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【レポート】「INTERMOLD2016」でみた各社の製品&技術(前編)

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 去る4月20日(水)から23日(土)までの4日間、インテックス大阪で開催されたINTERMOLD2016/金型展2016」「金属プレス加工技術展2016」は、日本のものづくりを根底から支える工作機械・工具・周辺機器がズラリと並んだ。注目した企業の製品&技術を前編・後編に分けてレポートする。
(あいうえお順で掲載:前編=アマダマシンツール、イワタツール、オーエスジー、オークマ、OKK、岡本工作機械製作所、キタムラ機械、黒田精工、ジーベックテクノロジー、ダイジェット工業)

驚愕のスピードで大量切断を見せつけた! メーカーならではの金型管理システムに要注目!
●アマダマシンツール

160506in1 注目したのは新型バンドソー「HPSAW-310」(参考出品)。驚愕のスピードで大量切断をする様子を来場者に見せつけた。高剛性フレームやブレードハウジングと耐チッピング、耐摩耗性を大幅に改善した超硬ブレードの組合せで安定した調速切断を可能にしたという。そのスピードたるやアッという間の出来事だったので、「えっ? もう終わったの?」という感じ。超硬丸鋸盤の2倍の切断スピードだというから、驚いた。これなら生産効率が飛躍的に向上するのは間違いない。来場者も釘付けだった。

160506in2IoTを睨んでメーカーならではの強みを発揮 DSDD(デジタルサーボ・ダイレクトドライブ)で多彩なモーション設定ができるデジタル電動サーボプレス「SDE 8018」には、金型管理システム「MORMS」(参考出品)があった。IoTを睨んだシステムとのことなので、制御技術グループの渡邉氏に話しを聞いてみると、「別の端末に手で入力していくことなく機械から自動で吸い上げてどんどんデータを蓄積、保存する。金型をきっちり定量的に管理することで、金型の寿命を延ばしつつ、メンテナンスの回数を減らすことができる。お客様のコスト削減に貢献するシステムです」とのこと。プレスメーカーが出す金型管理システムの強みは、機械との連携機能だ。この機械でこの金型を生産します、という指示をシステムから機械のほうへ与えると予め設定しておいた金型をつくるためのプログラム番号が自動的に呼び出される仕組み。作業員が金型をセットしたとしても、万が一、プログラム番号を間違えた、となると、せっかくの金型が破損する事故に繋がることになりかねない。そこで、予め、組合せを登録しておくことで、事故を防ぐという人為的なミスを予防できるという。ポータブル機器にはほとんどCCDカメラが付いているので、金型のどこかにバーコードシールを貼り付け、それをポータブルカメラのCCDカメラで読み取る。すると、サーバーのほうに問合せをしてその結果が返ってくる。また、金型には寿命があるが、何ショット打ったかをカウントするので、個々の部品に対しての寿命値も予測できる。それぞれ係数をカウントアップし、寿命値に対して、現在、何%を使ったか、と色で分かりやすく表示する。今まで金型に対して目視で、触って、そろそろメンテナンスかな、という判断していたところを、奥の見えないところの部品まで、“金型の見える化”を実現した。これはメーカーならではのシステムであり、今後、要注目のシステムだ!

「トグロンハードドリル」になんと60Dが登場していた!
●イワタツール

 
160506in3なんと60Dが登場していた! イワタツールといえば、トグロンシリーズが有名。同社ならではのユニークな工具がズラリと並ぶ。その中でも、高硬度材深穴加工用ドリル「トグロンハードドリル」に注目したい。この製品はHRC40~72の焼入れ鋼用ドリルで、「被削材の高度が高いほど他の製品に比べて圧倒的な性能を発揮する」をうたい文句に、ジワジワとファンを獲得している工具なのだ。しかも、真円度・円筒度・面祖度が非常に優れた工具で、下穴無しで一発加工ができるスグレモノ。同社では、トグロンハードシリーズに30D以上の深穴加工が行えるトグロンハードロングドリルを標準品としてラインナップしたが、これにより、樹脂金型のイジェクターピンや、冷却穴などの加工がマシニングセンタのみで集約して行え、ワイヤカットや、細穴放電の行程が必要なくなり、リードタイムを短縮することが可能になった。それを象徴するかのように、SKD11 HRC60の焼き入れ鋼の加工では、φ2mm 深さ41mmの貫通穴を、加工時間40秒、寿命80穴以上を達成。条件をさらに落とせば150穴以上の加工も可能という。穴精度は条件によりH7以上も可能。 
 そして、今回、トグロンハードドリルの中になんと60Dが登場していたのだから、驚いた。これは凄い!


160506in4 ブース内には、ロングスタマシンの「チップクラッシャー」も展示されていた。これは切粉の容積を1/3~1/10にする製品で、切粉台車の好感回数を減らすことにより作業の効率化、生産性の向上に繋がるもの。切粉回収業者の手配回数が減ることによる経費削減、切粉置き場の省スペース化が実現される。



金型や部品加工の生き残り戦略の秘策が詰まった工具を展開!
●オーエスジー

160506in5PSTW 今回のオーエスジーの目玉となったのは、Phonix 6コーナ肩削りカッタシリーズ「PSTW」。剛性を高める厚みと低抵抗なポジすくい各により、びびり振動に強く、突き出しの長い加工に対応する工具だ。高能率加工を実現するボディ設計は、重切削加工に対応したチップポケットが鍵。同社がINTERMOLDの会期中に「金型や部品加工の生き残り戦略」についてセミナーを開催したが、ここでは低価格競争に負けないためのアイデアがあった。サブタイトルは、「PHXエンドミルと新加工技術で世界と戦おう」というもので、高速高送り加工の弱点を解決できる新しい加工技術を受講者に伝授。超深彫り加工に挑戦し、問題点を解決した金型加工のノウハウを紹介した。

160506in6超深彫加工も改革次第で従来110時間から20時間へ! 金型受注価格が年々低下、受注元からのコストダウン要請が厳しいという背景を元に、金型加工・部品加工の30%時間短縮を実現するための秘策として、超深彫加工を実現する新切削理論と専用工具についての説明があり、ここでは同社の「PHXディープフィーダーブルノーズシリーズ」が取り上げられた。このシリーズは、「直彫加工領域を拡大し、びびりを回避した高精度な粗加工でさらなる生産性向上に挑戦して欲しい」という加工現場を声援するような工具。“Thermolysis効果”がプラスされているという。このThermolysis効果とは、強スパイラルギャッシュにより切れ刃が長くなることにより、その分厚さが薄くなるので切削熱も伝わりやすく、工具刃先や被削材に熱が残りにくくなるというもの。3次元ネガ形状で切粉流動性を向上させているのもポイントだ。ワークに切り込む瞬間の切り込みが小さく、刃先をすべるように切粉が流れる仕組み。オーエスジーは、今回、工具を展示しているだけでなくノウハウをも提供していた。

全ての要求を1台で満たす! MULTUS U シリーズ
●オークマ

160506in7 オークマの魅力といったら、“インテリジェント複合加工機”と連想する方も多いのではないだろうか。使い勝手の良いデザイン性の高さもさることながら、高精度、高剛性、高機能、工程結合―――これらの欲張りな要求を全て1台で満たすという「MULTUS U シリーズ」に注目した。

 あらゆる方向からフレキシブルな加工を実現する――というキャッチフレーズから伺うことができるのは、Y軸全域での強靱な削り! 特にミーリングが多い複雑形状部品に最適な広い加工範囲も魅力。Y軸ストロークを十分に活かせる高剛性コラム移動式構造を採用しているので、Y軸全域で強力加工が可能となっている。「MULTUS U 4000」は、広いX軸ストロークでφ200mmワークの側面貫通穴をC軸回転なしで加工することも可能であり、最大□230mmの輪郭形状加工もこれまたC軸回転無しで加工することができる。330mmのロングドリル深穴加工もできるので、あれもこれも全部加工したいという欲張り加工にもってこいのマシンだといえる。トレンドとなっている変種変量生産において、優位性を出すには加工時間を最短にし、高い生産性を実現しなければならないが、同社の「MULTUS U シリーズ」は、2サドル構成を持つ。また、上下刃物台を有効活用した内外径同時加工で、4軸が生み出す高能率加工で加工時間を大きく短縮し、経済効果に期待ができる。また、仮受台を下刃物台に取付け、ワークの着脱が自動でできるので、オペレータの作業負担も軽減しているという使う人にも優しいマシンである。

加工の本格派マシン VM/Rシリーズがキラリと光る!
●OKK

160506in8 昨年100周年を迎えたOKK。
 今回、一般部品加工からチタン等の難削材部品の加工まで対応するベストセラー機「VM/Rシリーズ」を一新して展示。どこが変わったかというと、本体剛性と主軸剛性を高め、切削性能をさらにアップさせていた。ちなみに「VM43R」の納入実績は2500台というから人気の高さを知ることができる。

 展示されていたのは「VM53R」。重切削・高精度加工を可能にし、優れた操作性を追求した本体構造を持つ。広い加工エリアにも注目したい。X軸移動量:1050mm、Y軸移動量:530mm、Z軸移動量:510mmと幅広いストロークを確保している。また、オプションでロングテーブル使用(1260mm560mm)を準備しているので幅広のワークも万全だ。
接近性にも優れており、カバー前面から主軸までの距離を780mm、テーブルまでの高さを920mm。より操作性が向上しているのも嬉しい。
 向上したのはそれだけじゃない。本体剛性は、肉厚リブとダイヤゴナルリブ(三角リブ構造)の組合せにより、重切削での剛性を維持している。
他にも精度向上・維持のために、速度/位置で変化するバックラッシをすべり摺動面の特性に合わせた補正(特許4750496)で低減、送り、位置決めの繰り返しで生じる誤差ボールねじ伸び補正で低減、主軸回転による熱変位も補正するといった優れた機能も搭載している。もうひとつ、OKK独自のカム式高速同期工具交換装置(OKK特許)の採用で安定した工具交換と耐久性も実現している。まさに「OKKならではの削りを体感」できるシリーズだ。

「研削革命」の文字が来場者の心を捉えた! 
●岡本工作機械製作所

160506in9 従来比10倍の加工を提案した岡本工作機械製作所が掲げる「研削革命」。目指すのは、高能率研削・机上測定&自動補正・複合研削を柱とした高能率加工だ。
 平面・成型研削加工は、従来、熟練を要する作業だが、人間がやることなので、品質の安定性やスピードといった観点から困難なこともあったが、同社の推奨する「研削革命」は、高剛性マシン・切れる砥石、切れる研削液の3要素で従来の研削の常識を遙かに超える50~100µmに及ぶ粗取り切込み量を達成している。リニアモータ駆動採用でテーブル反転スピードも向上したのも見逃せない。
 しかも机上に加工ワークを乗せたまま測定ができることもありがたい。測定後はそのまま自動補正を行うことができる。これにより、加工ワークの着脱の工程を省くことができるので、作業スピードと機械稼働率の向上はもちろん、加工不良が出にくくその分、コスト削減にも貢献する。複合研削では、内面研削・円筒研削・溝面研削を1台のマシンで行う。工程集約による生産性向上に貢献する。

