オークマが7月11日(木)から12日(金)までの2日間、同社の北関東支店(埼玉県上尾市)にて「オークマ北関東マシンフェア」を開催し、最新鋭の製品・技術を多数展示した。
工程集約、生産性向上に狙いを定めたマシンがズラリと並んだほか、今回は、IoTを活用し、カイゼン活動を促進する「Connect Plan」も紹介し、来場者は、ものづくりの可能性を広げる同社のソリューションを体感した。
やっぱり次世代ロボットシステムは大注目!
多くの来場者で賑わいをみせた展示会場内で、ひときわ人だかりができていたのは、次世代ロボットシステム「LB3000EXⅡ ARMROID」だ。これは、人との業務シェアによる効率生産で時間外業務ゼロを支援する――という、まさに今の時代に沿ったシステムで、働き方に合わせて単体機をロボット自動化セルに構成できる特長を持つ。ロボット操作についても簡単にティーチングができ、動作シミュレーションで事前に干渉を確認することができる。
嬉しいのは、切り屑堆積を防止することだ。加工中に切り屑処理やワーク支持、機内掃除もARMROIDが代行してくれるからありがたい。
その鍵を握るのは、ビルトインロボットだが、加工中においても嫌なビビリの抑制やミキシングブローによる切り屑の絡みつきを抑制してくれるというサポートを行ってくれる。煩わしくて面倒臭い作業が減り、その分、生産性の向上を実現してくれる。
ロボットシステムといえば、なんとなく専門のスキルが必要なイメージがあるが、同社のARMLOIDは、そんな悩みを吹き飛ばしてくれる。工作機械と同じ感覚で操作できる「ROID Navi」で、ぶつかる心配無用! 設置も操作も簡単なのだ。
納期を守るには時間外労働が必要だが、ワークストッカを使用すればストッカの材料取り出しから仕上げ加工まで、ロボット自動化セルを簡単に実現できる――というオークマ大注目の次世代ロボットシステムだった。
他にも旋盤特化した高品質コンパクト旋盤「GENOS L250Ⅱ」や、インテリジェント複合加工機「MULTIS8250Ⅱ」、高精度な旋削複合加工を実現した5軸制御立形マシニングセンタ「MU-6300V-L」などが展示されていた。
さらに今回、同社が推進していた「Connect Plan」は、工作機械をつないで、工場の稼働実績や稼働記録を見える化することにより、稼働率アップのための分析を支援するシステム。安全にインターネット接続をするためのセキュリティ機器である「OKUMA NET BOX suite-S」を使用すれば、いつでもどこからでも工場の稼働状況が見えるうえ、機械でアラームが発生したことを伝えるメールを確認したり、オークマのサービスセンターとつながり、オンラインでサポートを受けることができるという製造現場にとっては、心強いシステムの紹介があった。
このシステムは、工場の稼働管理において、工場の過去と現在の稼働実績を分析・カイゼンを行うことで、機械停止時間を削減し、稼働率をアップするもの。過去に起きたアラーム履歴や操作履歴も見えるので、機械停止の分析もできる。したがって、この機能があれば機械停止に早く気付くことができ、対策を練ることができる。機械メンテナンスを確実に行うことで、未来の故障停止を未然に防ぐことも可能になるという。