OKK(社長=宮島義嗣氏)が、このほど、横形マシニングセンタ「HM6300」を発表した。このマシンは、横形マシニングセンタ「HM630/800S」のモデルチェンジであり、旧型は2004年に販売が開始されて依頼、現在までに約500台を超える出荷実績のある人気機種。高生産性と信頼性について高い評価を博している。
特長は、中大物部品の量産部品などに適した、高速で高能率の加工ができ、対象ワークもアルミから鉄、鋳物まで、材料を問わない加工範囲の広い能力を備えていること。
顧客からの要望には、仕様性能のアップがあり、それに応えるべく、今回、①主軸端とテーブル旋回中心の寄付き向上、②最大積載ワークのサイズアップ、③最大工具サイズのアップ、④早送り速度のアップ――を実現し性能を充実させている。
機械の主な特長
(1)主軸端とテーブル旋回中心距離短縮
□630:200→50mm (-150mm)
□800:220→50mm (-170mm)
(2)最大積載ワーク拡大
●最大積載ワーク重量
□630:1,300→1,500kg (+100kg)
□800:1,200→1,400kg (+100kg)
●最大積載ワーク高さ
□630:1,220→1,300mm (+80mm)
□800:1,200→1,280mm (+80mm)
(3)標準仕様の早送り速度アップ
X/Z軸:54→75m/min (+21m/min)
(Y軸:54m/min ※Y軸75m/min対応は行わない。<ATC時間への影響はない>)
(4)使用可能最大工具の大幅拡大
●最大工具径φ270mm→φ300mm (+30mm)
●最大工具長500mm→ 600mm (+100mm)
●最大工具重量25kg→ 30kg (+5kg)
(5)Z軸ストロークアップ
□630:900→1,030mm (+130mm)
□800:880→1,030mm (+150mm)
(主軸端とテーブル旋回中心距離短縮の為、構造上ストロークアップが必要)
(6)2R高トルク主軸仕様の標準化及び、8R超高トルク主軸仕様の追加
●12R仕様(標準)
最高回転数:12,000min-1
駆動:MS駆動
モータ出力:45/30/26kW (25%ED/30分/連続)
最大トルク:623/382/305N・m (15%ED/30分/連続)
ベアリング径:φ100mm
●8R仕様(OP)
最高回転数:8,000min-1
駆動:MS駆動
モータ出力:55/37/30kW (25%ED/30分/連続)
最大トルク:1,202/653/553N・m (10%ED/30分/連続)
ベアリング径:φ120mm
これが本体構造だ!
従来機と同じように、X軸コラム移動、Z軸テーブル移動形態により、接近性操作性の向上、スムーズな切り屑処理、ATCアームの隔離が可能。X軸直動ガイドの取付部に段差(スラント構造)を採用し剛性アップを図った。
切りくずのトラブルを回避!
・Z軸シャッタ(主軸側)はパンタグラフ構造、APC側は1枚構造を採用し、切くずの噛み込みによるトラブルをなくし、信頼性を向上させた。
・テーブル左右にコイルコンベヤを標準装備することで、切くずの堆積を防ぎ、速やかに機外に切くずを排出する構造を採用。
・コンベヤのトラフは切くずやクーラントによる熱の影響を遮断し、ベッド本体の熱変位を抑制した。