホルダーの皆さまのご期待に応えていく所存です。

 最後になりましたが、2020年が皆さまにとって平和で穏やか、そして明るい年になることを祈念して、年初のご挨拶とさせていただきます。

【年頭所感】日本工作機械販売協会/日本歯車工業会/日本光学測定機工業会/日本金型工業会

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「ものづくりの発展に貢献していく」
●日本工作機械販売協会 会長 依田智樹

200101依田会長 皆様明けましておめでとうございます。
 旧年中は当協会に対し一方ならぬご厚情と温かいご支援を賜りありがとうございました。
改めて御礼申し上げますと共に本年も引続きよろしくお願い申し上げます。

 さて、昨年は5月1日に元号が「令和」に改まり、新しい時代がスタートしました。
昨年は台風、豪雨、地震等の自然災害が頻発し、被災された方も多く、未だ傷跡が癒えぬ方々もいらっしゃいます。被災された方々へお見舞い申し上げますと共に一日も早い復旧をお祈り申し上げます。これを機に平素からの安全対策・危機管理の大切さを改めて痛感しました。

 経済面では米・中の貿易摩擦、英国のEU離脱問題、中国・インド等の成長市場の景気低迷等を原因として世界的に成長が減速しており、政治面では各国が自国第一主義の色を強め、国際協調の足並みが乱れ、ポピュリズム政権も多く生まれて来ています。日本の工作機械業界は中国の景気停滞等による半導体や自動車への投資の陰りから、内需・外需共に前年比で大きく下がり、一昨年1兆8,000億円超あった受注額が3割以上減りました。

 我々工作機械業界を取り巻く環境は急速に変化して来ています。自動車業界ではCASE関連の新技術対応への流れが進んでおり、電池、モーター、インバーターなどの需要が拡大し、今後は軽量化された素材の活用も増えると予想されます。また人手不足を背景とする自動化・複合化やAI/IoTを活用した工場の見える化・予防保全等の生産性向上のニーズが今後益々高まると予想されます。更に、切削加工だけでなく今後は積層造形(Additive Manufacturing)の需要も拡大して来ると予想されます。我々日工販会員各社はこうした時代の変化を捉え、ユーザーのニーズを掴んで的確な対応をして行く役割を担っています。

 日工販は今年創立50周年を迎えます。正会員・賛助会員のネットワークを強化し、日工会をはじめとする関係諸団体並びにメーカー各社との連携を密にして日本のものづくりの発展に貢献して行くのが日工販の使命です。その為に営業マンのレベルアップの為の教育事業に各種プログラムの一層の充実を図って引続き注力して行くと共に、各種情報の提供や機械メーカー様との情報交換や交流を更に進化させていきたいと考えておりますので引続きのご指導とご支援をよろしくお願い申し上げます。

 最後となりますが、本年が皆様にとって明るく素晴らしい年になりますことを祈念致しまして、年頭のご挨拶とさせて頂きます。 

「年頭にあたり」

●日本歯車工業会 会長 栄野 隆

200101栄野会長 新年おめでとうございます。令和2年(2020年)の年頭にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
 旧年中は私ども日本歯車工業会の事業運営に格別のご支援、ご協力を賜りまして、厚く御礼申し上げます。

 昨年を振り返りますと、上半期より受注、生産状況に下降気味の傾向が表れるなど変調を来し始め、通年でも重い足取りに終始するのではないかと危惧されます。言うまでもありませんが、大国間の貿易摩擦の長期化が世界経済に影響を与え、ますます不透明な経営環境に変化しております。将来の事業展望に備えるための設備投資環境も下振れする等失速気味の中、先行きの舵取りには状況変化の注視と、俯瞰し目を凝らす経営が求められる年明けになりました。2020オリンピックイヤーは上向く年という期待を込めて、明るい回復の年になるように祈っているところです。

 さて、弊会は今年、「国際競争力強化を視野に事業推進」「会員にとって魅力ある企画の実行」「次世代経営者・技術者育成事業」を柱として事業展開して参ります。

 グローバルに広がるビジネスを見据えて、弊会ならではの分野として、新技術による歯車製品の品質向上に寄与する鋼材品質評価法他の規格整備と国際感覚豊かな技術者の育成事業が進行中です。又、次世代若手技術者や経営者による歯車業界の活力を高めるひとづくり、教育に引き続き注力して参ります。

