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「日本の工具が世界の標準となって需要を取り組みたい」日本機械工具工業会が賀詞交歓会を開く

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160122工具1本間会長 日本機械工具工業会(会長=本間博夫 不二越社長)が1月7日、都内の銀行倶楽部で新年賀詞交歓会を開催した。

 本間会長はあいさつの中で、「旧超硬工具協会と旧日本工具工業会が67年の歳月を経て統合を果たした。今回は統合後初めての新年を迎えたが、これから新たな歴史をつくっていきたいと願っている。会員各位のビジネスがどのように拡大をして工業会のプレゼンスが向上するのか、という課題だが、当工業会の今年度の出荷規模は4765億円であり、昨年は4553億円であるから約4.5%増の見込みだが、輸出比率をみると、33%~34%の1ポイントしか伸びがない。いわゆる内需頼みの出荷構造になっているといえるのではないか。また、日本国内の中長期的な需要構造の変化をみると、自動車メーカー各社が環境対応車の開発を進め、脱エンジン化、脱トランスミッション化が加速しており、穴加工など加工点数の減少とともに国内の切削工具の需要が減少していくと思われる。一方、世界の工具需要は約2兆円規模と推定される中で、当工業会のシェアは約20%の前半だと思われ、まだ海外には需要があるといえるだろう。この需要を取り入れるために、当工業会は、発足時の大きな目的のひとつである会員の国際化を掲げて国際委員会を新設した。会員の皆様にお役に立てる具体的な施策を順次行っていく。昨年は国産の小型ジェット機であるMRJが初飛行をした。戦後初のYS-11が飛んでから約半世紀が経ち、ものづくりに携わってきた私自身にとっても非常に感慨深いものがある。日本の航空機産業は今後さらにますます拡大していくものと期待している。航空機の機体や部品は炭素繊維強化プラスチックやインコネル材を中心とするニッケル基合金など難削材の塊であり、自動車部品と比較すると加工能率がまだまだ低いといえる。工具における技術革新が大きく残された分野である。新たな工具をJISへの規格化のためにISOの規格化を進め、この分野では日本の工具が世界の標準となって世界の需要を取り込んでいくことを期待している。今年はJIMTOF開催年になる。最新の工具を世界に発信する絶好のチャンスである。開催までに1年を切ったが、世界に評価される工具をできるだけ多く出品いただきたいと思っている」と述べた。

「企業がさまざまな価値を帯びチャンスに溢れるとき」 

160122工具2佐脇 経済産業省産業機械課長 来賓を代表して佐脇紀代志 経済産業省製造産業局産業機械課長があいさつをした。この中で佐脇課長は、「安倍政権発足3年が経ち経済も少しずつ力強く回復をしていると感じている。日本経済を考えると経済成長の原動力は企業であると改めて期待されるのではないか。企業による活動、その収益をさらなる企業の成長に投じていくための設備投資、それを豊かな暮らしに還元するためのベースとなる所得の充実、そして経済の火付け役として海外市場の取り込みを含めて日本経済を誘っていくということを皆様に期待したい。経済産業省は皆様と寄り添いながら企業が活躍できるための環境整備を第一の目標であるから、今年も頑張っていきたい。先ほどの会長のお話にあった数字は2兆円。まだまだ伸びしろがある。2割のところ何割までいくのかな、と私自身も楽しみにしている。ものづくりにおける日本の地位は従来から高かったが、世界的にものづくりのあり方が注目されている。インダストリー4.0、IT、AI、ビッグデータを駆使した新しいものづくりに脱皮していく。その中でどうつくるか、組み立てるか、削るか、企業が様々な価値を帯びてくるチャンスに溢れてくると思っている。それを具体的に形にしていくことが将来の果実に繋がっていく」とした。

乾杯の発声を牛島 望 副会長(住友電気工業 常務)が行い開宴した。宴もたけなわの頃、石川則男 副会長(オーエスジー社長)が中締めを行い散会した。

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