タンガロイ(社長=木下 聡氏)は、このほど刃先交換式直角肩削りカッタ「DoRec」(ドゥ・レック)に多機能インサートを拡充し、全国で発売を開始した。
この製品は、両面4コーナインサートを採用した直角肩削りカッタ。高い刃先強度を備え、高能率加工が可能であり、直角肩加工、溝加工で好評を博している。近年、被削材は耐熱特性や高強度を達成するため難削傾向にあり、安定加工が能率改善の課題となっている。寿命および工具管理の観点からも、ひとつの工具で多種の加工を行う工具集約の要求が大きくなっていることを受け、同社の新しいDoRecのインサートでは、さらい刃部分の形状改良により、ネガの切れ刃強度を保ったまま三次元加工を可能にした。また、主切れ刃に適切なすくい角を与えることにより、従来製品より良好な切れ味と高い刃先強度の両立を達成した。
インサート材種には、鋼・ステンレスに対応したAH3135と鋳鉄に対応したAH120を採用している。いずれも高い耐欠損性を持ち、突発欠損やチッピングを抑えることで加工を安定化する。
同社では、「DoRec多機能インサートは、高い汎用性と加工安定性を併せ持ち、お客様の生産性向上およびトータルコスト低減に大きく貢献いたします。」としている。
■主な特長
高い汎用性:さらい刃特殊逃げ面形状で三次元加工に対応。
能率向上:高い刃先強度と耐欠損性材種で高い送りに対応。
加工安定性向上:最適なすくい角で主軸・被削材の負荷を小さくして加工安定性を向上。