日本建設機械工業会が5月23日、都内のシェラトン都ホテル東京で「平成30年度通常総会」を開催した。今年は改選期にあたり、新会長に大橋徹二(コマツ社長)が選任された。
総会終了後の懇親会であいさつに立った大橋新会長は、「当工業会は復興支援や会員企業のグローバル化に対する対策、省エネ、Co₂対策、さらに国の施策であるアイコントラクションを柱として、今後もこの方針を堅持しながら注力していきたい。今年は内需が厳しいようだが外需は相変わらず好調だ。建設機械工業は日本の基幹産業としてますます成長していかなくてはならず、皆様のご指導ご鞭撻をよろしくお願いいたします。」とあいさつをした。
来賓を代表して、片岡隆一 経済産業省製造産業局 産業機械課長があいさつをした。この中で片岡課長は、「日本の少子高齢化は世界最速である。オペレータの高齢化や人手不足も課題だ。衝突回避システムの搭載等安全性を高めた建設機械の開発と販売に各社注力され、現場に多大な貢献をされている。となりの中国あたりでは機械をつくる技術が相当高まっているようだ。」旨を述べた。
外需にまだまだチャンスあり!
場所を移して会長交代の記者会見が行われた。平野耕太郎(日立建機 社長)前会長が、「大橋新会長にバトンを繋いだ。私の会長在任は1年間だったが、皆様からの暖かいご指導とご支援に感謝申し上げる。2017年度の建設機械の出荷額は前年度比17.6%増となった。こうした中で新たな排ガス規制導入やアイコントラクションへの対応等、国内外の様々な重要な案件に関して取り組みを進めてきた。工業会の活動と関係各位の多大なご支援をもって現在国内の建機業界は好調を維持していると思っている。日本の建設機械業界は世界に誇る技術と優秀な従業員、サプライヤーを含めた層の厚い総合力がある。今後も大橋新会長のもと、日本の建機業界がキープレイヤーとなって日本をはじめ世界の持続的な発展に貢献できればと思っている。」と退任のあいさつをした。
大橋新会長が新任のあいさつをした。この中で大橋新会長は、「建設機械工業会は1990年に発足した。4つの柱として、①東日本大震災・熊本の支援、②地球環境に関する対策、③会員企業のグローバル化、④アイコントラクションへの対応―――を平野前会長から引き継いだ。私もしっかりと注力し、伸ばしていきたい。また、当工業会は過去からコンプライアンスについては非常に熱心な活動をしており、様々な部会活動でも弁護士が入って競争法上の疑義が生じないようにしている。これは他の業界と比べても、とても進んでいるといえるだろう。今年は内需が多少厳しいかもしれないが外需はまだまだチャンスがある。工業界全体で、ますます発展していきたい。」旨、意気込みを述べた。
■大橋徹二氏 プロフィール
1977年 4月 (株)小松製作所 入社
1998年10月 生産本部 栗津工場管理部 部長
2001年10月 生産本部 真岡工場 工場長
2004年 1月 コマツアメリカ(株) 社長兼CEO
2007年 4月 執行役員生産本部長兼e-KOMATSU管掌
2012年 4月 取締役専務執行役員 事業戦略、生産・販生、情報戦略、産機事業管掌
2013年 4月 代表取締役社長兼CEO