今年100周年を迎えた大阪機工(社長=井関博文氏 本社:兵庫県伊丹市)が、いよいよ9月に老朽化した本社M工場を立替えのために解体する。
敷地面積の約17%を占めるM工場は、築後73年となり、雨風の度に部分改修をしてきたが、配管、配線などの修繕も少なくない状況だった。数年前より猪名川製造所の設備を含めた工場の立て替えを進めてきたが、「現在の操業を落とさずに、機械加工の出来高40%を消化し、前組立スペースの15%を有するM工場の生産能力をいかにしてゼロにするかが鍵でした」とのこと。
工場建て替えにあたり、一部の加工設備を組み立て工場へ移設し、別等加工エリアには大形の横MC、5面加工機等を導入。設備を増強し主要部品の生産量維持を実施している。そのほかにも国内外の関連会社との協力で組立を含めた生産をシフトしている。また、古くなった設備機械は廃棄処分とするが、古くなっても重要な設備機械は外部でオーバーホールをし、レトロフィットを含め保管する予定だ。この8月末にはM工場での生産がゼロになる。
新工場は摺動面研削工程の恒温室と機械加工、組立エリアの季節恒温を採用し、エネルギー消費の少ない空調システムと省エネ設計の照明を採用する。また、伊丹市が全国的に晴れの多い地域であるということもあり、効率の良い発電、電力の供給を期待して、広大な屋根には太陽光パネルを設置し太陽からの直接熱を防ぎ空調の効率向上を狙う。新工場は、省エネを基本とした環境に配慮して製品の安定化を図る工場に生まれ変わる。
完成は2014年夏頃の見込み。