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2014年(暦年)工作機械受注実績

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日本工作機械工業会がこのほどまとめた2014年(暦年)工作機械受注実績の概要は以下のとおりとなった。

受注額

・概要
2014年の工作機械受注額は、前縁比+35.1%の1兆5,094億円となり、3年ぶりに増加した。4年連続で1兆円を超え、史上最高額の2007年(1兆5,000億円)以来、7年振りの1兆5,000億円超えで、過去2番目の受注となった。うちNC機は1兆4,742億円(同+35.7%)で総額同様3年ぶりの増加となった。内訳をみると、内需は4,964億円で同+23.8%、外需は1兆130億円の同41.4%となり、内外需ともに増加した。
外需比率は67.1%となり、前年から3.0Pt上昇した。

・内需の動向
内需は、円安の進展による企業収益の改善から、更新需要が高まり、生産性向上設備投資促進税制やものづくり補助金などの各種政策効果も加わって、前年比+23.8%の4,964億円と2年連続の増加となった。

業種別にみると、全11業種中、9業種で前年実績を上回った。主要業種では、一般機械向けが同+22.7%、(1,999億円)、自動車向けが同+35.7%(1,677億円)、電気機械向け同+37.4%(274億円)、精密機械向けが同+21.4%(172億円)となり、一方で航空機、・造船・輸送用機械向けは同△8.8%(206億円)と減少した。

・外需の動向
外需は、前年比+41.4%の1兆130億円で史上初の1兆円超えとなった。アジアで電気機械向けのスポット受注が年間を通して継続したほか、欧州は緩やかながら回復し、高水準の受注が続く北米でもさらに増加を示した。

アジアでは、東アジアが前年比+83.1(3,777億円)、その他アジアが同+49.0%(1,408億円)となり、アジア計は同+72.4%(5,184億円)と3年ぶりに増加した。国別にみると、中国(3,102億円)は、年初から年央にかけて電気機械向けの特需が発現し、同+101.6%と倍増した。また、年後半からは、その他アジアの「その他」地域(ベトナムやインドネシア含む)でも電気機械向けの特需がみられ、同+172.6%(750億円)と急伸した。その他、円安により価格競争力がついたこともあって韓国(同+32.2%)や台湾(同26.8%)等多くの国・地域で前年を上回る受注が見られた。一方、タイは、長引く政治の混乱の影響もあって3年連続減少となった。

欧州は、同+30.8%(1,896億円)と2年連続で増加し、欧州債務危機問題やウクライナ問題等のリスク要因を抱えながらも、緩やかな回復が続いた。国別では、欧州の最大受注国であるドイツ同+30.2%(565億円)をはじめ、イギリス同70.9%(276億円)、イタリア同+59.2%(244億円)、フランス同+15.7%(160億円)などのEU主要国のほか、「その他東欧」を除く全ての国・地域で前年実績を上回った。

リーマンショック以降回復が続く北米は、同+11.5%(2,861億円)となった。国別にみると、米国は、エネルギー、自動車、航空機向けなど幅広い業種から引き続き受注がみられ、同+10.9%(2,489億円)となった。また、メキシコでも、自動車関連投資が継続し、同+10.3%(224億円)となった。

この結果、外需に占める各地域のシェアはアジア51.2%(前年比+9.2Pt)、欧州18.7%(同△1.5Pt)、北米28.2%(同△7.6Pt)と、欧州と北米のシェアが低下し、アジアが上昇した。また、外需全体に占める国別シェアについては、1位が中国の30.6%8前年比+9.1Pt)、2位がアメリカ24.6%(同△6.7Pt)、3位がその他アジアの「その他」7.4%(同+3.67Pt)の順となった。

外需の業種別における各地域のシェアは、一般機械向け(2,773億円)で、アジア37.1%、欧州21.2%、北米39.4%、自動車向け(2,424億円)でアジア55.0%、欧州12.7%、北米21.3%となった。電気・精密向け(2,758億円)はアジア87.2%、欧州6.4%、北米6.2%とアジア地域の電気機械向けの特需によりアジアの割合が25.3Pt上昇した。また、航空機・造船・輸送用機械(640億円)ではアジア9.0%、欧州32.3%、北米56.5%と欧米で約9割を占めた。

・機種別の動向
受注額を機種別(含むNC機)にみると、全11機種中9機種が前年比増加となった。主な機種では旋盤が前年比+29.2%、マシニングセンタ計は同+60.0%(立て形同+104.6%、横形同+8.6%、その他同+44.7%)となった。

機種別構成比では、受注総額に占める割合が最も高いマシニングセンタは前年から7.1Pt上昇し46.0%となった。機種別のNC比率では、全11機種のうち9機種で上昇し、合計では前年から+0.4Ptの97.7%となった。

販売額

販売額は前年比+29.9%の1兆4,222億円で、うちNC工作機械も同+30.1%の1兆3,884億円となり、総額、うちNC工作機械とともに2年ぶりの増加となった。

機種別(含むNC機)にみると、全11機種中、専用機(同△5.0%)を除く10機種で前年比増加し、販売総額の4割を占めるマシニングセンタが同+48.6%(立て形同+76.8%、横形同+10.0%、その他同+65.3%)、3割を占める旋盤も同+22.2%となった。

受注残高

2014年末の受注残高は、前年比+15.2%の6,522億円となり、3年ぶりに6,000億円台を回復した。当該年末の受注残高を直近3カ月(14年10~12月期)の販売平均(1,178億円)で除した「受注残持ち月数」は5.5カ月で前年末と比べ0.8カ月減少した。また、NC工作機械の受注残高は同+15.8%の6,243億円となった。


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