ソリューション・プロバイダーの大手であるESIグループは、鋳造シミュレーションソフトウェア「ProCAST 2013.5」およびそのGUI環境「Visual-Cast 9.0」を同時発売する。従来以上に効率的なプロセスとソルバーを兼ね備え、生産効率と品質の向上が可能になる。
ESIの鋳造プロセスシミュレーションソフトウェアProCASTは、鋳造に携わる技術者にとって高度な技術要件を満たす一連のモジュールであり、鋳造成形による各種変形・残留応力を高精度で予測するとともに中子成形、遠心鋳造、消失模型鋳造、半凝固射出成形、連続鋳造などのさまざまなプロセスをシミュレートすることができる。
ESIグループプロダクトマネージャー、マルコ・アロエ氏は、「ProCASTは、費用面での問題を調整しながら、生産時間を短縮し、生産性を向上させ、また高難度な鋳造を実現する可能性を提供します。今回のバージョンでは、より高精度の各種鋳造シミュレーションを同一の統合GUI環境で実現することができ、またそのGUI環境はカスタマイズも可能です。特に、新型の流体ソルバーは、従来以上の高精度でありながら計算時間を半減しています」とコメントした。
ProCAST 2013.5に統合された新バージョンの流体ソルバーは、有限要素法(FEM)の精度、有限体積法(FVM)の効率、および主要な数値流体力学(CFD)ソフトウェアで使用されているマルチグリッドリニアソルバーのスピードを兼ね備えており、新型の流体ソルバーと改良型のポロシティーモデルにより、大型チタン構造物の遠心鋳造のモデリングを高精度で行えるようになった。中国と欧州間の”COLTSプロジェクト”でも実証されている。