三菱マテリアル 加工事業カンパニー(カンパニープレジデント=中村伸一氏)が、技術者育成を目的とした切削工具メーカーならではの体系的な研修『切削アカデミー』に、直接“ものづくり”のノウハウを織り込むことを目指して、このほどカリキュラムの見直しを行ったと発表した。来年度より新カリキュラムを提供する。
『切削アカデミー』は、2016年度に開講し2019年度で4年目を迎える。これまでに60回の研修を行い、675名と多くの技術者が受講し、基礎コースから応用コース、また専用の装置を使ったコースなど、ステップアップする受講者も多く、高い好評を得ている。
従来は、基礎コースで切削工具およびその使用方法を学習し、その後応用ターニングコース、応用ミーリング・ドリリングコースで旋盤作業やフライス作業の工具選定や切削条件設定の技能を習得、トラブルシューティングコースは、基礎・応用とは別に設けている。
新カリキュラムでは、加工原理を学ぶ機械加工基礎コースと、旋盤・フライス盤作業ごとの具体的な加工方法を学ぶ、ターニングコース、ミーリングコース、ドリリングコースの構成になる。トラブルシューティングは、作業ごとのコースに取り込む。同社では、「この見直しにより、技術者育成にさらに貢献できるものと考えます。」とのこと。
<切削アカデミー2019カリキュラム構成>
○導入教育
・新入社員導入教育向け:初心者コース
○一般教育
・旋盤加工技術者向け:機械加工基礎コース(*)→ターニングコース(*)
・M/C加工技術者向け:機械加工基礎コース(*)→ミーリングコース(*)
・穴加工技術者向け :機械加工基礎コース(*)→ドリリングコース(*)
○専門教育
・実験!バリコース
・びびり振動コース
・耐熱合金加工コース(*)
(*)は新カリキュラム。
「一般教育」は機械加工基礎コースと各作業コースを組み合わせて、受講。「専門教育」については、いずれかの作業コース修了後に受講。
■受講対象:切削工具ユーザーおよび機械系学生
『切削アカデミー』開催スケジュール(2019年4月~9月)
・初心者コース:4/18,5/16(東日本TC) 4/25,5/23(中部TC)
・機械加工基礎コース:6/6,9/12(東日本TC) 8/29(中部TC)
・ターニングコース:8/8(東日本TC)
・びびり振動コース:7/4(東日本TC)
東日本TC=東日本テクニカルセンター(埼玉県さいたま市)
中部TC=中部テクニカルセンター(岐阜県安八郡)
なお、10月以降のスケジュールは7月頃に開示予定。