 第一は、あらゆる分野の“物づくり”を支える、基幹産業としての歯車製造の国際競争力強化を重視した施策を継続して展開します。弊会は1938年に会員企業の技術水準の向上と経営の安定発展を目指して創立された、80年余の歴史を積み重ねた団体ですが、満足することなく、長期的な視点に立ち「ISO国際規格を視野に入れた標準化」、次に「海外の関連企業の最新動向の調査」、又、各会員企業の経営戦略に生かして頂くための具体的な人材、設備調査等を含めた「様々な機会のご提供を主旨とした経営研修会等」の事業を毎年の恒例企画として継続開催して参ります。

 第二は、人材教育の包括的な取組みです。「組織は人なり」という経営の根幹に関わり、業界を元気にする仕掛け作りは未だ道半ばですが、その道筋が次第に見えてきたところです。すなわち、歯車技術教育のギヤカレッジは開始以来15年、受講者数600名を超えて、業界関係者の幅広い評価を頂き、盛況のうちに事業が進んでおります。一方で、経営者育成の観点での若手経営者研究会も2年目を迎え、将来世代の若手技術者、経営者のネットワークづくりの力強い一歩を踏み出しました。いくつかの試みを同時進行させて、業界の活性化に役立てることができれば、それが日本歯車工業会の大きな役割につながるものと期待するところです。

 第三は、鋼材に起因する製品事故ゼロを図る試みとして、歯車用鋼材の品質評価法の活用を図るべく、日本歯車工業会規格を制定する準備を着々と進めております。歯車製造者が、従来評価が難しかった鉄鋼材料に起因する適・不適判定を、歯車用鋼材の弊会独自の規格に基づいて、自ら評価頂けます。業界の競争力強化にもつながるものと確信しております。

 弊会は引き続き歯車産業ひいては日本の機械産業の発展を願い、皆様のお役に立てる工業会をめざし努めて参りたいと存じます。皆様方の温かいご協力をお願い申し上げます。
今年が皆様にとって良い年になりますよう祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

「さらなる企業価値向上の実現へ」
●日本光学測定機工業会 会長 浜田智秀

200101浜田会長 明けましておめでとうございます。平素より関係者の皆様には日本光学測定機工業会の活動にご理解とご支援を賜り心よりお礼申し上げます。

 当工業会は昨年11月で60周年となり新たな気持ちでこの新年を迎えております。「所有する」から「必要な時に利用する」サブスクリプションやリカーリングビジネスなどへの事業形態の変化が更に進む年になるだろうと考えています。技術分野においては、5Gへのシフトが始まっており、至るところでデジタルトランスフォーメーションが加速の一途をたどっています。それらを繋げるIoTなどのプラットフォームは既に無くてはならないものとなってきており、AIの応用も日々身近なものとなってきました。これらを支える電子機器の需要は、ボラティリティこそあるものの今後益々増える方向へと進んでいくのは間違いありません。

 世の中のこの大きな変化に対して、電子部品やデバイス分野では高度な技術だけでなく、高い品質が求められます。技術革新のスピードがどんどん加速していく中においては、利用したい時に利用できないのでは大問題となります。品質を支えるためにはリアルタイムに多くの計測を可能とする光学測定技術が核となり今後その重要性も益々高まっていくと考えています。

 一方、モノづくりそのものに目を移しますと、その手法自体は大きく変わってきています。種々雑多な材料を前提とした多品種少量製品へ適用するための3Dプリンターなどが生産へ寄与する領域の拡大が顕著となっています。このようなアディティブ・マニュファクチャリング領域に於いても最終部品・製品の高品質を保証することが重要となっています。形になれば良いのではなく、目的とする機能・性能を安定的に実現することが求められます。

 過去より度々繰り返される品質問題はより顕在化する可能性があり、歩留り向上やコストダウンといった狭義での品質保証の領域を遥かに超え、問題を起こした製品の評価を単に下げるだけでなく、企業価値そのものを大きく毀損させるリスクがあることを強く認識しておく必要があります。

 当工業会では見えないものを見えるようにするだけでなく、定性的なものを定量化できるよう活動を続けております。光学測定機が得意とする可視光領域に加え、近赤外や紫外線、更にはX線などの不可視光を使用することによってこれまで検出困難であったものを数値化し、更に高速かつ大量な計測データを瞬時に取得することを可能としており、これまで見逃していた現象・事象の把握だけでなく評価方法の確立をも推し進めてきています。加えて、検査・測定・計測の自動化、省力化をなお一層進化させ、製品・部品の良否判定だけでなく、スピードディに工程改善へのフィードバックなどを可能とし更なる高品質をも具現化します。