 今回注目したマシンは、CNC精密平面研削盤「PSG64CA-iQ」。このマシンは機械の持つ真直運動精度を正格に転写させる高剛性設計が特長。熟練技能者の加工条件を自動設定できる仕組みを持つ。同社独自開発の文字レス&スキルスレス「iQ(Intelligence Quotient)」世界標準ソフトを搭載している。斬新な発想でデータ入力を徹底的に簡素化し、その気になれば誰もが熟練技を持つ職人になれるマシンとなっている。

省スペースを実現した「Mytrunnion-4G」と独自開発のCNC制御装置「Arumatik-Mi」で大幅な加工時間短縮を実現!
●キタムラ機械

160506in10 世界で初めて位置決め精度1µmの精度保証を実施したのは同社の同時5軸制御マシニングセンタ「Mytrunnion-5」だった。今回展示されていたのは、そのコンセプトをそのまま継承して、設置スペースを7.7㎡の省スペース化を実現した「Mytrunnion-4G」。5 軸制御駆動部には、超高精度ローラーギアカムを採用することで、バックラッシュゼロが可能になった。 これにより、同時5 軸制御機では稀な全軸フルストロークにおいて位置決め精度±2 µm、繰り返し精度±1 µmを実現している。

 他にも注目すべき点がある。制御装置だ。
 キタムラ機械オリジナルCNC 制御装置「Arumatik-Mi」を搭載し、従来の5倍の演算処理速度と最大で従来の25 万倍以上の512GB ハードディスクドライブによる大幅な加工時間短縮を可能にしている。さらに、加工時間が100 時間を越すような大容量のプログラムでも、分割せずに余裕を持って一括処理ができるうえ、USB メモリーからも同様の直接運転も可能となるという。ユニークなキタムラらしい技術が炸裂している世界に類がないマシニングセンタといっていいだろう。
同時5軸制御時での最大加工サイズは、φ500×400mmと大きく設定されており、主軸は最高回転速度までの加速が2.3 秒の高速加減速・ 毎分15,000 回転(40 番テーパ)を標準装備し、複雑形状や金型加工においても、「スマートデザイン」による免振設計された高品位加工が可能だ。

多様な時代に必要とされる製品&技術であらゆる産業に貢献
黒田精工

160506in11ビックリするほど音が静か! しかもキャスター付き! このブースでは、幸運なことに同社の黒田社長にお会いすることができ、直接説明を聞くことができた。まずは、コンパクトなコンプレッサ「JUN-AIR」。この製品、コンプレッサ特有の音がほとんどせず、オイルレスタイプとしては驚くほど静かなのだ。コンプレッサの音がうるさいと作業者の作業ストレスもかかるというもの。アプリケーションのそばで使用しても気にならないスグレモノ。手のひらで圧を受けてみると、そのパワーに驚いた。これは、小さな部品などの切削加工後、切粉や洗浄後の水の吹き飛ばしに使用されるエアブローガンに特化したパルスブローを発振するユニット「エア連打」がなせる技。エア消費量が約35%削減するので、手軽に省エネができる製品だ。

160506in12 もうひとつ、クロダといえば、「FASTECシステム」(登録商標)が有名だ。これは、薄板積層部品の組立工程をプレス作業と同時に金型の中で行うもので、精密機器の総合メーカーならではの蓄積された技術の中で実現したもの。このシステムには、①ダボ積層の「FASTEC」(コストが安く様々な形状に対応)、②レーザー溶接積層「LASER FASTEC」(極小ワークに特化)、③接着積層「GLUE FASTEC」(新技術・極薄材積層可能)の3つの工法がある。写真にあるのはデジタルカメラやVTRカメラ、プリンタなどに内蔵されているマイクロモータコアで、「LASER FASTEC」の技術が使われている。この技術は高精度小型薄板積層品の量産のために開発されたとのこと。薄板の積層固着にYAGレーザーを採用したことにより製品形状の制約を受けにくく、困難とされていた小物薄板積層品(磁気ヘッドコアなど)を安定した強度と品質で量産化する技術なのだ。ちなみに同社は携帯電話振動用モータコアでは世界25%のシェアを誇っている。

さすがはセラミック砥石の世界シェアN0.1!  来場者を楽しませるアイデアも満載!
●ジーベックテクノロジー

160506in13ブース内はバリ取り自動化について来場者がすぐに理解できるようになっていた。 バリ取りの自動化を推進しているジーベックテクノロジー。現在、セラミック砥石の世界シェアはN0.1 。

 今回は、金型研磨、自動車・航空機部品のバリ取り・研磨の事例を多数紹介していた。研磨を自動化することで、熟練工手研磨で85分ほどかかっていた磨き作業がなんと1.5分に短縮されたという実績もある。加工前Ra1.4µmから加工後Ra0.03µmまで自動化し、熟練研磨技術を鏡面磨き仕上げなどの最終工程のみ集約することができるというから、同社の推奨するバリ取り自動化は、大幅に工程の短縮ができるといえるだろう。

 今回、目立ったのは、今年1月ラインナップを追加した「自動調整スリーブ」。バリ取りの自動化を推進している同社の「XEBECブラシ表面用」のオプションツール。特長はブラシ突出量補正が不要でチョコ停ゼロ、最適条件の維持と品質安定に役立つ製品である。これがあれば、工具管理負担を解消し、ポカミスの原因となる手動による突出し作業が不要になるので無人加工ができる。バリ取りの自動化が実現できれば、有益な時間の確保や、経済効果が期待できる――ということをこのブースでしっかり認識することができた。


160506in14サンプルをガチャガチャで、というアイデアに脱帽。ナニが出るかはお楽しみ。 また、今回、注目したのは同社が来場者を楽しませつつ販促活動を行っていたこと。ブースにて名刺交換をした方に、ガチャガチャを用いてサンプルを提供していた。サンプルはなにが出るかはお楽しみとなっていた。





ステンレスが使えるのは「タイラードリル」だけ!
●ダイジェット工業

160506in15 高硬度と格闘している加工現場の中でファンも多いダイジェット工業。今回の展示品から、注目したのは先端角が180°フラットな座ぐり加工用ドリル「タイラードリル」だ。
 傾斜面でも交差穴でも下穴なしで安定加工ができる工具である。薄板の穴あけ加工において、一般のドリルよりバリの発声が少なく、広い溝形状で切粉処理性に優れている。
 他社品に比べ、切削動力を約2割減というから魅力的だ。炭素鋼からプリハードン鋼、ステンレス鋼、アルミ合金まで幅広い被削材に対応する。

 プリハードン鋼を2000穴加工したとしても連続使用が可能という驚きの強靱さを兼ね備えている。この工具の魅力はそれだけではない。担当者によると、「このタイプでステンレス鋼でも問題なく使えるのはウチだけなんですよ」とのこと。ステンレス鋼の穴開けでは、ワーク400個加工も、バリが小さく穴精度も良好、しかも連続使用可能だという。加工時間も1穴あたり15秒から2秒に短縮するというから、驚いた。

 同社の底堅い人気は、“ここしかない”工具がチラホラあることも理由のひとつ。工具サイズも微妙なサイズが揃っていたりすると聞いた。今後もどんな工具がでてくるか、楽しみなメーカーのひとつである。


「focus on productivity!」 ブルームノボテスト 日本法人 山田社長に聞く

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 ブルームノボテスト社は、工作機械用コンポーネント分野で革新的な製品の数々を世に送り出しているが、根底にあるのは、熱変位などの物質的なパラメータと加工対象物の変数を識別し補正をする技術だ。現在、工作機械のワーク計測用及びツールセティング用の接触と光学式測定システムを開発・生産をする測定機器部門と、計測とテストを統合した生産ラインを開発・生産する計測及びテスト技術部門、そしてギアボックス、テストスタンドや、パルスと破壊のテストスタンドを設計生産しているノボテスト部門を持つ。世界中の工作機械産業や自動車産業、航空機産業などのパートナーとして、45年以上の実績を持ち、その評価も高い。製造工場は、ラーベンスブルグ(ドイツ南部)とヴィリッヒ(ドイツ)にあり、ボルドー(フランス)、コモ(イタリア)、バーミンガム(イングランド)、シンシナティ(アメリカ)、ロサンゼルス(アメリカ)、名古屋(日本)、台中(台湾)、ソウル(韓国)、シンガポール(シンガポール)、上海(中国)、他にもチェコ、スペイン、スエーデン、ブラジルに販売/サービス拠点がある。
 ものづくりにおいての信頼性は測定技術なしには語れない。今回、世界中を飛び回るブルームノボテスト 日本法人 山田 亨社長にお話しを伺った。

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本気の改善がみたい

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ご承知のとおり、三菱自動車問題が大きな問題となっている。自動車は裾野が広いので、この影響は計り知れず、だ。関連して、TVニュースで、同社社長の父親(賢太郎氏)も取り上げられているのを拝見した。現在、大手マスコミで報道されているとおり、国民や関係者の怒りや不安、残念感といった感情に触れ、どうしてこうなったか、という原因と結果について議論されることもある。

VW問題が勃発した時、一同、「まさか! 想像すらしなかった!」と、大騒ぎしたのはつい最近の出来事。今度は、日本の信用を落とす出来事がおき、とても残念に思う。

実は、今から11年ほど前、相川賢太郎氏を取材したことがあった。たびたび会合でもお会いしていたので、己の仕事人生の中でも、とても思い出に残っている。押し入れにしまっておいたものを引っ張り出して、もう一度、読んでみた。かなり長い文章だが、内容が赤裸々だ。改めて読んでみたところ、新鮮に感じる。原爆投下と終戦、お母様の死、飢え、就職――その人生は波瀾万丈だった。たまたま、原爆を免れたという強運も持っていた。

生まれ育った環境から、サラリーマン時代、社長時代――聞けば聞くほど、前のめりになり、言葉を逃がさないよう、必死でメモをしたことを記憶している。そこで最も印象にあるのは、賢太郎氏が設計課長時代(昭和45年)に、大きな事故が起きてしまったときのこと。スペイン向け35kWのタービンを毎分3600回転で試運転中に、タービンローターが破裂してしまった。ローターの中心部見えざる欠陥があったとのことだった。この破片は検証後、縁起も悪いので、すぐ処分されてもおかしくないシロモノだが、賢太郎氏は、この大事故を、2度と繰り返してはならぬことだと将来に語り伝えるために「いつかどこかに展示したい」と考え、とっておいた。事故から15年後、賢太郎氏が長崎造船所の所長になったとき、資料館をつくり、この破片を展示した。いわゆる、技術者の恥を展示したわけだ。(しかも15年後!) このときのことを、「この事故は技術者として恥ずべきことですが、将来への戒めでもあり、その破片は破壊力学的には大変貴重な資料でもあるので、あえて展示しました」と述べている。また、「物語り」と言うが、「モノが無ければ語り継がれない」と、そのときの気持ちを語ってくれた。

