三菱日立ツール(社長=増田照彦氏)が、このほど高硬度鋼加工用 高送りラジアスエンドミル エポックハイハードラジアス「EHHRE-TH3形」を発売した。
同社では、開発の背景について、「昨今の金型市場では金型の長寿命化の要求から金型材料の高硬度化が進み高硬度鋼の直彫り加工を高能率に行ないたいとのニーズが増えている。従来はラジアスエンドミルで荒加工をして高硬度鋼を高送り加工すると一般的に切削抵抗が高いためびびり振動が発生しやすく、高能率加工を行う上で課題があった。また同社高送りラジアスミルASR形のような刃先交換式の高送り工具はあったが、小型精密金型に対応するような小径工具の選択肢が少ない状況だった。これらのニーズに応えるため、高硬度鋼を高能率に加工できる高送りラジアスエンドミルを開発した。冷間鍛造金型や小型精密金型など高硬度鋼の高能率加工に是非お試しください」としている。
●特長
①複合ラジアス形状(底刃の複合R)の採用で従来ラジアス形状(正R)と比較して切りくずの厚みを薄くすることができ、高硬度鋼の高送り加工でも低抵抗な加工ができる。
②底刃を強ねじれ形状にすることで優れた切りくず排出性を実現し、切りくずの噛みこみを抑制する。
③外周刃に微小な径逃がしを設けることでコーナー部などのびびり振動を抑制し、突発的な欠けを抑える。
④新開発の「TH3」コーティングの採用により高硬度鋼の加工において優れた耐摩耗性を発揮し長寿命なため削り残り量のばらつきを抑えることができる。
●用途
冷間鍛造金型、小型精密金型、パンチングダイなど高硬度鋼の高能率加工。
●仕様
EHHRE-TH3:(φ1~φ12) 全13アイテム。
●価格(税抜)
EHHRE-TH3:(φ1~φ12):10,500~31,800円(消費税別)。