「ご安全に!」
ここは、岐阜県安八郡にある三菱マテリアル 中部テクニカルセンターの一室。開発本部と営業本部から新アイテムの開発における話合いが行われていた。同社は小物高精度部品に関するアプリケーションを増やし、今年はリーディングドリル『DLEシリーズ』からさらに角度違い3パターンのレパートリ拡大を予定するなど、精力的に開発を進めている。
現在、高精度部品加工市場は拡大している。主にトランスミッション関連、エンジン制御系の部品は形状が複雑化し、被削材自体も難削材化が進んでいる。特に燃料制御に用いられるインジェクション部品では、SUS304からSUS420J2や、KM材と言われる電磁ステンレス鋼が主流になり、かなり削りづらい部品がメインになった。同社では、小型自動旋盤を取り巻く市場環境において、「今後ますます部品の加工点数も増え、全世界的に右肩上がりの市場になる。」と予測。加工トレンドを掴んだ新アイテムを発売するにあたり、今回、貴重な加工テストの現場に足を踏み入れ、密着取材を行った。