切る、穴をあける、削る――。
あらゆる素材が形になる前の重要な最初の工程である金属加工。裾野の広い自動車産業はじめ電機・航空機産業などの発展の裏には、日本が誇る最高水準の金属加工技術がこれらを支えてきた。安全が求められる自動車や航空機の部品加工は、その製品の善し悪しを左右する重要なものであり、使用される材料も最先端の技術が詰め込まれている。
三菱マテリアル(株)加工事業カンパニーは、切削工具メーカーとして、製造現場の生産性向上と時代にマッチした加工技術の創出に注力しているが、その取り組みのひとつに、現在、個々のユーザーニーズに合致したソリューションサービスを提供する仕組みを構築し、世界中のいつでもどこでも、速やかに加工の課題解決策を見出して、ユーザーが必要とする加工技術と製品を結びつける――そんな画期的な発想をさいたま市から発信しようとしている。山田雅人開発本部加工技術センター長は、「お客様の困り事をテーマアップして解決する場でもあります」と意欲をみせる。