「恥を晒す」ということは勇気のいることだ。
近年、企業がよく使う言葉に「改革」、「イノベーション」があるが、その手段のほとんどは、問題点をあぶり出し、「改善すること」だと思われる。間違ったことが蔓延し、不利益を生まぬよう、組織の仕組み等を改善していくことは、当たり前のように行われているが、組織が大きくなればなるほど、困難なことが出てくる。会社は、人間の集団ではあるが、人間ではない。人間が人間の集団をコントロールする難しさもあるだろう。

いずれにせよ、本気の改善を目指すのであれば、その場しのぎの“臭いモノにはフタ”的発想ではなく、臭いモノを完全に臭いが取れるまで晒してもいいんじゃないか。失った信用は取り戻すのは並のことではないが、今度こそ本気の改善をみたいものだ。だって、本当に良い技術、持ってるんだもんね。もったいない。

ハートと技術で考える谷村先生が紹介して下さいました。視点が専門的です↓
http://subal-m45.cocolog-nifty.com/blog/2016/05/post-869f.html

アマダが業界最大規模のプライベートイベント「AMADA INNOVATION FAIR 2016 」を開催 ~ V-factory 2016 新加工技術によるモノづくり改革 ~

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 アマダ(社長=磯部 任氏)は、グループ各社と共同し、神奈川県伊勢原市の本社アマダ・ソリューションセンターで、業界最大規模のプライベートイベント「AMADA INNOVATION FAIR 2016(AIF 2016)」を開催する。イベントでは「V-factory 2016 新加工技術によるモノづくり改革」をテーマとし、最新ソリューションと加工技術をテクニカルデータや導入事例により紹介する。

 「AIF」はこれまでアマダグループが毎年開催してきた最重要イベントであり、顧客に最新ソリューションを提案するプライベートショー。開催日は5 月20 日(金)~6 月25 日(土)までの金・土曜日の10 日間で、期間中の来場者数は国内外から約3,000 名を予定している。

 昨今、インダストリー4.0 やIoT の活用が注目を集めているが、同社は業界に先駆け1990 年代から「VPSS(バーチャル試作システム)」という仕組みを中心に、工場のデジタル化とネットワーク化を推進してきた。昨年の「AIF2015」 では、新たにアマダのIoT 技術 V-factory「つながる工場」を提唱している。今回の「AIF2016」では、「V-factory」を単なる情報連携のIoT 技術としてだけではなく、ユーザーのモノづくり改革、QCD の向上を支援するための仕組みとして、同社がこれまで金属加工機械の総合メーカーとして培ってきた全工程での新加工技術・加工ノウハウを中心に提案する。

 新加工技術のご提案では、業種別と工程別の両面から約70 種類のサンプル製品を展示し、それぞれの加工技術のポイントや機能・効果といったテクニカルデータを、100 種類以上のパネルを使用して分かりやすく解説する。

 スマートファクトリーに必要不可欠な加工技術や加工ノウハウは、「VPSS」を進化させた新しい板金エンジニアリングシステム「VPSS 3i」に組み込まれ、ユーザーが誰でも簡単にその加工技術、加工ノウハウを使用することが可能になる。

 「AIF 2016」 では、下記の3 つのエリアに分けて案内する。

(1)業種別加工技術
 新加工技術による6業種(配電盤、建材、機械カバー、厨房、精密・医療、架台)のアセンブリー製品(30 製品)を展示し、その導入効果を検証データに基づいて紹介する。

(2)板金エンジニアリングシステム
 板金エンジニアリングシステム「VPSS 3i」は、顧客の工場のスマートファクトリー化を進める工程改革ソリューション。これまでは、各工程で発見された不具合は、再プログラミングが必要だったが、「VPSS 3i」では製品の完成形から製造工程をさかのぼって可視化することで、手戻りなく加工することが可能となる。「VPSS 3i」は、ブランクから曲げ、溶接まで全工程を通じたモノづくりを支援する新しいエンジニアリングシステム。

(3)工程別加工技術
 ファイバーレーザマシン、ファイバーレーザ複合マシン、パンチングマシンなどのブランク加工、曲げ加工、レーザ溶接加工の工程別の新加工技術を、サンプル製品とそれを実現するソリューションによるデモ加工で紹介する。

●主な出展機
1. ファイバーレーザ搭載ブランク工程総合ソリューション ACIES-2512AJ + ULS + LST+TK
2. 3軸リニアドライブ・ファイバーレーザマシンFLC-3015AJ (6kW) + LST
3. 省エネ・変種変量・ワイドレンジ・ファイバーレーザマシン ENSIS-3015AJ+LST
4. 新AC サーボ・ダイレクトツインドライブNCT EMZ-3510M II
5. 高速・高精度ベンディングマシン HG-8025、HG-1703
6. 究極の多品種少量対応ベンディングマシン HG-1003ATC
7. 高精度ベンディングロボットシステム HG-1003ARs
8. ファイバーレーザ溶接システム FLW-4000M3
9. ファイバーレーザハンディ溶接機 FLW-600MT
10. 板金エンジニアリングシステム VPSS 3i
(その他多数出展予定)

 他にも会期中には新加工技術・加工ノウハウをテーマとした「業種別加工技術セミナー」、「工程別加工技術セミナー」を開催する。また、アマダグループが今年9 月に創業70 周年を迎えるにあたり、創業70 周年特別講演として、2014年度ノーベル物理学賞を受賞したカリフォルニア大学 中村修二教授による講演会を予定している。

 なお、創業70 周年記念事業の一環として、12 月に「V-factory」の全容を、コンセプトモデル工場を設置して提案する。

DMG森精機が「IGA INNOVATION DAYS 2016」を開催 6月7日(火)~11日(土)まで

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 DMG森精機は、6月7日(火)~11日(土)の5日間、同社伊賀事業所にて「IGA INNOVATION DAYS 2016」を開催する。

 工作機械専用世界最大のショールームである「伊賀グローバルソリューションセンタ」に、最新鋭工作機械約60台を一堂に展示し、全機械でデモ加工を実演する。航空機、自動車、金型、医療の業種に特化した各エクセレンスセンタと、5軸加工やアディティブマニュファクチャリングなどの最先端技術を体験するエリアなど合計18エリアを設け、同社のアプリケーションエンジニアが豊富な事例やデモ加工を交えた実践的な技術ノウハウを分かりやすく解説する。

 今回の展示会では、「DMG MORIのトータルソリューション”」をテーマに顧客の生産性を高める新たな10種類を含むテクノロジーサイクル14種類を紹介する。さらにCELOSでつなぐIndustry 4.0エリアや、ロボットやパレットプールなどの自動化システムエリア、当社のきめ細やかなサービス体制をご紹介するライフサイクルサービスエリアなど、顧客の利益を最大化するソリューションを展開する。他にもオープンイノベーションコーナーを設置し、工具、計測器、CAM、クーラントメーカーとの協業を体験できる。また、設備機として同社の生産性向上に大いに貢献している、最新鋭大型加工機「DMC 340 FD」の1台で門型加工機4台分の加工能力と2倍の高精度を見学することもできる。さらに、最新技術をご紹介する各種セミナーも開催する。

 なお、期間中は毎日、JR名古屋駅とJR新大阪駅から無料送迎バスを運行する。

日時
2016年6月7日(火)~11日(土) 10:00~17:00

会場
DMG森精機株式会社 伊賀事業所
〒519-1414 三重県伊賀市御代201 TEL:0595-45-4151(代表)

▼来場登録と詳細に関しては下記のWEBサイトを確認すること▼
https://www.dmgmori.co.jp/sp/iga/
*来場には事前登録が便利

三菱マテリアルが硬脆材加工用ダイヤモンドコーティングエンドミル「DCエンドミルシリーズ」を発売

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160522三菱マテリアル 三菱マテリアル 加工事業カンパニ-(カンパニ-プレジデント=鶴巻二三男氏)は、このほど硬脆材加工用ダイヤモンドコーティングエンドミル「DCエンドミルシリーズ」の販売を開始した。

 超硬合金・アルミナ・炭化珪素(けいそ)などの硬脆材加工において「DCエンドミルシリーズ」は、新開発のダイヤモンドコーティングと切れ味と刃先強度を両立した刃先形状により、耐欠損性および耐摩耗性に優れ、安定した加工と長寿命を実現している。

 今回シリーズに新たに加わった製品は、ボールエンドミルのショート刃長「DC2SB」とロングネック形状「DC2XLB」。主な特長は、以下の通り。

① 同社独自に開発したコーティング技術により、皮膜の密着性と耐摩耗性を飛躍的に向上させ、コーティング皮膜のはく離や急激な摩耗進行を抑制。
② 直刃に対しすくい角をつけることで切れ味を向上。
③ 生成した切りくずが工具軸方向に流れるようになり、切りくず詰まりによる突発的な損傷を抑制。

・型番 : ショート刃長0.1R~3.0R「DC2SB」11型番/ロングネック形状0.1R~3.0R「DC2XLB」13型番

・標準価格  
DC2SBR0010  36,100円(税込価格  38,988円)
DC2SBR0300 32,400円(税込価格  34,992円)
DC2XLBR0010N005 36,500円(税込価格  39,420円)
DC2XLBR0300N100 32,800円(税込価格  35,424円)

ジーベックテクノロジーが6月より「XEBECブラシ表面用」の大径サイズをラインナップ追加

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160522ジーベックテクノロジー1 バリ取り・研磨の自動化を10年前より提唱しているジーベックテクノロジー(社長=住吉慶彦氏)は、本年6月より、大型ワークのバリ取り・研磨に対応した「XEBECブラシ表面用」の大径サイズをラインナップ追加する。人手で行われることが多いバリ取り・研磨を同社ツールによって自動化させることで、品質の安定化、時間短縮、コスト削減に貢献する。

 粗加工(フライス)→ 仕上げ加工(フライス) → バリ取り(砥粒入りナイロンブラシ)の工程において、バリ取りをXEBECブラシに変更することで、粗加工の工程を省略して加工時間を1/2にすることができた、という事例や、製品の安定的な加工が可能になったことで、全数検査を抜き取り検査にすることができた等のコスト削減の例もある。

 「XEBECブラシ表面用」とは、砥粒ではなく独自のセラミックファイバーを研磨材に使用したもので、1本の線材に1,000個の切れ刃を持つため、“切れ味”に優れており、高い研削力、 最後まで変わらない研削力、 変形しない形状という3つの特長を持ち、バリ取り・研磨の自動化を実現させる。
 特長は以下のとおり。

