三菱マテリアル 加工事業カンパニー(カンパニープレジデント=鶴巻二三男氏)は、このほど“鋼旋削加工用ブレーカシリーズ”「FPブレーカ」と、「VFXシリーズ」のインサートを追加し、販売を開始した。
鋼旋削加工用ブレーカシリーズ「FPブレーカ」
この商品は、低炭素鋼から合金鋼までの幅広い領域に対応する仕上げ切削加工用ブレーカで、低切り込み量での切りくずの分断性を向上し、高送り加工での切りくず詰まりを抑制するという特性を持つ。鋼旋削加工用CVDコーテッド超硬材種“MC6000シリーズ”「MC6015」「MC6025」と鋼・鋳鉄旋削加工用サーメット材種「MP3025」「NX2525」に追加することで、ネガティブインサートのブレーカ選択範囲が拡大した。
主な特長は、以下の通り。
① 最適化されたコーナ部の2段突起とぬすみ形状によって低切り込み量での切りくず分断性を向上し、高送り加工での切りくず詰まりを抑制。
② 高い突起形状と大きなすくい角により、軟らかい被削材の切りくず乗り上げを抑制。
③ 20°の大きなポジティブすくい角で低剛性ワークの加工においてびびり振動や変形を抑制。
●標準価格 : 690円~2,310円
・(代表型番)CNMG120402-FP NX2525:760円
・DNMG150404-FP MP3025:1,180円
・TNMG160402-FP MC6015:850円
・VNMG160402-FP MC6025:1,300円
(いずれも税抜価格)
チタン合金加工用カッタ“VFXシリーズ”のインサートを追加
チタン合金加工用として、低抵抗・高剛性・優れた冷却機能とΦ63mmの最大切りくず排出量400cm3/minを実現した高能率加工が可能な同社の“VFXシリーズ”は、航空機産業などで高い評価を得ているが、先に発売されているPVDコーテッド超硬材種「MP9130」に「MSブレーカ」「HSブレーカ」を新たに追加し、ブレーカ選択範囲を拡大した。
主な特長は、以下の通り。
① チタン合金加工用の「MP9130」は“Al-Ti-Cr-N系積層コーティング”を採用し、優れた耐熱性と耐摩耗性を確保したほか、Ti合金に対し低摩擦係数であるため、優れた耐溶着性を発揮、積層構造の最適化により耐欠損性を向上。
② 「MSブレーカ」は汎用インサートとしてコーナR展開も豊富で、幅広い切削条件に対応。
③ 「HSブレーカ」は切りくず離れが良く、刃先強度が高いため、切削幅の小さい条件で高能率加工が可能。
●標準価格 : 2,000円~2,500円
・(代表型番) XNMU160708R-MS MP9130:2,000円
・XNMU160708R-HS MP9130:2,000円
・XNMU190950R-MS MP9130:2,500円
・XNMU190912R-HS MP9130:2,500円