ヤマザキマザック(社長=山崎智久氏)は、このほど複合加工機 INTEGREX iシリーズの最上位機種「INTEGREX i-500」を発表した。
複合加工機の代名詞ともいわれる「INTEGREX(インテグレックス)」の中でも「i」シリーズは最も同社で販売台数の多いベストセラーモデル。今回発表する「INTEGREX i-500」は、「INTEGREX i」 シリーズにおいて最大の加工能力を持つ最上位機種に位置付けられる。
シリーズ中最大となるφ700mmまでの加工ワークに対応、高出力・高トルクのビルトインモータを搭載しながらも、全長をこれまでより短縮した新開発のコンパクトミル主軸を採用し、生産性の向上と加工領域の拡大を同時に実現しているのが特長だ。また機械構造の改良・高剛性化や高精度スケールの標準採用などにより、さらなる高精度化を実現している。人間工学に基づく機能的デザインもさらに進化させ、機械前面に配置されたツールマガジンには、より使いやすいスライドドアを採用するなど作業性・保守性を向上させている。
今回、「INTEGREX i-500」ではモジュラー・コンセプトを新たに採用、旋削主軸やミル主軸など各部仕様の選択の幅を広げ、多様な仕様展開を行っている。ギア加工や高精度5軸加工など、自動車や航空機などの各業種で求められる専門的で付加価値の高い加工を含め、さまざまな加工ニーズに最適な仕様の一台を選択することが可能となった。
昨今高まる自動化ニーズに対しても、多関節ロボットや左右どちらにでも配置可能な高速ガントリーロボットなど、さまざまなオプションを用意しているのも嬉しい。
同社では9月18日から23日までドイツ・ハノーバーで開催される欧州国際工作機械見本市「EMO Hannover 2017」に同機を出展し、全世界での販売を開始する。
特長
1. INTEGREX i シリーズ最大の加工能力
a) 生産性を高める大きな加工エリア(最大加工径 φ 700mm、Y 軸ストローク 430mm)
b) 高出力・高トルク・コンパクトミル主軸を採用(標準仕様) 、従来機に比べ、高出力・高トルクのビルトインモータを搭載し生産性向上、全長をコンパクト化することで干渉領域が低減、長い加工ワークやより長い工具の装着が可能。
2. 高精度を実現する機械構造
さらなる高精度を実現する為に機械構造を改良・高剛性化、B軸/C軸に高精度スケールを標準採用し位置決め精度を向上。
3. モジュラー・コンセプトを採用、さまざまな加工ニーズに対応
a) ミル主軸4 種(標準#40、高速#40、高出力#40&#50)、旋削主軸4 種(貫通径:φ 91, φ 112, φ 132, φ 185mm)をラインナップ、第二旋削主軸・下刃物台・ツールマガジン等の各部仕様を含め、さまざまな加工ニーズに対応する幅広い仕様展開。
b) 左右どちらにでも配置可能な高速ガントリロボットやロボットインターフェースなど各種オプションを用意、自動化ニーズにも柔軟に対応。
4. 人間工学に基づくデザインをさらに進化、作業性・保守性を向上
a) オペレータの移動距離が少ない機械前面配置型ツールマガジンにスライド式ドアを採用、フロントドアには段取り時の確認作業が容易な前面4 枚ガラス窓、正面エプロンカバーの高さを低くし(605mm)作業性を向上。
b) 機械背面にバルブや潤滑装置を集中配置し、保守性を向上。
主な仕様