①高い研削力
 独自開発セラミックファイバーを研磨材に使用し、その含有率は80%以上。ファイバー1本1本の先端が作りだす1,000個の切れ刃が圧倒的な研削力を生み出す。

②最後まで変わらない研削力
 線材構造のため、切れ刃となるブラシ先端が、「金太郎飴」のように常に突出している。常に安定した研削力を発揮する「コントロールできるブラシ」だからこそ、バリ取り・研磨の自動化を実現。

③変形しない形状
 繰り返し使用しても、歯ブラシのように広がらず、ストレート形状を維持する。そのため、量産ラインでのバリ取り・研磨の自動化が可能。

 今回の新製品は、大型ワークの加工も、XEBECブラシで確実に行えるよう、φ125、φ165、φ200㎜の3種類の規格を追加した。
 シリンダヘッド、シリンダブロック、工作機械のベッドなど、加工幅100㎜以上のワーク端面のバリ取り・研磨に使用できる。大型ワークに対して、加工時間の短縮(パス回数削減)、品質の向上(ラップ目解消)に貢献。φ125、φ165、φ200㎜それぞれに赤色(A11)、白色(A21)、青色(A31)の3種類の線材タイプがある。

▼ブラシの選定方法については同社HPへ▼
https://www.xebec-tech.co.jp/support/cf/usage.html

*ブラシとスライドリングは別売りになっており、2つの製品を組み合わせ、1つのツールとして使用すること。

160522ジーベックテクノロジー2

160522ジーベックテクノロジー3

なお、詳細は、以下のHPにも掲載している。
https://a.k3r.jp/xebec/27121D0048B27

【動画】ユキワ精工がツールホルダ「スーパーG1チャック」のプロモーション動画を作成

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 ユキワ精工(社長=酒巻酒巻和男氏)が、このほどツールホルダ「スーパーG1チャック」のプロモーション動画を作成した。
 
 切削加工においては、工作機械、切削工具、クーラントなどが重要視され、見た目に大差はないツールホルダは価格だけで選択する傾向が強くなっているが、ツールホルダは、工作機械の主軸と切削工具をつなぐ重要な機器であり、ツールホルダを変えるだけで、加工精度や生産性に大きな違いが出るということはあまり知られていないことを受け、切削加工において、ツールホルダの違いにより享受できるメリットを動画によって説明するのが狙い。

 同社では、①ワーク面祖度の向上、②回転数・送りを上げ、サイクルタイムを短縮、③1本の工具での加工個数の増加、④工具交換回数の削減――をツールホルダの違いにより享受するメリットとしている。各動画にかかる時間は、それぞれ説明が3分以内となっており、様々な比較もあるので分かりやすい内容となっている。

スーパーG1チャックの特長(各動画)

①高い振れ精度

 ツールホルダメーカー各社は、振れ精度を独自の表記でカタログに記載していますが、重要なのは実機上での振れ精度。「スーパーG1チャック」は、総合振れ精度表記で振れ精度を保証しているので、実機上でもカタログ値通りの高い振れ精度を実現する。高い振れ精度のツールホルダを使用することで、1本の工具での加工個数の増加が十分に期待でき、工具交換回数も減り、加工費の削減に大きく寄与する。


②高い剛性

 一般的なミーリングチャックは、把握力は高いが剛性が低いので、横方向に倒れが発生し高い加工音が発生する。「スーパーG1チャック」は、高い剛性を持ち合わせているので、横方向に加工負荷が掛かってもホルダの倒れが少なく、加工音が非常に静か。ツールホルダの剛性はワークの面粗度にも大きく差が出る。ワークの面粗度に問題が無ければ、回転・送り速度を上げることで、加工サイクルタイム短縮も可能である。


③高い把握力

 ツールホルダの把握力は、切削工具をしっかりと掴み、安定した加工を行う上で必要不可欠な要素。「スーパーG1チャック」の把握力は、他社製コレットホルダに比べて約1.5~2.5倍の高い把握力を持っているので、切削中の工具の抜けや沈み込みを防止し、より負荷が掛かる切削加工が可能となる。また、高い把握力は、1本の工具での加工個数の増加が十分に期待でき、工具交換回数も減り、加工費の削減に大きく寄与する。

 同社では、「“コストダウンは出来る限りの対策はやり尽くして、なにか他に良いコストダウン策は無いか・・・”とお考えのユーザー様、是非スーパーG1チャックによるコストダウンをお試しください。弊社は、今後ともユーザー様へスーパーG1チャックを使用することによる切削加工のコストダウンを提案していきます」としている。なお、同社では無償でサンプルの貸し出しも行っている。


ヤマザキマザックが欧州で14カ所目のテクノロジーセンタをハンガリーにオープン ~急伸する中欧の製造業をサポート~

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160522マザック外観 ヤマザキマザック(社長=山崎智久氏)は、欧州で14 カ所目のテクノロジーセンタとなる「ハンガリーテクノロジーセンタ」を5月11日にオープンした。

 成長著しい中欧の製造業をサポートするため、2012年のチェコ、ポーランドに続き、このたび新たにブダペスト近郊にテクノロジーセンタを開設した同社。延床面積1,780㎡の施設内には、複合加工機、CNC旋盤、マシニングセンタ、レーザ加工機などの最新工作機械計10台を展示する736㎡のショールーム、最大50人収容のラーニング・オーディトリアム、トレーニングルーム、会議室などを備えている。

 ハンガリーでは、政府の積極的な企業誘致支援策により欧州内の自動車・エネルギー・鉄道車輛産業の大手企業の工場進出が増加しており、これら産業の顧客に向けて質の高いソリューションを提案してくとしている。また、ハンガリー隣国のクロアチア、セルビア、ルーマニア、スロバキア、スロベニアとの国境からも車で3時間以内の高速道路沿いに位置しており、これら近隣諸国の顧客のサポートも行う。

 同社の「テクノロジーセンタ」は、単に機械を展示する従来型のショールームではなく、顧客の身近な場所で、最新の工作機械による加工実演や、加工技術支援や設備合理化の相談などのビフォアサービス、機械購入後のトレーニングなどのアフターサービスを提供する施設であり、今回のハンガリーテクノロジーセンタを含め、全世界79カ所のサポート拠点から世界中のお客様に万全のサポートとソリューションを提供していく方針。

●ハンガリーテクノロジーセンタの概要

(1) 所在地 : 2038, Sóskút Ipari Park, Hungary (ブダペストの南西部近郊)
(2) 従業員 : 計28名 (内、営業技術4名、サービス16名)
(3) 敷地面積 : 6,241㎡
(4) 延床面積 : 1,780㎡ (内、ショールーム736㎡)
(5) 施設概要 : 事務所、ショールーム、ラーニング・オーディトリアム、トレーニングルーム他
(6) 展示機 : 計10台 (下記 工作機械9台、レーザ加工機1台)/複合加工機: INTEGREX i-630V 、INTEGREX i– 400S、VARIAXIS i– 600 、VARIAXIS i-500(2PC) /NC旋盤: QUICK TURN PRIMOS 150 S(GL付)、QT-COMPACT 300M /立形マシニングセンタ: VERTICAL CENTER SMART 430A L/横形マシニングセンタ: HCN-8800、HCN-5000/50 /レーザ加工機: OPTIPLEX 3015 FIBER Ⅱ

アマダホールディングスが土岐事業所に金型IoT工場建設 投資総額100 億円 ~生産能力1.5 倍、納期50%短縮 ~

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160522アマダホールディングス1 アマダホールディングス(社長=磯部 任氏)は、板金加工機械のパンチングマシンに装着する金型の生産工場を、岐阜県土岐市にある「アマダ土岐事業所」内に建設する。同社では2016 年度から新たに策定する新中期経営計画では、「レーザビジネス」、「サービスビジネス」、「自動化ビジネス」を成長戦略の柱としており、今回の金型工場の建設はその第一弾として「サービスビジネス」の強化を図っていくもの。

 今回の新工場は、IoT 技術・自動化による最新設備で構築。IoT システムをベースとする新工場と、Web システムをベースとする新販売システムを構築し、顧客個別の依頼から金型納品まで全工程をサポート。短納期での納品が可能となる。

 新工場は従来の金型工場とは異なり、顧客から発注を受ける金型フロントシステムから金型製造、そしてアフターサービスまでをIoT 技術でつなぎ、QCD すべての面でお客さまに大幅な付加価値アップを提供できるシステムとなる。新システムの完成により、同社の顧客は24 時間365 日、いつでもどこからでも金型発注が可能となるばかりでなく、自社の保有する金型の寿命などの管理も可能となる。またWeb を通して加工方法のガイダンスやアマダの持つ板金加工技術の利用も可能となり、利便性が飛躍的に向上する。

 また、従来は、顧客が金型を発注後、手元に届くまでの時間が読めず仕事を失うこともあったが、今回の新システムにより、在庫や納期の見える化が実現し、安心して生産準備ができるようになる。

 昨今の板金加工業界はグローバル大競争のなかで、変種変量生産への対応、自動化、長時間運転への対応等のニーズが高まっている環境を背景に、特に先進的なユーザーは、近年積極的に長時間無人化運転可能な設備を導入する傾向にある。一方、加工機メーカーは、厳しいグローバル競争下にある先進的な工場の長時間稼働、無人化への動きをサポートする必要に迫られていた。このような時流を受け、同社は、1971 年にNC タレットパンチプレス(NCT)を市場投入して以来、差別化商品を提供し、多くの支持を得ており、45 年経った今日、世界で32,500 台のNCT とパンチ・レーザ複合マシンが動いている。現在、ブランク加工はパンチングからレーザに変わる中でも、既存機の顧客工場の稼働率向上を支援するために今回の設備投資を決断した。

 新金型供給システムの完成により、金型の納期が50%短縮し、さらに加工履歴を蓄積し、正確で迅速なマシン稼働をサポートできるアマダ独自のQR コード付きのID 金型の量産体制も整うことになり、「究極の止まらない工場を目指す顧客の大きな後押しになる」としている。世界的に高まっているIoT 技術利用を自社工場でトライすることでノウハウを蓄積し、ソリューション提案の幅を広げ差別化を図っていく考え。

 また、工場管理にIoT 技術を利用することで大幅な生産性の向上、省エネ、省力化などランニンググコストの軽減が図れる。

・生産能力:1.5 倍 (20,000 本/月→30,000 本/月)
・PH生産高:4倍 (1,250 本/人→5,000 本/人)
・要員:1/3(16 名→6 名 ▲10 名63%)
※伊勢原再編も含めると製造110 名→78 名 ▲32 名30%
・省エネ:▲40%(工場無窓化、LED 照明,設備省エネ化)
・着工:2016 年3月
・生産開始時期:2017 年7月稼働予定
・生産延床面積:6,100 ㎡
・投資総額:約100 億円(設備+工場関係 約80 億、システム関係 約20 億)
(※ 現在、伊勢原にある金型工場は再編し、引き続きベンディングマシンの金型と、特型など一部のパンチングマシンの金型を製造する)。

