DMG MORIは、このほどクーラントタンク内の微細なスラッジを高効率に回収するZero Sludge Coolant Tank(以下、ゼロスラッジクーラントタンク)を開発した。ゼロスラッジクーラントタンクは、顧客から要望が多い「効率的な切りくず処理」を実現するために開発したという、ユーザーの声を形にした製品。
ゼロスラッジクーラントタンクは、複数のノズルをクーラントタンク内に配置して最適なクーラントの流れを形成し、微細なスラッジを高精度サイクロンフィルタで高効率に回収できる同社の新技術を採用している。通常はスラッジがクーラントタンク内に堆積してしまい、ほとんどが回収できないが、この新技術を用いたゼロスラッジクーラントタンク
では、複数のノズルでタンク内を攪拌することで、スラッジを効率的に回収することができる。これにより、クーラントタンク内の鋳物スラッジ回収率は99 %以上*を実現しており、従来は定期的に必要であったクーラントタンク内の清掃作業を大幅に低減する。また、配管やクーラントノズル詰まり、ポンプの能力低下を防止するだけでなく、クリーンなクーラントを使用し続けることができるため、クーラント寿命延長の効果もある。
▼スラッジ回収の動画▼
https://www.dmgmori.co.jp/theme/movie/id=3021
ゼロスラッジクーラントタンクの搭載機種は、立て形マシニングセンタ「NVX 5000 2nd Generationシリーズ」、横形マシニングセンタ「NHX 4000 / 5000 3rd Generation」、「NHX 5500 / 6300 2nd Generation」(2018年3月時点の搭載機種。順次拡大予定)。