タンガロイ(社長=木下聡氏)は、高送りカッタ“DoFeed”(ドゥーフィード)にさらい刃付きワイパーインサートを拡充し、このほど全国で発売を開始した。
高送りカッタDoFeedは低抵抗なインサートと多刃ボディという特長を持ち、金型ユーザを始めとして高い評価を得ている。一般に高送り加工は速い送り速度で優れた加工能率を発揮するが、加工面が荒く、後工程として中仕上げ・仕上げ工程が必要である。この点においてDoFeedも例外ではなかった。常に進化を続けるDoFeedは、さらなる高能率加工を実現するため高送り加工の常識を覆す新たなアプリケーションとしてワイパーインサートをラインナップに加える。
ワイパーインサートは従来のインサートと同様の主切れ刃形状に加え、正面切れ刃に幅の広いさらい刃を有している。従来のインサートと組み合わせて使用することで、送り速度はそのままに優れた加工面粗度を得ることが可能となる。高送り加工と優れた加工面粗度を両立させるワイパーインサートは、従来必要としていた後工程を短縮することを可能とし、さらなる高能率加工を提供する。また、要求される加工面品位によっては、後工程が必要となる場合にもワイパーインサートは効果を発揮する。
加工面が粗いことで、後工程で使用する工具の取り代変動が大きくなり、寿命のばらつきが発生するケースがあったが、ワイパーインサートは加工面粗度向上による取り代変動を減らすことが可能なため仕上げ工具の寿命安定化に貢献し、それに伴う工具交換回数の削減および機械ダウンタイムの削減が可能となる。新発想のワイパーインサートは高能率加工に加え優れた経済性も提供する。
主な特長
・送り速度を下げることなく優れた加工面粗度を得ることが可能。
・工程短縮により、さらに高能率な加工が可能。
・両面仕様2コーナワイパーインサート。
形番と標準価格
・インサート:LNGU06X5ZER-W AH7252,440円(税込み2,636円)
全アイテム:1形番
初年度は2,900万円の販売を見込んでいる。