公益財団法人大澤科学技術振興財団(理事長=大澤伸朗オーエスジー(株)常務取締役)が、10月24日、オーエスジー(株)ゲストハウス内(豊川市一宮町)で、「平成28年度助成費贈呈式」を開いた。この財団は、日本のモノづくりを支える科学技術の振興に寄与したいという趣旨から平成3年7月18日に設立され、国内の大学・研究所等、非営利の研究機関に所属する研究者に助成を行っている。
本年度は、21件の研究開発助成および、8件の国際交流助成を行い、助成金の合計は5千万円となった。また、設立来26年間の研究開発助成は321課題、国際交流助成も249件にのぼり、助成累計額は6億2千2百13万9千円に達している。
研究開発助成
1.気泡の圧潰衝撃力を活用した機械的表面改質の構築と切削・転造工具への応用
東北大学・大学院工学研究科教授 祖山均
2.油性クーラントへのマイクロバブル発生技術の開発と研削加工への影響評価
山形大学・工学部准教授 幕田寿典
3.大気圧プラズマ照射を援用したダイヤモンド膜のメカケミカル研磨技術の開発
日本工業大学・工学部教授 竹内貞雄
4.超広帯域レーザー光源による1μmの分解能を有する内面形状計測技術の開発
埼玉医科大学・保健医療学部准教授 若山俊隆
5.難削材のラジアスエンドミルによる高速ミーリングにおける適正な加工条件の探索とデータベースの構築
芝浦工業大学・デザイン工学部教授 安齋正博
6.複雑形状の高精度創成に向けた加工途中形状のトポロジー最適化に関する研究
東京農工大学・工学研究院准教授 中本圭一
7.へら絞り法によるテラヘルツ通信アンテナの開発
国立天文台・電波研究部助教 三好 真
8.反応性HiPIMSプロセス制御による高耐久性α-アルミナ傾斜組成膜の創製
首都大学東京・システムデザイン研究科助教 清水徹英
9.ボロンドープダイヤモンドを原料とするPCD工具による難加工材の高能率切削
富山県立大学・工学部准教授 岩井学
10.能動回転型傾斜ローラバニシング加工法におけるコーテッド超硬ローラの適用効果
福井大学・学術研究院講師 岡田将人
11.中空陰極アーク放電プロセスによる高温潤滑窒化バナジウム含有コーティング膜の開発
金沢大学・理工研究域教授 細川 晃
12.ダイヤモンドCVD膜の超高速成長技術の開発
金沢大学・理工研究域准教授 徳田規夫
13.窒素ドライ高速切削における工具摩耗抑制メカニズム解明に関する研究
静岡大学・工学部准教授 酒井克彦
14.ダイヤモンドコート工具の性能向上に向けたDLCオーバーコート
豊橋技術科学大学・電気・電子情報工学系教授 滝川浩史
15.金型用鋼SKD10の耐久性向上を目的としたNAMP処理の開発とその特性評価
鈴鹿工業高等専門学校助教 南部紘一郎
16.紫外線励起加工の研究―光触媒と蛍光材料で研磨された4H-SiCウェハーの化学状態分析、研磨現象検証と研磨技術確立
立命館大学・総合科学技術研究機構上席研究員 田中武司
17.絶縁材料AINに導電性を持たせるための機械加工によらない導電性微細穴形成技術の開発
立命館大学・総合科学技術研究機構専任研究員 黒瀬範子
18.高硬度脆性材料の高品位レーザ微細加工に関する研究開発
岡山大学・大学院自然科学研究科准教授 岡本康寛
19.超ナノ微結晶ダイヤモンド膜の切削工具への応用
九州大学・大学院総合理工学研究院准教授 吉武 剛
20.熱フィラメントCVD法による超硬合金へのダイヤモンドコーティングに向けたSiCN中間層の開発
九州工業大学・若手研究者フロンティア研究アカデミー特任助教 片宗優貴
21.2波長域画像を用いたダイヤモンド・CBN砥石の砥粒切れ刃解析に関する研究
佐世保工業高等専門学校・電子制御工学科教授 川下智幸
国際交流助成
K-1.第3回材料の機械的特性に関する国際会議(イタリア)
奈良工業高等専門学校・機械工学科教授 和田任弘
K-2.第1回自動車用鋼および第3回高マンガン鋼に関する国際会議(中国)
長野工業高等専門学校・機械工学科教授 長坂明彦
K-3.第9回光技術国際会議(ドイツ)
(公財)レーザー技術総合研究所主席研究員 藤田雅之
K-4.国際先端砥粒加工シンポジウム2016(スウェーデン)
京都工芸繊維大学・機械工学系准教授 江頭 快
K-5.国際先端砥粒加工シンポジウム2016(スウェーデン)
兵庫県立大学・工学研究科助教 児玉紘幸
K-6.国際先端砥粒加工シンポジウム2016(スウェーデン)
一関工業高等専門学校・機械工学科准教授 原 圭祐
K-7.国際先端砥粒加工シンポジウム2016(スウェーデン)
芝浦工業大学・デザイン工学部准教授 澤 武一
K-8.国際先端砥粒加工シンポジウム2016(スウェーデン)
岐阜大学・工学部助教 古木辰也