新しい金型供給システムの「お客さま専用Web マイページ」とは

 マイページを設定していたユーザーは、事務所のPC はもとよりタブレットやスマホを使っていつでもどこからでも次のサービスが受けられる。

①必要な金型が、Web で何時でも見積りができる。
②金型を納期が見えた状況でオーダーできる。
③金型の技術データが、Web により金型納入前にセットアップできる。
④発注した金型の納期と出荷、配送予定までが確実に見える。
⑤顧客が必要とする加工情報をサポートする。
・特殊な金型のセット、加工方法のWeb ガイダンスが24 時間、活用できる。
・正しい金型技術データがWeb から正しくセットアップできる。
・金型頻度管理からコンディションBefore チェックができる。
⑥生産実績の振返り(PDCA)、最適な生産への備えをサポートする。
・加工された製品情報と金型情報のすべてがセットで記録され、何時でも取り出せる。
 
 なお、Web 環境のない(非会員)でも、アマダサービスマンに問い合わせすることで、現場や出先から上記オペレーションにより、同様のサービスが受けられる。

新工場の自動化工場の概要

 パンチング金型を究極の年間8760 時間(但し夏休み、年末年始とメンテを除く)、自動化、完全無人化で生産する工場を目指すため、ロボット設備は安川電機とIoT システムは日立産機システムや富士通とのコラボレーションで構築した。

 従来の材料搬入から仕上げ工程までのFMS 型一貫ライン(18 年前に構築)ではなく、各工程を最新鋭の設備による自動化セルラインで構成し、多様化したニーズ(変種・変量)にフレキシブルに対応する。また、工場のすべての設備と加工ワーク(ワークに刻印されたID を介し)をネットワークで接続することで、稼働状況・工程進捗・負荷状況・製品トレーサビリティ情報等をリアルタイムに管理し、Webを介して必要とする在庫や納期情報等が“いつでも・どこでも”見えるIoT 工場(V-factory)を実現する。

①設備やセルの稼働・進捗・生産負荷状況等がWeb を介して24 時間どこでも参照可能。
②金型ID をキーとして、素材から完成までの製品トレーサビリティを管理するため、製品出荷後も金型ID を読み込むことで、製品トレーサビリティが24 時間どこでも参照可能。
③各ラインをセル単位で構成することで、トラブル発生時にも他の工程を止めることなく、セル単位で容易に切り離しが可能となり8760 時間稼働を実現。
(※従来は工程の途中でトラブルが発生した場合、最悪全ラインの停止となり復旧に際しても数時間を要している)。
④完成工程(リサイズ)セル化により、受注後3時間以内の加工出荷対応可能。
(※従来は、素材からの一貫ラインのため、完成には4日かかっており、当日受注対応は人によるオフラインで対応)。
⑤リモートメンテナンス機能により、予防・予知保全に加え、トラブル発生時の原因究明がどこからでもリモートで可能。
⑥画像処理技術による五感検査やバフ掛け等の自動化により、無人運転の拡大と品質安定化を実現。
(※ 従来、微細キズやバリ等の除去および検査は、人によるアナログで対応)。
⑦工具ID による工具管理(寿命・補正・搬送)自動化や、切削液集中管理等によりチョコ停を極限まで削減。
⑧工場は完全無窓工場で、年間を通して一定温度で管理されるため、品質の安定化が図られる。
(※ 完成工程(刃先仕上げ)は、恒温室で23℃±1℃で管理)。

DMG森精機 石橋氏 “キサゲ”鍛錬し 黄綬褒章を受章

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160522石橋氏 DMG森精機(社長=森 雅彦氏)の社員である石橋 一明(いしばし かずあき)氏が、平成28年春の褒章において、黄綬褒章を受章した。

 黄綬褒章は、農業、商業、工業等の業務に精励し、他の模範となるような技術や事績を有すると認められた方に授与される。

 石橋氏は昭和57年(1982年)に入社し、今回表彰された技能である「キサゲ作業」に34年にわたり携わってきた。「キサゲ作業」とは、工作機械の稼動部分の接地面に、手作業で微細な凹凸を削り出すことで、機械が滑らかに稼動するよう加工を施す作業で、高精度な工作機械を製造するために欠かせない最も重要な行程の1つ。

 石橋氏は長年にわたり鍛錬を重ねて技能向上に努めてきただけでなく、2011年には「キサゲ道場」を社内に立ち上げ、次世代の技能修得者の育成にも取り組んできた。
 また、2014年には厚生労働大臣が表彰する「卓越した技能者(現代の名工)」にも選出されている。

【レポート】「INTERMOLD2016」でみた各社の製品&技術(後編)

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 去る4月20日(水)から23日(土)までの4日間、インテックス大阪で開催されたINTERMOLD2016/金型展2016」「金属プレス加工技術展2016」は、日本のものづくりを根底から支える工作機械・工具・周辺機器がズラリと並んだ。前回に引き続き、後編を掲載する。
(あいうえお順で掲載:後編=大昭和精機、ナガセインテグレックス、日進工具、ブルームノボテスト、牧野フライス製作所、三井精機工業、三菱日立ツール、三菱マテリアル、安田工業、ユニオンツール)

業界初の新提案! 工具を異動しながら測定するスキャニング測定が可能な「ダイナライン」
●大昭和精機

160522IN1 画期的かつ業界初の新提案、工具を異動しながら測定するスキャニング測定ができる機内工具測定「ダイナライン」に注目したい。ラインセンサとは受光素子を直線上に並べたセンサで紙幣読み取り装置やFAXなどに広く使われているもので、処理速度が速いので、画像センサと比較しても回転中の工具測定に最適とされている。「ダイナライン」は最新型CMOSラインセンサとBIG独自の工学技術を組合せ、1.2µm×3.2mmという極細勝広範囲なラインで測定する仕組み。CMOSラインセンサの高速・高精度というメリットを最大限活かして、工具を異動させながら測定するわけだが、工具長測定時はX軸方向に移動させながら、工具計測提示はZ軸方向に移動させながら工具測定を行う。BIG独自のアルゴリズムによって工具先端を自動検出するので、先端R形状の工具も確実に測定する。

160522大昭和精機2 同社は、工具径測定用のX軸センサと工具長測定のZ軸センサ、2つのセンサを配置した業界初のオリジナルT型ラインセンサを開発。これがこの製品のキモとなるわけだが、このT型センサの採用で、X軸センサだけではできない工具長測定が可能となり、工具径、工具長が確実に測定できるようになった。また、ラインセンサでの測定は単なる検知だけでなく、センサ中心から工具の先端位置の距離を測定するので、工具測定時の位置決めにかかる手間を軽減、サイクルタイムに貢献する。

「爆削」システムが「誰よりも早く世界最高レベルの製品を加工したい」と願うユーザーに手を差し伸べる!
●ナガセインテグレックス

160522ナガセインテグレックス ナガセインテグレックスは、今回、かつてない能率での研削加工を可能にする「爆削」システムを用い、金型の粗~鏡面加工までの加工時間を大幅に短縮した加工事例を紹介していた。“世界最高レベルの品質の製品をつくる”ことを目的としたナガセファンの“誰よりも早く加工をしたい”という要望に応えるため、超精密マシン・高精度マルチマシンと超能率加工システムの組み合わせを提供していた。写真にあるのは、“究極”の成形平面研削盤「SGC-630αS4-Zero3」。

 「SGC-630αS4-Zero3」は、サブミクロンの運動特性を持ち、世界最高レベルの平面精度、鏡面品位、クラウニング等の形状創成加工を実現する「究極の成形平面研削盤」と言わしめるマシン。 「爆削システム」搭載でさらなる加工能率の向上を実現している。この「爆削システム」というのは、加工ワークの粗から鏡面加工までを含めたトータルの加工短縮を目指した超精密クーラント濾過・改質・供給システム。「爆削」の開発に最も必要なものは、「非接触油静圧スピンドル」や「動バランス測定・修整技術」など、ナガセがこれまで培ってきた要素技術だったという。他にも同社の研削盤が3次元測定機に変身することができる「机上3次元測定ユニット」や、各種平面研削盤に搭載して精密な割出加工が可能な「超精密小型インデックス」も見所のひとつだった。

類を見ないサンプルが来場者の度肝を抜いた! 
●日進工具

160522日進工具ピカピカに光り輝くバックランプの加工サンプル 「日進のアレ、見た?」という声をチラホラ聞いたくらい、「アレ」に来場者は興味津々。アレというのは、ピカピカに光り輝くバックランプの加工サンプルだ。被削材はSTAVAX。加工に苦労する難削材のひとつだろう。ワークサイズは200×100mm。この類いの加工サンプルは通常、小さめのものがほとんどだが、大きな難加工の塊を一目見ようと来場者は日進のオレンジ色を目指してブースに足を運んだ。
 
 さて、見事な加工を見せつけたのは、PCDエンドミル/ダイヤモンドコーティングエンドミルだが、PCDエンドミルは、工具素材に多結晶ダイヤモンドを採用している。「次元が違う品位を得られる」という特殊な刃先形状と加工をするためのノウハウなど技術要素を開発し、切削加工でナノレベルの仕上げ面を実現している。一方のダイヤモンドコーティングエンドミルは、超硬エンドミルの刃先表面にダイヤモンド結晶を成膜。硬脆材加工に最適な形状を開発している。しかも被膜が剥離しないよう、ここにも様々な技術開発を行って製品化を実現したという。なお、PCDボールエンドミル「PCDRB」がバージョンアップしていた。

 ほかにも新製品、超硬エンドミル「ユニマックスシリーズ」から、「HTNRS」が披露された。これは高硬度材加工用4枚刃テーパネックラジアスエンドミル。先端から外周へスムーズにつながるコーナR形状により切削抵抗を低減し、不当分割形状でビビリ振動を抑制。深掘り加工でも安定した加工と高品位な加工面を実現する工具だ。

世界が認めた信頼のシステム「TMAC」
●ブルームノボテスト

160522ブルームノボテスト馬力をリアルタイム表示 モダンなブースで人目を惹くブルームノボテスト。注目されていたのは、生産が簡略化され製造の信頼性と生産性がアップされる工具モニター「TMAC」だ。デモには安田工業のマシンを使用。説明を求める来場者も多かった。

 この製品の特長は主軸負荷を馬力でモニタリングすること。モーターの負荷は馬力と比例し、主軸負荷値と電流値は一致しないことに目を付け、開発した製品。高精度で正確な主軸負荷データを習得することができるうえ、加工条件を最適化するので工具寿命の改善にも役立つ。馬力をリアルタイム表示し、小径ドリル・タップの折れ、摩耗検知もできる。

