2020年12月7日(月)から12日(土)の6日間、工作機械や周辺機器が一堂に会し、最先端の技術・製品が世界中から集結する世界最大級の国際技術ショー「JIMTOF2020(第30回日本国際工作機械見本市)」が開催されるに先立ち、7月18日、都内のメルパルク東京で記者発表が開かれ、概要が発表された。
JIMTOFは毎回、半数を超える出展者が“初披露”の製品を出展するのも特長で、新製品や新技術をいち早く見学出来る展示会として高い評価を博している。また、出展者展示でなく、時代のニーズに即した併催イベントや企画展示も豊富であることも魅力。昨年開催されたJIMTOF2018では、来場者数が重複なしで15万人を超え、世界各国の国際工作機械見本市にもひけを取らない来場者数を誇っている。そのため、商談の活性化をサポートしている特長的な展示会でもある。
織りなす技術 変わるものづくり
天野正義 日本工作機械工業会専務理事は、会見の中で、「わが国の工作機械産業は世界市場で健闘している。他方、世界の工作機械産業を取り巻く中長期的な環境変化では、情報技術の劇的な変化を背景に、大きな変革の最中である。製造現場では、労働力不足への対応や生産性向上を図るべく、IoT、AI、ビッグデータを積極的に活用したスマートマニュファクチャリング等が進展しつつあり、また、工作機械の最大のユーザー産業である自動車についてもCASEを中心とした技術革新が進んでいる。また、通信分野では、次世代の高速通信規格の5Gがスタートしつつある。工作機械業界にとって適応していくことが非常に重要な状況にある。」と、工作機械業界を取り巻く環境に触れたあと、「こうした技術的な変化、市場の変化、多様化するニーズに対応して、ものづくりの総合見本市であるJIMTOFでは、内外の有力メーカーを一堂に集め、あらゆる製造現場の要請に即したハイエンドマシンや先端テクノロジーを展示し、ユーザーの価値創造に貢献する最適なものづくり、ソリューションを提供していきたい。さらに、日本のものづくりを支える製造業界全体の社会的認知度向上にも資する企画・イベントを積極的に盛り込み、業界の未来を担う人材育成にもつなげていきたい。」と意気込みを示した。
津国保夫 東京ビッグサイト常務は、「製造業における国内外のビジネス環境は大きく変化しており、特に最近ではアジア各国の経済発展が目覚ましく、例えばインドやベトナムなどでの工作機会産業展にも日本企業の参加が増えるなど、盛り上がりを見せている。このような環境の中で、われわれ主催者は、JIMTOFを最新の技術や製品を展示・発表する場として、また最先端の技術を競う質の高い見本市として、より一層、アジア、さらには世界にその存在感を示していくことこそ重要であると考える。一方、会場である東京ビッグサイトは、2020年には東京オリンピック・パラリンピックにおいて、メディアセンター等で活用されることが決定しており、これまで以上に世界から注目を集めることとなる。」と述べた。
来年は東京オリンピック・パラリンピックの開催年だが、こうした中で、JIMTOF2020は、「東京オリンピック・パラリンピックに伴う会場使用後の12月に前回と同規模の、展示面積約4万9,500平方メートル・小間数約5,500の小間での開催を予定している。」とした。
JIMTOF2020のキービジュアルは、“織りなす技術、変わるものづくり”だが、これは、織りなす技術がこのJIMTOFで披露され、それが世界へ広がっていく様子を表している。
JIMTOF2020 開催概要
1.名 称
JIMTOF2020(第30 回日本国際工作機械見本市)
The 30th JAPAN INTERNATIONAL MACHINE TOOL FAIR)
2.会 期
2020 年12 月7 日(月)~12 月12 日(土)
3.開催時間
9:00~17:00(最終日9:00~16:00)
4.会 場
東京ビッグサイト 東西全館
5.主 催
一般社団法人日本工作機械工業会、株式会社東京ビッグサイト
6.出展対象
工作機械 / 鍛圧機械 / 工作機器 / 機械工具(切削工具、耐摩耗工具) / ダイヤモンド・CBN 工具 / 研削砥石 / 歯車・歯車装置 / 油圧・空気圧・水圧機器 / 精密測定機器 / 光学測定機器 / 試験機器 / 制御装置および関連ソフトウェア(CAD、CAM 等) / その他工作機械に関する環境対応機器装置・機器・ 資材・製品・技術及び情報
7.出展規模(予定)
約49,500㎡ 約5,500小間
8.展示場面積(予定)
約98,540㎡(東・西展示等)
9.出展資格者
前記出展物に関する設計、製造または販売業を営む法人および団体ならびにこれに準ずる機関とする。商社や代理店は、出展予定製品の製造業者の書面による同意書または委任状が必要となる。出展者は、見本市開催期間中製品を展示し、人員を常駐させる義務がある。
10.出展申込単位
1小間(3m×3m=9m)を基本単位とする。
11.入場方法
出展者を含む完全登録を実施する。
15.会場構成
原則として、上記出展物による類別展示を実施する。