オーエスジー(社長=石川則男氏)が3月21日、社員の家族や地元近隣を対象に「オーエスジー オープンハウス」と題して工場見学会を開催した。今回は八名、新城、豊橋、大池、アカデミーの5会場で同時開催となった。オーエスジーが何をつくっていて、どこで製品が使われているのか、子供も大人も分かりやすく社員が説明、世代を問わず楽しめる内容豊富な見学会となった。今回は普段は見ることのできない大池工場を特別レポートする。
省エネ、無窓の大池工場は24時間稼働!
このオープンハウスは、テスト的に2011年2月19日に第0回として開催されたのが始まり。社員の家族や地元近隣の方々にオーエスジーへの理解を深めようという狙いのもと企画されたものだ。
記者が取材をした大池工場前には注目を浴びているピンクのクラウンが1台、止まっていた。皆さん、生で見るピンククラウンに興味津々。
最初にプロジェクターを観ながらオーエスジーの歴史や製造している製品について分かりやすく説明があった。机には袋に入ったお菓子が置かれており、早くも子供達の心を掴んだようだ。子供達も熱心に説明を聞いていた。
さて、大池工場は、オーエスジーの超硬製品を扱う工場である。その生産能力は月産23万本(超硬エンドミル15万本/超硬ドリル8万本)。420台ほどの機械がズラリと並び、220人ほどが働いている。
最初に大池工場の特長が説明された。
大池工場は断熱効果を高めた省エネ無窓工場という特長を持つ。室温は夏期約26℃、冬期約23℃、風速0.5m/secの定温工場だ。高精度で高品位工具の加工をするための徹底した温度管理を行っている。さらに再資源化率はなんと99%! ゼロエミッション認定で環境に優しいうえ、安全の向上と作業環境の改善も優位性のひとつだろう。
ちなみにこの工場は、日本工具工業会主催の2010年度環境賞表彰「エコファクトリー部門」で環境貢献賞を受賞している。
「〇〇さんのご家族の方~!」
工場内で見学している家族を呼ぶ声が聞こえた。小さな子供とお母さんが働くお父さんの側へ寄っていく。そこで記念撮影。横で見ていた記者は心の中がほんのりと温かくなるのを感じた。
今度は、働く息子さんを見学しにきたお母さんの記念撮影現場を目撃した。少し照れくさそうな息子さんの横で笑顔のお母さん。あぁ、ほのぼのする。家族に働く現場を知って貰うのは良いことだな、なんて思いながら工場内を歩くと、『歩き目です』という文字が目に入った。なんと、この『歩き目です』は、“ヤル気がある人はキビキビしている”との理由から、6km/時速の作業スピードを目標として、そのスピードを体感できるというシステムである。簡単に言えばランニングマシンのような造りをしているが、6km/時速は案外速い。大股でキビキビと歩かなければならず、記者のような運動不足の人間は小走りになってしまう。“動作は素早く、キビキビと動きましょう!”というユニークな活動の一環であった。
さて、今回のオープンハウスのシメは社員食堂での昼食。
メニューはオーエスジーで働く皆様の健康を考え、ローカロリ―のものも用意されていた。なかなか美味しそうだ!
こういった取り組みは、単にものづくりを知って貰うだけでなく、子供の情緒教育にも大変役立つと感じた。
この子供達の中から将来のオーエスジー社員が生まれるかもしれない。