 工具寿命は適切な馬力で継続して切削することで伸びるとされているが、「TMAC」は、送り速度の最適化、予想不可能な重切削箇所では送り速度を落としたり、軽切削や切削を行わない箇所では送り速度を速くしてくれる機能がある。

160522ブルームノボテスト2モダンなブース展開をしていた マウスクリックひとつで機内において、簡単にワーク検査ができるというソフトウェア「Form Control」も人気だった。ワークが自由曲面でも標準的な形状でも問題ないうえ、機内検査で加工誤差が判るので、最初のクランプのまま再加工ができるという嬉しいシステムだ。自由曲面を持ったワークは、実際の輪郭形状がCADモデルに登録された値に可能な限り近似することが重要だといわれているが、これを使うことで、多数点測定することで理想の形状と誤差が検知され、その誤差が画面に表示されるか測定プロコトルに表示される。

「アイセットアップ」で干渉知らずのぶつからないマシンを披露
●牧野フライス製作所

160522牧野フライス簡単操作で干渉知らず 金型業界から高い評価を得ている「V56i」は自社開発にこだわった高速主軸が金型の磨きレスを実現するマシン。そもそもマキノの高速主軸は圧倒的な出荷実績を誇っており、振れや振動を極限まで抑え込んだつくりで、緻密かつ均質な加工面品位を提供してくれる。この振れや振動を極限まで抑えることができる理由に、“マキノだけ”が採用している軸芯冷却がある。主軸温度はどのような使用条件でも一定に管理され、ベアリングの与圧変動による主軸の振れと熱による主軸の伸びを抑える仕組み。

 ところで、今回、この「V56i」に、“営業マンでも作業できる”というフレコミの「アイセットアップ」機能が搭載されていた。万が一、間違ったデータを入力してしまって、ワークと主軸が干渉する! と思っても大丈夫。ぶつからないようにできている。
 これは「誰でも簡単に操作ができるように」つくられた機能であり、プロの仕事を自動で素早く行うためのものである。人間のポカミス防止にもつながり、非常に画期的な機能であった。

使い勝手を極めたジグ研削盤「J350G」の広範囲なストロークに釘付け!
●三井精機工業

160522三井精機 穴径や面祖度等、様々な精度を究極に出すための必要なものにジグ研削盤が挙げられる。型の寿命を延ばすためにもこのマシンは重要だ。今回の展示会では、本年の同社プライベートショーで披露された「J350G」が展示されていた。最大の特長はなんといっても広範囲な砥石自動切込みストロークを実現していること。砥石自動切込み(U軸)の-3~+50mmというストロークは、あらゆるジグ研削盤の中でも世界最大級を誇っている。遊星回転で穴径の異なる穴を加工する際に、1本の砥石で小さな穴から大きな穴までを連続で自動加工もできる。

 実際の操作を徹底解析してレイアウトした主操作盤『G-MAPS(ジーマップス)』にも注目である。この制御装置は最新のHMIを搭載した15インチ液晶パネル(タッチパネル)を採用し、加工に必要なデータを入力するだけで最適な研削加工プログラムを自動生成する。画面内のシンボルまたはデータ表示部をタッチすることで直感的な入力が可能だ。また、従来方式のカーソル移動による選択でも入力可能である。

訴求効果がバッチリだった刃先交換式異形工具シリーズ「GF1形」
●三菱日立ツール

160522三菱日立ツール1 ブース内にドーンと加工サンプルとして置かれていたのは緩やかなS字曲線を描くピカピカの壁だった。壁部の仕上げ加工といえば、ボールエンドミルやラジアスエンドミルが多く使用されており、通常はカスプハイトを小さく設定する。これに伴い、加工ピッチは小さくなり、さらなる高能率加工は困難になる。特に難削材における仕上げは面粗さと工具寿命が密接に関係し、ピッチを細かくすると切削長が伸び、工具の擦過時間が増加することによる工具寿命の低下があった。そんなユーザーの悩みを受け、今回、新世代工具として展示していたのが、「GF1形」だった。

160522三菱日立ツール2 この工具は、同社独自の外周刃形の研究を用いて、壁部の仕上げ加工において切削長を短くし、面粗さの改善が可能なインサート式異形工具である。従来ボールエンドミルやコーナラジアス工具同径を比較した場合、約3倍以上のピッチで仕上げ加工が行え、経路長は約3分の1となり、「加工時間の短縮」、「高能率」、「長寿命」、且つ「良好な加工面」を実現した工具として華やかにPRしていた。また、同社では、このインパクトのある“異形工具シリーズ”を展開していくとしている。

一般鋼から高硬度鋼の金型材や部品加工に幅広く活躍する「MS plus」シリーズが拡大! 近日復活工具も!
●三菱マテリアル

160522インター三菱マテリアル1 一般鋼から高硬度鋼の金型材や部品加工の幅広い範囲に対応し、安定した寿命を発揮する“MS plusシリーズ”から、今回新しく出たのは、スクエアエンドミル「MPMHV/MPJHV」。ステンレス鋼や炭素鋼などの部品加工に制振性能とバリエーションにより高能率かつマルチに対応するという。“MS+コーティング”を採用し、50HRC程度の高硬度鋼まで優れた耐摩耗性を発揮する。「MPMHV」は、汎用性をアップしたのが特長で、不等リード形状を持つ。これがビビリ振動を抑制し、突き出しの長い加工での安定切削を可能にするという。一方のセミロング刃永の「MPJHV」は立ち壁の仕上げ加工に最適。

 またこのシリーズから、ボールエンドミル「MP252B/MP25B/MP2MB/MP2XLB」も展示されていた。炭素鋼やプリハードン鋼など、高硬度材の加工に対しても耐摩耗性を大幅に向上させており、「MS plus」シリーズは、汎用エンドミルのさらなる進化を遂げたシリーズとして注目されている。
 
150622インター三菱マテリアル2 今回、タービンブレードなどの荒加工用に高能率を高めた難削材加工用ラジアスカッタ「ARP」シリーズも展示、そして“ミツマテファン”に喜びの声があがったのは、深切込み用カッタ「DCCC」。近日復活すると、告知を交えて展示されていた。



要求の多い金型加工への欲望を満たすマシン「YBM640V Ver.Ⅲ」
●安田工業

160522安田工業 同社は、サブマイクロメートルの精度を追求する「超高精度化」、高い生産性を追求する「自動化」、そして、高度な加工を追求する「多機能化」をコンセプトにマシンを開発している。INTERMOLDで展示されていたのは、高精度加工、高速加工、そして高精度なコンタリング加工を含む金型加工を主目的に開発した「YBM640V Ver.Ⅲ」。このマシンの特長は、プリロード自己調節型スピンドルを搭載し、重切削と後面品位加工を両立していること。高精度補間機能を搭載することで、高品位なNCデータを正しく加工に反映するマシンだ。大型ボールスクリューを採用した剛性の高い送り機構で、要求度の高い高速・高精度加工を実現する。
・移動量X/Y/Z:600/400/350mm、主軸最高回転:24,000min-¹
・早送り速度X/Y/Z:20,000/20,000/20,000min
・テーブル作業面700mm×450mm

 また、「YBM640V Ver.Ⅲ」には、新しいソリューションとして、非接触工具長測定装置「Dyna Line(ダイナライン)」が搭載されていた。このDyna Lineは業界ではお馴染み、BIGの愛称で知られる大昭和精機の機器である。「YBM640V Ver.Ⅲ」は、精度への要求が高い金型加工の現場において、最適な加工を実現するための知恵が盛り込まれており、来場者の足を止めるブースとなっていた。なお、同社では今春、新組立工場が増設されたばかりであり、熱い工作機械メーカーのひとつである。

新開発のダイヤモンドコートが抜群の硬さと靱性を誇る! 新発売の「UDCLRSF」
●ユニオンツール

160522ユニオンツール 微細工具で高い評価を博しているユニオンツール。新製品は、UDC COAT を母材にまとった2枚刃 超硬合金・硬脆材加工用 ハイグレードロングネックラジアス「UDCLRSF」。同社のダイヤモンド被膜は、熱CVD法により成膜される。これが非常に高い密着力と耐摩耗性を誇るという。しかも、被膜の微細組織を制御することで硬度と靱性を飛躍的に高めた特殊ダイヤモンド被膜を新規開発し、さらなる耐摩耗性の向上を果たしている。“超硬合金を切削できるエンドミル”をスローガンに、加工時間もコストも大幅に減少する工具として注目されていた。

 この新製品「UDCLRSF」は、最適な刃形状を採用することで、驚異的な深い切込みが可能となり、工具寿命も延長。切れ刃に特殊処理を施すことで、被削材のコバ欠けや段差を最大限に抑制し、中粗から仕上げ加工に幅広く適応する。

▼前編はコチラ▼(アマダマシンツール、イワタツール、オーエスジー、オークマ、OKK、岡本工作機械製作所、キタムラ機械、黒田精工、ジーベックテクノロジー、ダイジェット工業)
http://seizougenba.com/node/7269

ハイテク分野に寄与するユキワ精工「スーパーG1チャック」が大好評! 企業努力を垣間見た!

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 独創的な技術を育みながら新製品の開発や専用機の自社開発に注力しているユキワ精工(社長=酒巻和男氏、住所:新潟県小千谷市千谷2600-1)。主要製品であるドリルチャックは国内80%のシェアを誇る。同社が製造販売しているツールホルダ「スーパーG1チャック」は、「ツールの芯出しが簡単にでき、H7交差が一発で出る」、「ダイヤルゲージで工具をあわせなくてもパシッと合う」、「エンドミルのもちも精度も良い」、など、ハイテクを駆使する加工分野で高い評価と信頼を得ており、現在、さらなる拡販を目指して営業も大忙しといったところだ。
工具寿命を延長させ、生産性アップに貢献する「スーパーG1チャック」。この人気の高さの秘密を探るべく、現場に足を踏み入れ、取材をした。

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ジェイテクトが低トルク・高耐摩耗性ボールハブユニットを開発

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160606ジェイテクト1

 ジェイテクト(社長=安形哲夫氏)は、軸受事業のブランド「Koyo」に新たにタグライン「Key of your operation」を設定し、「お客様とともに課題を解決し、嬉しさを提供するパートナーとしてあらゆる産業に貢献しています」をテーマに掲げているが、このほど軽自動車からSUVまでの幅広い車種向けに、従来よりも大幅な低トルク化を実現し燃費向上に貢献するとともに、寒冷地での車両輸送時の耐摩耗性能を大幅に向上したホイール用ボールハブユニット(以下、HUB)を開発した。

 HUBは、自動車のホイールを支える軸受として使用されている。自動車業界を取り巻く環境として、グローバルな燃費・CO2規制が継続して強化されており、同社では、HUBのトルク低減による、燃費向上への貢献を目指した。