 人間の恣意やバラツキ、不確かさの入る余地がない品質保証、信頼性、ひいては安全、安心を実現する世界へ向けて今後も新たな提案を継続していき、皆様の企業価値向上に繋げるためのお役に立てると確信しています。厳しい競争に勝ち抜き社会へ貢献する企業の皆様と共に、更に成長するため精進して参ります。

 劇的に変わりゆくこのような時代にめぐりあえたことを幸せだと感じ、産業の発展へ寄与できることをこの上ない喜びと考えております。これまで以上に関係各位の皆様との連携を深め、皆様方の課題解決を進めるだけでなくイノベーションへ寄与できるよう取り組みます。

 ダイナミックでスピード感のある大きな時代変化の流れの中、それに呼応する形で、光学に基づく切り口での非破壊・非接触型測定機を主としたリアルタイムな光学測定技術を深化させ、あらゆる課題を見える化・顕在化させることによって素晴らしいモノづくり、コトづくりを実現してゆきますので、今年もよろしくお願い申し上げます。

「金型産業界の将来展望は人材がカギ」
●日本金型工業会 会長 小出 悟

200101小出会長 令和2年の新年を迎えるにあたり、会員の皆様を始め関連官公庁、関連団体の皆々様に謹んで新春のお喜びを申し上げます。
 
 新元号がスタートし皇室行事もスムーズに執り行われている中での令和の時代2年目となる本年はオリンピックイヤーでもあり、表面的には華やかな年となるのでしょう。しかし、社会情勢的には見通しのきかない状況が続くものと思われ、とくに世界経済環境面で見ると不安定感がさらに膨らむようにも思えます。一方では新時代に即した新技術の開発が進み大きな進歩が見られるだろうと期待も膨らむところであります。そのうねりの中で一つにはIoT、AI、ロボットなどの新技術の具体的な取組事例などの検証を行いながら、新時代の金型に対応する研究と市場の開拓、また、そこから見えてくる新しい協業ビジネススタイルや新しい組織論の具現化に向けた検証も進むものと思われます。

 そのためにも2020年度は「令和の新金型産業ビジョン」を整え、会員の皆様の将来の目指す目標作りの一助として、一社一社にできるだけ即した参考事例を掲げられたらと考おります。皆様からもさまざまなご意見を吸い上げさせていただきながら進めて参りたいと思います。

 金型産業界の将来展望は、各社の将来発展も未来をしっかり見据え想像し、目標を立て進めて行く人財がカギとなります。その人財の確保・育成というものは日本金型工業会にとっても主テーマであるといえ、まさにマスター認定制度のさらなる充実が期待されるところであります。昨年第二期生のマスター認定者を輩出し、さらには一期生の中より新たに誕生させたシニアマスター認定者の19名の存在と活躍は、今後大いに期待できるところであります。ただそれを待つのではなく、各社が積極的に社内改革のために彼たちの力を試し、育てていただき、当工業会全体のレベルアップに寄与していただくことを期待します。その活躍の場の提供にも渾身の力を込めた努力が当工業会としても必要であると感じます。

 昨年は型取引の適正化推進協議会に参加し、意見具申をさせていただいた結果、型代金回収に付き契約時の前金制度の導入、さらには検収という概念ではなく金型納品という考えでの残金全額支払いという画期的な決議事項を勝ち取ることができました。これまで諦めずに長き期間交渉を続けてきたことに対しての成果であると、つくづく継続こそ力であると痛感いたしたしだいです。しかしながらここからが本当の勝負であり、従来の取引慣行を一新するべく金型工業会が一体となり、見積作成時や、契約を交わす時点での必須事項の照会から、納品後の最終的請求から回収にいたるところまでの注意点などを簡略にまとめた手引書のようなものも準備できればと考えております。

 このことだけでなく、まだまだ産官の密な連携により改善できることがたくさんあると思いますが、前述した通り長い時間を必要とすることも事実です。諦めず訴えながら自らが少しずつでも改革の道を推し進める、その努力が必ずいつかは社会をも動かすことになります。そのような心がけで今後も邁進いたしますので宜しくお願いいたします。

 本年は全体として低調な中での一年のスタートとなりましたが、昨年のラクビーに見たさわやかな中にも絶対に負けないという強い信念と、全身を惜しみなく使い気持ちよく燃え尽きたことが、未来へ確実につながる何かを民衆の心に残した、そんな生き様をするときが来たようです。将来の種を蒔き育て未来につなげる活動はまさに「ワンチーム」にならなければできないことです。会員企業の皆様のお力添えはもとより、関連官公庁、関連団体の皆様のご協力も得ながら、着実に進めていく所存ですので、皆様のご理解ならびにご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。

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