世界最大級の工作機械見本市「JIMTOF2018(第29 回日本国際工作機械見本市)」(主催:日本工作機械工業会/東京ビッグサイト)が、去る11月1日(木)~11 月6 日(火)までの6 日間、東京ビッグサイト(東京都江東区)にて開催され、過去最多となる1085社・5524小間の企業・団体が国内外から参加した。VAインターナショナルが会期中の内訳等を発表した。
●過去最大の来場者数
会期6日間を通して、前回のJIMTOF2016を上回る合計153,103人が来場し(来場者数は開催期間中の重複来場数を除く)、現行の完全登録制によるカウント方式採用後(第18回以降)、最多の来場者数となった。
●海外からの来場者数
海外からは、前回比12.1%増の12,934人が来場した。中でも、アジアからの来場は11,039名(前回比13%増)となり、海外来場者全体の8割を占めた。またそれ以外のエリアからも、ヨーロッパ、北中南米を始めとして世界63カ国・地域から、来場者が訪れた。
●出展内容の特徴
IoTプラットフォームを介した、設備の稼働状況の可視化を始めとする「見える化システム」のソリューションが精力的に出展され、IoTを実際に活用するための提案が多く見られた。この他、AIや計測技術を活用した省力化システム、工作機械とロボットの協働領域の拡大、実用面における積層造形加工(Additive Manufacturing)の進展、複合・5軸加工の進化等、製造業の未来を切り拓く新たなソリューションが随所に見られた。
●出展者・来場者からの高い評価
主催者が実施したアンケートの結果によると、出展者においては、「出展目的」の達成度が非常に高く、次回も出展したいという回答が9割を超える結果となった。また、来場者からも、「業界動向」や「新製品情報」の入手源として注目されており、国内外ともに極めて高い割合で「期待以上」、「期待通り」の展示会であったと回答した。
●併催企画の充実
基調講演では、業界でも特に関心の高いEVに関する講演を行い、約800名の聴講者を集めた。この他、IoT、AI、企業経営等、ものづくりの世界を様々な角度から紹介する講演を行い、いずれの会場もほぼ満席となる盛況ぶりだった。
企画展示では、IoTプラットフォームを活用して会場内72社・292台の展示機と企画展示ブースを“つなぎ”、その稼働状況等の情報を大型モニターにライブ表示して、会場を一つの巨大な工場に見立てることで、IoTの一端を実感。また同ブースでは、会期初日に「IoTオープニングディスカッション」を開催し、84人の報道関係者等を前に、“つなぐ”からその先の価値創出へと急ぐ必要性を論じた。
特別展示では、本田技研工業の協力で、その高い技術を活かしモータースポーツの現場で活躍している、Honda 製のSUPER GT(4輪)・Moto GP(2輪)出場車を展示した。さらに、過去から最新に至るまでのエンジンの実機を展示し、多くの方が過去から“つながる”技術の変遷・進化を見学に訪れた。
●学生の来場者数は5,266名
学生のために企業のトップが集まり講演会を行う「工作機械トップセミナー」や、工作機械関連業界に興味を持ってもらうための「ものづくり業界紹介セミナー」が開催され、学生たちが熱心に耳を傾けた。また学生を応援する企業の紹介やブース位置を掲載した冊子「会場案内」も配布され、学生の工作機械関連業界への興味関心の向上に貢献した。学生の来場者数は前回比1.5%増の5,266名となった。