 HUBは、「円滑にタイヤを回転させる機能を持つ軸受」と「タイヤに掻き上げられた泥水を軸受内部に浸入させないシール」とで構成されており、トルク損失として「①軸受転がり抵抗」と「②シール摺動抵抗」とがある。今回開発品は、これらの抵抗を低減するために、特にグリースとシール形状に着目している。
 グリースに関して、軸受部については、これまで基油に鉱油を使用していたところを、低粘度合成油へ変更するなど、グリース組成の全要素をHUB使用環境に最適化し、軸受寿命と低トルク化の二律背反をブレークスルーし、両立している。

 耐摩耗性については、ロシア・北欧など極寒環境では列車で完成車を輸送する際、レールの継ぎ目からの振動によってHUBの軌道面が摩耗する現象がある。開発品では軸受部グリースに低温環境に適した添加剤を使用することで、HUBの耐摩耗性能を向上させ、従来比で摩耗量70%低減を実現することができた。

この製品の特長は、ダントツの低トルク化を実現したこと。この開発ポイントは、独自開発の低粘度グリースを採用したこと。構成成分を最適化し、低トルク化を実現している。シール形状は、ダブルアキシャルシールを採用し、シール性と低トルク性を両立した。これにより、従来比でトルク50%減を実現し、車両の4輪全てに用いることで、自動車の燃費0.5%向上に貢献した。また、寒冷地での車両輸送時の耐摩耗性能を向上させたことも優位性のひとつ。これは、軸受け部グリースに低温環境に適した添加剤を使用したことが開発の鍵となった。これにより、完成車を列車輸送する際の振動によるHUBの軌道面摩耗を従来品比で70%低減(特に、ロシア・北欧等の極寒冷地域)する。

三菱マテリアルが続々と新製品をリリース! 

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 三菱マテリアル 加工事業カンパニ-(カンパニ-プレジデント=鶴巻二三男氏)がこのほど、炭素鋼旋削加工用PVDコーテッド超硬材種「MS6015」、多コーナ形汎用正面削りカッタ“AHXシリーズ”に小サイズインサートを搭載した「AHX440」、アルミニウム合金・難削材加工用カッタ “AXDシリーズ”に鋼転削加工用PVDコーテッド超硬材種「MP6120」の3つの新製品をリリースした。

炭素鋼旋削加工用PVDコーテッド超硬材種「MS6015」

160606三菱マテリアル1 炭素鋼旋削加工用PVDコーテッド超硬材種「MS6015」は小型自動旋盤での、純鉄、炭素鋼、快削鋼の旋削加工において専用超硬母材と新PVDコーティングのコンビネーションにより、安定した仕上げ面と寸法精度を実現させる製品。このほど部品加工用としてコーナRをマイナス公差に設定したアイテムで発売する。
 炭素鋼旋削加工用PVDコーテッド超硬材種「MS6015」の主な特長は、以下の通り。

① TiCN積層コーティングは、小物部品加工のような切削速度50~150m/minの低~中切削領域での炭素鋼加工に対し耐摩耗性に優れ、積層構造を最適化することにより密着性を向上。

② 炭素鋼従来材種に比べ、切れ刃への切りくず溶着性に優れ、外径寸法の変化が小さく、安定した仕上げ面を実現。

③ 小型自動旋盤加工用の3ブレーカを規格在庫化し、幅広い加工に対応可能。

●標準価格
・CCGT060201MR-SS MS6015 :1,350円(税込価格1,458円)
・CCGT09T304M-SMG MS6015 :1,540円(税込価格1,663円)
・DCGT070201MR-SN MS6015:1,610円(税込価格1,739円)
・DCGT11T304M-SMG MS6015:1,850円(税込価格  1,998円)

多コーナ形汎用正面削りカッタ「AHX440」

160606三菱マテリアル2 多コーナ形汎用正面削りカッタ“AHXシリーズ”は7角形両面14コーナ使用可能なインサートにより、経済性に優れるミーリング加工用工具だが、小サイズインサートで多刃による高送り加工を実現する「AHX440」を加えて発売する。
 多コーナ形汎用正面削りカッタ「AHX440」の主な特長は、以下の通り。

① 両面使用でありながら低抵抗なダブルポジ刃形を採用し、多刃による高能率加工を実現。

② 従来品と比較してインサートの厚みを厚く設計することで、高送りなどの負荷がかかる加工に対応。

③ 円錐(えんすい)形をした着座はインサートの着座面積を確保しつつ、万が一の突発欠損でも着座損傷やボディへの擦過損傷を抑制。

●標準価格
■カッタボディ
・AHX440S-040A03AR:54,500円(税込価格 58,860円)
・AHX440SR16016FA:214,000円(税込価格231,120円)
■インサート
・NNMU130508ZER-L MP6120:1,590円(税込価格1,717円)
・NNMU130532ZEN-R MC5020:1,590円(税込価格1,717円)

鋼転削加工用PVDコーテッド超硬材種「MP6120」

160606三菱マテリアル3 低抵抗設計でアルミニウム合金・難削材を高能率に加工可能なカッタとして好評を博している“AXDシリーズ”。その特長を鋼切削にも使用できないかとのユーザーの要望にこたえるべく、鋼転削加工用PVDコーテッド超硬材種「MP6120」を発売した。また、難削材転削加工用PVDコーテッド超硬材種「MP9120」を、大型インサートを搭載する「AXD7000」に追加発売する。
 鋼転削加工用PVDコーテッド超硬材種「MP6120」「MP9120」の主な特長は、以下の通り。

① 耐摩耗性・耐熱性・耐溶着性に優れる(Al,Ti,Cr)N系積層コーティングを採用。

② (Al,Ti,Cr)N系積層コーティングは、積層構造によりクラック進展を抑制することで耐欠損性を向上。

③ 被削材別の最適被膜を採用し、難削材用「MP9120」は耐溶着性を発揮し、鋼用「MP6120」は熱亀裂を抑制。

●標準価格
・XDGX175004PDER-GM  MP6120:2,600円(税込価格2,808円)
・XDGX227050PDER-GLA MP9120:4,160円(税込価格4,493円)


アマダマシンツールが超速切断の最新型バンドソー「HPSAW-310」(ハイパーソー)を新発売 ~高速切断から超速切断へ 超硬丸鋸盤の2倍の生産性を実現~

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160606アマダマシンツール1 アマダマシンツール(社長=田所雅彦氏)は、このほど新しい機構により誕生した新型バンドソー 「HPSAW-310」(ハイパーソー)を発売した。
 この製品は、ブリッジ型ソーヘッドフレームと高剛性ダブルポスト門型ガイドの採用により、マシンフレームの剛性を確保すると同時に大容量ブレードモーターの搭載が可能であり、さらにはハイパーソー専用ブレード「AXCELA HP1」との相乗効果により、超硬丸鋸盤では対応が難しかった大径材料の大量連続切断を実現する世界最高速の切断技術とエコロジー・エコノミーなどの環境面への配慮を両立した最新型バンドソー。

主な特長

1.世界最高速切断テクノロジー
・新設計「ブリッジ型ソーヘッドフレーム(特許出願中)」と「高剛性ダブルポスト門型ガイド」により、大容量ブレードモーターを搭載。

・高速切断に対応したハイパーソー専用ブレード「AXCELA HP1」と、今回採用した「ブレードひねり角度0°」のハウジング構造の相乗効果により、超硬丸鋸盤と比較した生産性は約2倍を達成(同社調べ)

2.省エネ・環境への配慮
・アマダの超硬ブレード技術により、同クラスの超硬丸鋸刃に対し切り代を約60%削減(同社調べ)
・サーボモーターを活用した「高速送りバイス」と「FR3バイス構造」により残材歩留りとタクトタイムを向上
・ブレード交換などの作業を考慮した最新デザインによる、カバー開閉構造を採用
・ダブルダンピングローラーによる静粛性の実現
・ミストコレクター搭載(オプション)

3.高精度監視
・「ダブル切れ曲がり検出センサー」により切れ曲がり検出精度を向上

4.オプション
・顧客の生産現場の環境に合わせた、各種前後装置ソリューションによる構築が可能(材料搬入装置、搬出開閉テーブル)

160606アマダマシンツール2

 現在、バンドソー市場では自動車や鉄道車両の増産や環境・先端分野などの受注が増加傾向にあり、超硬丸鋸盤では対応が難しい大径材の大量切断の需要ニーズも高まりを見せている。ハイパーソーはアマダグループの創業当時からの事業である「鉄の塊を切断する」切削事業(バンドソー)の新商品であり、これまでの長年にわたる技術研鑽とマシン本体の設計とブレード(鋸刃)との一体開発による加工技術の成果として、ユーザーの成長戦略に合わせたシステム構成を提案していくとしている。

ヤマザキマザックの中国パーツセンタがオープン! ~中国国内のパーツセンタを統合、効率化し即納率を95%に~

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160606マザック1中国パーツセンタ外観(手前が中国パーツセンタ、奥が上海テクノロジーセンタ) ヤマザキマザック(社長=山崎智久氏)は、中国国内の顧客への各種アフターサービスを行なう「中国パーツセンタ」を5月23日にオープンした。既存の上海テクノロジーセンタの隣接地に新設し、敷地面積6,561㎡、延床面積4,411㎡の規模となる。

 施設内には、日本および中国で製造された当社製品の保守用パーツを中国国内の顧客へ発送するパーツセンタの他に、顧客や同社のサービスマンに教育を行なうトレーニングスクール、365日24時間対応のテレフォンサポートなど各種アフターサービス機能を備えている。

 従来は同社の上海テクノロジーセンタ、小巨人工場などに各々パーツセンタを設け保守用パーツを顧客に届けていたが、今後は中国パーツセンタに全ての業務を統合し効率化を図る。中国パーツセンタには最新の自動倉庫を設備しており、小物から超大物パーツまで十分な在庫量を効率的に維持・管理し、受注後同日内にパーツ発送を行なう「即納率」を95%にアップさせ、中国国内の顧客へいち早く必要なパーツを届ける。また、顧客への保全技能教育や同社サービスマンの教育を行なうトレーニングスクールには、同社製工作機械の主軸ユニット、テーブル、ミル主軸などを常備し、実物を用いた故障診断などの実践的かつ効果的な教育を行なうことが可能となっている。

 同社は中国パーツセンタのこれら機能を生かして、今後も中国の顧客へのサポート向上と充実をおこなっていくとしている。

■中国パーツセンタの概要
・所在地 : 上海テクノロジーセンタ(上海市内)の隣接地
・敷地面積 : 6,561㎡
・延床面積 : 4,411㎡
・施設概要 : パーツセンタ、サービストレーニングスクール、テレフォンサポートなど
<パーツセンタ自動倉庫概要>
① 小物パーツ用ミニロード(4,924棚)
② 中大物パーツ用スタッカークレーン(716棚)
③ 超大物パーツ用自動倉庫(21棚)

