日本機械工具工業会(会長=石川則男 オーエスジー社長)が1月15日、都内の第一ホテル東京で新年賀詞交歓会を開いた。
あいさつに立った石川社長は、日頃の感謝の意を表したあと、業界を取り巻く環境に触れ、「第4次産業革命、5Gが、私たちの生活、私たちのものづくり、販売活動、様々なものに影響を与えるだろうと言われている。今から30年ほど前にインターネットが公開され、私たちの生活を大きく変えた。デジタル化を大前提とした第4次産業革命は、ロボット工学、人工知能、ナノテクノロジー、バイオ、IoT、3Dプリンター、自動運転等、多岐にわたる分野においてデジタル化の後押しをする5G時代の到来でもある。」と述べ、切削工具業界についても、「切削工具、耐摩耗工具も、工具単独では顧客に選んでいただける最重要な要因にはなりにくいのが5G時代ではないか。顧客に選ばれる要因は総合的につながった形での商品とサービスを提供していき、他の業界の皆さまと交流を広げることを考えながら、当工業会として備えていきたい。」と意気込みを述べた。
続いて来賓を代表して、玉井優子 経済産業省製造産業局産業機械課長が、「世界に目を向けると、地政学的な不確実性や不安定感が非常に高まっている。また、気候変動や地球温暖化、さらに少子高齢化による人手不足や、エネルギー制約など、これから乗り越えていくべき課題が山積している状況ではないか。こうした状況の中で、従来の業種や企業を越えて様々な人やデータを介して、つながるコネクテッド・インダストリーズを、これまで以上に加速させて、新しい発想でイノベーションを生み出し、さまざまな社会課題を解決してくsociety5.0を世界に先駆けて実現していきたい。その鍵となるのが、IoT、AI、5Gといったデジタル技術になる。日本の製造業の現場にも急速にこのデジタル技術が広がり、将来の競争力を大きく決定づけるようなものになると捉えている。」とあいさつをした。
中村伸一副会長(三菱マテリアル常務)が乾杯の行い、開宴した。宴もたけなわの頃、散会した。