三菱日立ツール(社長=菊池 仁氏)がこのほど、コーティングの採用と高硬度鋼加工を追求した工具設計により、長寿命で削り残し量の少ない高精度な加工を可能にしたエポックディープラジアスエボリューションハードTH3「EPDREH-TH3」の販売を開始した。精密プラスチック金型、鍛造・パンチングダイなど高硬度鋼直彫りや、金型の立壁や3次元形状の仕上げ加工、金型の隅Rの仕上げ加工に威力を発揮する。
「金型の高機能化・高性能化に伴い、金型材料は高硬度で難削化が進んでいる。精密金型で求められる精度への厳しさは増すばかりであり、顧客の高精度加工への要望は高まっている。」と同社。
高硬度鋼の加工では工具摩耗が激しく、工具寿命が短い、ワークの削り残り量が多い、などの課題が存在していることを受け、2017年に同社ではエポックディープボールエボリューションハードTH3「EPDREH-TH3」を発売し、すでに好評を博しているが、今回、高硬度金型の加工をトータルで考えるとラジアスエンドミルの必要性は高いと判断、多くの顧客からもラジアスエンドミルのリクエストを受け、今回の発売となった。
■製品の特長とメリット
(1)ボールエンドミルと同様に工具中心基準でコーナRの精度を保証した。工具中心基準でコーナRの精度を保証したことで従来のラジアスエンドミルより工具精度のばらつきが少なく高精度な加工が可能。
(2)特に首下長を短くし(L/D=8以下)、 高硬度鋼加工に特化した工具構成でラインナップした。
(3)コーナ部の欠け防止に効果がある、R0.02をラインナップ。スクエアに比べて工具のコーナ部の欠けを低減する。
(4)「TH3コーティング」を採用し、高硬度鋼の加工において優れた耐摩耗性を発揮する。
■仕様
φ0.2~φ1.0(全53アイテム)
(コーナR0.02~R0.2)
■価格
¥5,170~¥10,100(消費税別)