アマダホールディングスが台湾 台南市にサテライトセンターをオープン! ~新社屋と実証加工提案でユーザーサポート体制を充実~

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160606アマダ1 アマダホールディングス(社長=磯部 任氏)は、4月22 日(金)、台湾の現地法人AMADA TAIWAN INC.(以下天田台湾)を通じて、台南市に新社屋ならびにサテライトセンター(SLC)を新たに竣工し、オープンした。オープン当日には、台南の政府関係者をはじめ、台南・台中地域より顧客を招待し、式典を行った。

 サテライトセンターは、アマダが世界各地において展開しているビジネスモデルであり、最新のマシンやソフトウエア、金型等を実際に地域の顧客に使用してもらうとともに、加工の課題を解決する加工技術提案を積極的に行っていく拠点。台南サテライトセンターは、サテライトセンター機能に加えてボケーショナルセンター機能も有し、台南地域の顧客にマシンとソフトウエアの操作から知識習得までを行っていく教育訓練のための場とてして設立する。

■天田台湾 概要
資本金: 82,670 千NT ドル(2015.12.31 現在)
従業員: 97 名(2016.03.31 現在、台南SLC 含む)
売上高: 1,825,131 千NT ドル(2015.1.1~12.31)

■台南サテライトセンター概要
従業員: 16 名
敷地面積: 8,185.7 m²
延べ床面積: 4,639.93 m²
2016 年5 月24 日(2/2)
主要展示設備: 371.97 m²
投資総額: 341,005 千NT ドル(約12 億円)

*台南サテライトセンター展示マシン
1.グローバルスタンダードファイバーレーザマシン LCG-3015AJ(4kW)
2.ファイバーレーザマシン ENSIS-3015AJ(2kW)
3.新・AC サーボ・ダイレクトツインドライブNCT EMZ-3612MⅡ
4.ハイブリッド・ドライブシステム搭載 高精度ベンディングマシン HG-1303
5.ベンディングマシン HS-2204

 また、台南サテライトセンターのオープンに伴い、「日本と台湾の製造業がともに発展していくための一助として、将来を期待されている台湾の若者達の教育現場からモノづくりに関わっていただける機会となれば」との思いから、国立高雄応用科技大学にアマダのベンディングマシン 「ES-3613」 を寄贈した。

 天田台湾は、今回の台南サテライトセンターのオープンにより、台南地域の顧客にきめ細やかな提案営業が可能となった。ニーズに対応した最新のトータルソリューションを提供することで、モノづくり、ひいては台湾製造業のさらなる発展に貢献していくとしている。

オープニングの様子
160606アマダ2

「次の70周年に向け新たな飛躍を」日本工作機器工業会が第24回通常総会・懇親会を開く

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160606機器1寺町会長 日本工作機器工業会(会長=寺町彰博 THK社長)が、5月24日、東京都港区の芝パークホテルで第24回通常総会・懇親会を開催した。
 総会後の懇親会で寺町会長が、「当工業会の生産は、昨年8月まで24カ月連続して前年同月比増で推移してきた。その結果、生産額は1784億円、前年比7%増となった。また、販売額は2年連続増の1820億円、4%増となった。本年の受注見通しは、今後のことはまだまだ分からないこともあるが、半導体や製造装置においても堅調に推移しているということもあり、本年度は4.7%増の1905億円を想定している。しかしながら変化の激しい難しい時代である。なんとか本年度もプラスの方向にいけるよう会員一同頑張っていきたい。昨年の工業会の出来事だが、60周年を挙行し、多くの方々に参加いただき、無事に終えることができた。また次の70周年に向け、新たな飛躍をしていこうと活動を進めていく」とあいさつをした。

160606機器2佐脇 経産省産業機械課長 来賓を代表して佐脇紀代志 経済産業省製造産業局産業機械課長があいさつをした。この中で佐脇課長は、「寺町会長が今年度の意欲的な目標を掲げられている一方で、さまざまなリスクがあったかと思う。3月に中国に出張をしたおり、現地にいる私どもの仲間がぜひ、日本のいろんな場面で話してくれ、といっていたことがある。それは、中国の経済情勢は重厚長大産業を筆頭に大きな様相が報じられるだろうが、中国は広くて多様な国であるため、全ての分野が落ち込むわけではない。そこを間違えると重要な新しいビジネスチャンスを失いかねないので、ぜひそこは注意して欲しいんだ、という話だった。なかなか先が読みにくい状況ではあるが、花開いている分野は必ずある」と期待を込めた。

 北川祐治副会長(北川鉄工所社長)の乾杯の発声で開宴し、宴もたけなわのころ、散会した。
160606機器3

三菱マテリアルが「2016年度東日本三菱拡販戦略会議」を開催 ~海外の地産地消や国内のマザープラント強化を狙う~

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160606三菱マテ戦略1 三菱マテリアル 加工事業カンパニー(加工事業カンパニープレジデント=鶴巻二三男 三菱マテリアル常務執行役員)は、5月20日に、都内の東京マリオットホテルで「2016年度東日本三菱拡販戦略会議(MSM)を開催した。

 第一部の総会で、鶴巻加工事業カンパニープレジデントが「顧客目線に根ざした真の製品供給力、ソリューション提供力を堅持し、お客様からパートナーとして信頼を得る事業体となることを目指している」とあいさつしたあと、今年度の活動方針、昨年度の状況等について説明があった。

 それによると、「事業の基本は人である」という理念のもと、「ワクワクプロジェクト」を立ち上げ、2020年までに「社員と顧客のワクワクを叶えつづけて顧客満足度ナンバーワンのプロ集団になる」とのビジョンを掲げているとした。また、「いつでもどこでもオンリーユーのソリューションとサービスを提供し顧客と感動を共有できる唯一の総合工具工房である」とのブランド戦略を示した。

今後の開発の方向性は「ソリューション型の開発」

160606三菱マテ戦略2説明をする鶴巻 加工事業カンパニープレジデント 投資について説明があった。2013年に筑波製作所が大きな投資を完了しているが、昨年度、本年度は海外での地産地消や国内のマザープラントの強化を狙い、過去最高の投資金をつぎ込む予定。具体的には、欧米での地産地消の強化を挙げ、スペイン工場(インサート、ドリル、エンドミル)、アメリカ(ドリル、エンドミル)工場の生産能力増を狙う。インドネシア工場はコスト競争力強化を視野に入れ、ドリルの生産を開始し、エンドミルの生産能力を倍増する。なお、このインドネシア工場が完成すると岐阜・明石工場で生産している一部の量産品を移行すると説明があった。インドネシア工場は今年度の大きな投資となる。

 国内については、特殊品、あるいは短納期品のきめ細やかな対応、さらに開発品、難易度の高い製品について岐阜・明石工場が取り組むとした。特殊工具や金物製品についても、能力を増強し、協力工場含め、万全の体制で取り組む旨の説明があった。

 鶴巻加工事業カンパニープレジデントは、開発の方向性について、「良い製品をいかにつくるかが鍵になるが良いものをつくれば良い、というだけではない。お客様ごとのニーズに応えるソリューション型の開発、あるいは新加工技術の提案が不可欠。加工技術そのものを新しくしていくということまで含めて取り組んでいく。筑波・岐阜・明石の開発部隊と総合力を活かして中央研究所、加工技術センタ、大学・研究機関等々と連携して開発力を高めていく」と述べた。また、高性能・高評価の新製品を次々にリリースしていることに触れたあと、三菱の総合力を活かす社内外・グローバルの連携により、ソリューション力を向上させることを狙いとして、大宮にあるテクニカルセンタの強化や中国の天津にある菱雲テクニカルセンタのリニューアル、中部テクニカルセンタを新設(来春オープン予定)すると説明した。

安心の供給能力アップと新製品群でユーザの裾野拡大へ!

160606三菱マテ戦略3山本営業本部長 山本元治営業本部長が、「インサートは筑波で大きな投資をして相当数の供給能力を備えることができ、国内はお陰様で数字を伸ばすことができた。ドリルは海外で比較的戦っていきやすい製品である。エンドミルについて昨年度はあまり伸長することがなかったが、2014年度下期にIT関連企業から大きな受注があったので、幸いにして供給能力をつけることができた。したがってインサート、エンドミル、ドリル、本年度は皆様方に供給能力でご迷惑をかけることはないと確信している」旨の説明があり、供給力を十分に確保していることを強調した。また欠品発生時のリカバリー体制を構築していると述べた。

160606三菱マテ戦略4特約店表彰の様子 2015年度優秀特約店表彰が行われたあと、長田 晃開発本部長が、「開発本部では、営業本部と同じく三菱の総合力でお客様の声にスピーディにお答えします、をモットーに日々精力的に開発に取り組んでいる。三菱マテリアルならではのユニークな技術を使って、お客様も私どももワクワクするような新製品、新技術、お客様ごとのソリューションを提供していきたい」と意気込みを示したあと、本年度の新製品2件の説明をした。
説明にあった新製品は、鋼、旋削用のコーティングシリーズ「MC6000シリーズ」と、スモールツール用PVD材種「MS6015」。

 これによると、今回発表した「MC6000シリーズ」は、鋼旋削加工のスタンダードとして、均一な強靱層を持った専用超硬基体を持つ「MC6025」、厚膜+Al₂0₃配向制御技術により高い対摩耗性を実現した高速領域加工用「MC6015」に、新しく、異常損傷を抑制し断続加工での安定性を確保した、断続・中低速旋削加工用「MC6035」が加わった。これにより「MC6000シリーズ」は、鋼旋削加工の全ての領域をカバーすることができるようになった。

 一方、小型自動旋盤用PVD材種「MS6015」は、自動盤に用いられる丸棒の多くが炭素鋼で占められることを受け、溶着しやすい炭素鋼切削でも安定した寸法精度と仕上げ面を実現するべく、低摩擦かつ、平滑性・密着力の高いTiCN膜で良好な耐溶着性を誇る製品。

 続いて潮田良一 営業本部流通営業部長が流通営業部の方針を説明した。それによると、営業支援システムを活用し、ユーザの案件毎の活動体制強化を挙げ、新規ユーザの掘り起こしで顧客の裾野拡大を狙うと説明があった。

 第二部の講演会は、フジテレビ系の「ほんまでっか!?TV」等でお馴染みのエコノミスト 角倉貴史BRICs経済研究所 代表が「アジア経済の現状と今後の見通し」をテーマに講演した。

 場所を移して第三部の懇親会は、三橋 誠テヅカ社長の乾杯の発声で開宴し、宴もたけなわのころ、金子善昭戦略部長兼営業企画部長が参会者へ御礼のあいさつを述べ、淵本友隆 淵本鋼機社長の中締めで散会した。

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