DMG森精機(社長=森 雅彦氏)は、8月7日、2015年12月期 第1四半期(2015年4月1日から2015年6月30日)の連結業績について、東京グローバルヘッドクォータで森社長出席のもと記者会見が開かれた。なお、会見は、テレビ会議方式で名古屋会場と同時に行われた。
同社第1四半期の売上収益は960億65百万円、となり、その他の収益には、AG社グループが連結対象となったことに伴い、AG社株式等の取得に係る差益372億96百万円が計上されている。営業利益は339億65百万円、税引前四半期利益は336億円78百万円となり、親会社の所有者に帰属する四半期利益は323億18百万円となった。
受注環境は、国内の受注が好調に推移したほか、中国、アジア地域も健闘した。米州は
通貨安の影響もあり高原横ばい圏で推移した。一方、欧州全体としては停滞したがイタリア、スペインなど一部地域で回復してきた。
同社は、世界市場でのプレゼンスをさらに高めるため、展示会、テクノロジーセンタ、ソリューションセンタの充実に力を注いだ。4月に北京で開催された「中国国際工作機械見本市(CIMT)2015」では最大のブースを確保し、革新的な新オペレーティングシステム「SELOS」を搭載した、計33台の最新鋭工作機械を展示した。6月には「DMG MORIプレミアムパートナー2015」を、ポルシェカスタマーセンター・ライプツィヒで開催した。イノベーションとグローバルな生産体制やインダストリー4.0の革新的な生産ラインアップを紹介した。
7月には、伊賀事業所において「Innovation Days 伊賀 2015」を開催し、旋削・ミーリング加工にレーザ金属積層造形を融合し、5軸でのレーザ金属積層造形を可能にする「LASERTEC 4300 3D」など、世界初出展となるWorld Premiam7台を含む計58台を展示した。
今後についても、主に自動車、航空機関連向けのソリューション提案に備え、奈良事業所にターンキー工場の建設も計画どおり進行している。また、韓国ソウルに新テクノロジーセンタの建設に着手した。開発製品では、2主軸2刃物台を備え、2工程を同時に加工可能な正面加工並行2スピンドル・タレット旋盤「NRX2000」を発表、またECOLINEシリーズの新たなラインアップである立形マシニングセンタecoMill Vシリーズ「ecoMill 600V」「ecoMill 800V」「ecoMill 1100V」の3機種を開発した。さらにワシノブランドの複合加工機「A-18S」および超高精度旋盤「G-07」のデザインを一新し、DMG MORIグループの統一デザインとして、生まれ変わった。
今後とも、顧客ニーズに応える、より高機能で信頼性の高い、投資価値のある製品を市場投入していくとしている。