日本ロボット工業会がまとめた2018年10~12月期のロボット統計受注・生産・出荷実績は次のとおり。
業況について
2018年10~12月期は、受注額が対前年同期比2桁の減少。前年同期が対前年比大幅増(受注額36.3%増)だった影響も考慮すると、鈍化傾向は鮮明ながらも底堅い状況となっている。国内は自動車産業向けを中心に堅調。輸出は米国・中国向けで減少傾向が続くが、東南アジア・欧州向けが各用途向けで堅調。
2018年は、前半は前年からの輸出を中心とした自動化需要による大幅な伸びが継続されたものの、米中貿易摩擦などを起点とする投資の先送り、一部業種向け需要の一服などにより後半は鈍化、10~12月期にいたっては先述のとおり受注額が前年同期を大きく下回り、年間としては受注額・生産額ともに対前年比微増に着地した。受注額・生産額・輸出額および総出荷額は過去最高となっている。
2018年の会員と非会員を含めた年間受注額は対前年比約7.0%増の1兆100億円、生産額は同約6.0%増の9,300億円とそれぞれ過去最高を見込む。
2018年10~12月期の受注・生産・出荷の各状況は以下の通り。
受注
●10~12月期
・受注台数(台) : 45,626(前年同期比▲15.7%) 【2四半期連続のマイナス】
・受注額(億円) : 1,646(同▲17.7%) 【10四半期ぶりのマイナス】
●年間
・受注台数(台) :220,934(前年比+4.3%) 【6年連続のプラス】
・受注額(億円) : 7,808(同+2.8%) 【6年連続のプラス】
生産
●10~12月期
・生産台数(台) : 49,436(前年同期比▲8.3%) 【2四半期連続のマイナス】
・生産額(億円) : 1,793(同▲0.1%) 【2四半期連続のマイナス】
●年間
・生産台数(台) : 215,513(前年比+1.3%) 【5年連続のプラス】
・生産額(億円) : 7,331(同+4.7%) 【5年連続のプラス】
出荷
●10~12 月期
・総出荷台数(台) : 49,970(前年同期比▲5.2%) 【2四半期連続のマイナス】
・総出荷額(億円) : 1,813(同+1.0%) 【2四半期ぶりのプラス】
・国内出荷台数(台): 12,318(同+18.1%) 【7四半期連続のプラス】
・国内出荷額(億円): 506(同+8.5%) 【2四半期ぶりのプラス】
・輸出台数(台) : 37,652(同▲10.9%) 【2四半期連続のマイナス】
・輸出額(億円) : 1,308(同▲1.7%) 【2四半期連続のマイナス】
●年間
・総出荷台数(台) : 215,178(前年比+2.0%) 【5年連続のプラス】
・総出荷額(億円) : 7,444(同+4.5%) 【5年連続のプラス】
・国内出荷台数(台): 46,836(同+17.6%) 【5年連続のプラス】
・国内出荷額(億円): 1,977(同+7.3%) 【5年連続のプラス】
・輸出台数(台) : 168,342(同▲1.7%) 【6年ぶりのマイナス】
・輸出額(億円) : 5,467(同+3.5%) 【5年連続のプラス】
国内出荷内訳
●10~12月期
■電機機械産業向け
・国内出荷台数(台) : 3,229(前年同期比+3.1%) 【8四半期連続のプラス】
・国内出荷額(億円) : 155(同▲3.6%) 【2四半期連続のマイナス】
■自動車産業向け
・国内出荷台数(台) : 4,207(前年同期比+21.0%) 【6四半期連続のプラス】
・国内出荷額(億円) : 163(同+20.8%) 【2四半期ぶりのプラス】
●年間
■電気機械産業向け
・国内出荷台数(台) : 12,677(前年比+8.3%) 【2年連続のプラス】
・国内出荷額(億円) : 604(同+1.3%) 【2年連続のプラス】
■自動車産業向け
・国内出荷台数(台) : 16,269(前年比+18.7%) 【5年連続のプラス】
・国内出荷額(億円) : 655(同+13.7%) 【5年連続のプラス】
輸出内訳
●10~12月期
■電子部品実装用
・輸出台数(台): 3,130(前年同期比+7.9%) 【2四半期ぶりのプラス】
・輸出額(億円): 502(同+12.6%) 【2四半期ぶりのプラス】
■溶接用
・輸出台数(台): 8,332(前年同期比▲24.1%) 【3四半期連続のマイナス】
・輸出額(億円): 220(同▲19.9%) 【3四半期連続のマイナス】
●年間
■電子部品実装用
・輸出台数(台): 13,501(前年比+9.1%) 【3年連続のプラス】
・輸出額(億円): 2,152(同+13.4%) 【3年連続のプラス】
■溶接用
・輸出台数(台): 36,422(前年比▲11.6%) 【2年ぶりのマイナス】
・輸出額(億円): 930(同▲9.1%) 【2年ぶりのマイナス】