天田財団(理事長=岡本満夫氏)は、金属などの塑性加工およびレーザプロセッシングに関する「2019 年度 研究開発助成・国際交流助成」の募集を6 月10 日(月)から開始した。助成総数は80 件以上、助成総額は約2 億7,500 万円の予定。なお、応募の締め切りは、7 月31 日(水)。
今回募集する助成の対象分野は、金属などの塑性を利用した加工(塑性加工)および高密度エネルギー下での諸特性を利用した加工(レーザ加工)に必要な技術の研究開発とその関連技術に対する調査・研究、ならびにそれらの普及啓発に対する国際交流。国際交流助成については、今回の助成決定分が総額に達しなかった場合、後期日程(10 月予定)で追加募集を行う。
近年、加工製品の高強度化や軽量化への対応として、被加工材のマルチマテリアル化が進んでいる。そのため、同財団は、金属だけでなく、その代用が可能なプラスチック、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)、セラミックス、複合材料なども対象としている。また、製造業において、スマートファクトリーの実現に欠かせないIoT、AI、CPS (Cyber-physical system)など、塑性・レーザ加工に間接的に影響を及ぼす技術に対しても助成の対象としている。
助成を希望する方は、同財団ウェブサイト(https://www.amada-f.or.jp/)に研究者登録後、各助成プログラムを選択し、応募すること。
■助成概要
研究開発助成(募集期間: 2019 年6 月10 日~ 7 月31 日 約2 億5,000 万円
国際交流助成(前期募集期間:2019年6月10日~7月31日)約2,500万円
(*若手研究者: 2020 年3 月31 日時点で満39 歳以下、かつ同財団の研究開発助成の未受給者)
天田財団について
1987 年に株式会社アマダ(現株式会社アマダホールディングス)の創業者であり、当時同社会長の天田勇氏を設立代表者として、財団法人 天田金属加工機械技術振興財団が設立。同財団の目的は、金属等の塑性加工分野における機械・加工システム技術に関する研究開発助成事業、ならびにその普及啓発事業を通じて、塑性加工機械に関する技術の向上を図り、広く金属加工業界および経済の発展に寄与すること。2007 年からは、研究開発助成の対象を時代のニーズに合わせて、レーザプロセッシング分野へと拡大した。2011 年には公益認定を受け、公益財団法人 天田財団へと名称を変更し、現在に至っている。